「穏健派に遊ばせておく段階ではなくなった リソースは一元化しないとな」
概要
『がっこうぐらし!』に登場するグループ。武闘派という名前は出口桐子達からの呼称であり、メンバーが名乗ったことはない。アニメには未登場。
聖イシドロス大学でパンデミックが起きた際立ち上げられたグループであり、リーダーの頭護貴人を中心とし徹底した規律第一で仕切っている。
大学内は電気や水道等のインフラが整っておりパンデミックが起きた現状の中では大分安定している。また装備も武器や車などそれなりに揃っている。
「安全を確保しつつ救助を待つ」と言う目的を掲げており、そのためメンバーは戦闘能力が高い人間が優遇され、戦えない者はグループに属する事さえ許されない場合もある。ルールの中には『感染者は排除する』と言うものがあり、これは感染の疑いがある時点で無警告に即攻撃を仕掛けられるほど厳しく青襲椎子が大学の人間に協力せず理学棟に一人で密かにゾンビの研究をしていた要因の一つとなっている。また桐子によると優遇されている人間であっても負傷した場合感染の疑いがあると言う理由で排除されてしまう模様。
構成員
頭護貴人/タカヒト |
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釘バットを武器とする武闘派のリーダー、徹底した現実主義で生き残る為のルールを決めてきた。 |
神持朱夏/アヤカ |
武闘派のサブリーダー兼参謀の立ち位置でサークルとの交渉にも参加している。 |
城下隆茂/タカシゲ |
武闘派の戦闘員。いわゆる体育会系で粗暴な性格をしているがその体格と角材等を武器に敵を排除する。 |
右原篠生/シノウ |
武闘派の戦闘員。大人しい性格だがアイスピックを用いた戦闘能力は高く多くのゾンビを葬ってきた。 |
高上聯弥/コウガミ |
武闘派の戦闘員。クロスボウを使って戦うが、戦闘能力は現存するメンバーの中では一番低く地位は最下位に位置する。 |
光里晶/アキ |
武闘派の元メンバー。現在は後述の理由で離脱して出口桐子達のサークル(自堕落同好会/くっちゃね友の会)に所属している。 |
他にも回想シーンに登場したメンバーとして後ろ向きにキャップを被った青年、右目の隠れた青年がいる。両者ともにバールを武器にしており台詞はなく名前も不明で、前者は何らかの理由(明言はされていないが、貴人や隆茂と前線に立っていたため負傷か感染と思われる)で排除されたことが示唆され、後者はとある人物(後述)によって殺害された。
また貴人の友人らしき眼鏡を掛けた青年もいたが戦力にはならなかったらしく恐らく口減らしのためゾンビがいる大学の外に追放され死亡した。
関連タグ
以下ネタバレ注意
組織の実情(ネタバレ注意)
「生き残ることが全てだった」
「武器も食料も」
「何もかもが足りなかった」
「決断が必要だった」
「誰かが上に立つ必要があって」
「俺しかいなかった」
「俺は……選ばれたのだ」
桐子からは「悪いやつじゃない」と言われていたが、その実態は貴人が自分が助かる為、最悪『生き残るべき選ばれた存在である自分だけが助かる為』のグループ。
徹底的な現実主義者としての振る舞いも周囲を従わせる為の方便に過ぎず、メンバーが戦闘能力に偏っているのも、自分の代わりに戦わせて自分が感染するリスクを回避する為である。
リーダーの目的が「自身が生き残る事」なので、当然組織としても問題だらけである。一例を挙げると、
- 上述の通り、メンバーが戦闘員に偏っている
- 貴人は篠生や朱夏から信用されていない描写がある
- 戦えない者は最悪ゾンビがいる大学の外に閉め出し見殺しにしている(しかもそれを他のメンバーにやらせている)
- 作中では「パトロール当番記録」が登場しているが、そのリストによると隆茂、高上、篠生の3人が交代で巡回し隆茂と高上は巡回に加え互いの身体検査も担当、朱夏は巡回は行っていないが篠生の身体検査を担当しているのに対し貴人自身は何もしていない
- 物資の捜索も貴人が危険を恐れて比較的近くのコンビニへ何度か行っただけ
- 彼らが使っている電気、水道、食料も武闘派が確保した訳ではなく、戦えない為に価値の無い存在として切り捨てた人間が発見したものを使わせてもらっているだけ
- 何より誰一人として空気感染の可能性を想定していない
このように、戦闘能力以外は全く役に立たない集団と化してしまっている。
また副官の朱夏も自分は選ばれた存在だという思考に陥っており感染者でも無いメンバーを自分が『自分の為だけにある世界』を楽しむ為に暗殺する等周りに知られていないだけで完全にモラルが崩壊しており、活動当初は十数人はいた武闘派は学園生活部が来たときには五人しかいない状況だった。
そのため組織の空気は最悪であり昌はこの空気に耐えかねたことに加え、朱夏がゾンビ達がいる『墓』を見て笑っていた事が決め手となり離脱してしまっている。
作中での活躍
学園生活部が大学に侵入した際高上とトラブルになりその後貴人と隆茂が追い回すもサークルのメンバーに邪魔されて失敗に終わる。
翌日に会議を開き、学園生活部からの情報収集と残りの資源の長持ちを目的とした「リソースの一元化」を画策したが、同日夜に高上がゾンビ化してしまい翌朝篠生と隆茂が処理するという事件が発生。篠生が偵察を行い学園生活部が明日大学を出ることを知ったこともあり貴人は『高上がゾンビ化した原因は学園生活部にある』と断定、武闘派は学園生活部やサークルのメンバーを次々と拘束するべく動くことになった。
しかし隆茂は一人でキャンピングカー側へ向かい恵飛須沢胡桃と遭遇、彼女を追い回した挙げ句返り討ちにあいゾンビ化し、更に貴人の主張に不信感を抱いていた篠生が独断で学園生活部に高上の件で問いただし彼女達が関与を否定した事で彼女達の意見の方を信用し彼女たちを解放してしまった。
最終的に見張りを付けなかったことが仇となり稜河原理瀬が脱走し、確保失敗した胡桃を除く全員が解放されてしまった。
(これは人員面で見張りを付ける程の余裕がなかった為であり、仲間を散々切り捨ててきたツケが回ってきた結果ともいえる。)
その後貴人達が話し合いの為に残ったサークルのメンバーを問い詰めるも貴人の主張は全て論破され、朱夏や篠生は彼女達の話に一定の理解を示すが貴人は認めず今度はサークルの仕業と主張し始め解毒剤を要求すると言う支離滅裂な行動を取り、その後の反応から彼が感染している事が発覚し貴人は命惜しさから逃走、篠生は彼を追跡した。
その後貴人は直樹美紀と出会い、陰から彼女の話を聞いていた篠生と共に空気感染の事を知る。
それでも空気感染を認めずあくまで学園生活部が犯人と決めつける貴人は切り捨てた人々の幻覚が見え始めたことや症状の悪化から暴走し大学の門を開放、釘バットで音を鳴らし大量のゾンビを入れるという暴挙に出る。更にこれを目撃した朱夏が武闘派も含めた大学の生き残りを始末する為放送室でサイレンを鳴らして更に多くのゾンビを招き事態を悪化させた為、篠生は侵入したゾンビの対処に追われることになった。
その後朱夏は篠生と接触し、空気感染の話を聞いても意にも介さず『綺麗に片付くならいい』と語り去ってしまう。その後貴人は美紀にクロスボウを突きつけ解毒剤を要求した挙げ句彼女の反論に逆上し射殺しようとするも武闘派を離反した篠生に阻止され『墓』に逃走、朱夏にも見切りをつけられ殺される。その後朱夏は武闘派の車に乗り大学を脱出するも、車が突然動かなくなりゾンビに囲まれ最終的にゾンビ化した。
唯一生き残った篠生もサークルに合流、メンバーが全員居なくなったことにより組織は消滅という結末となった。