概要
カタールの国営航空会社。1993年創設。本社は同国の首都であるドーハに所在する。
QR創立まではバーレーンの航空会社であるガルフ・エアに、UAEのアブダビと共に出資しており、ガルフ・エアがバーレーン・カタール・UAEの三カ国連合のフラッグキャリアとなっていた。
航空連合ワンワールドメンバーの一社でもあり、FCバルセロナのスポンサーでもある。
ワンワールド内での相次ぐ内輪揉め
しかし、ワンワールド加盟以降はカタール航空CEOのAkbar Al Baker氏などによる過激な発言が目立っており、創立メンバーの2社(アメリカン航空、カンタス航空)との大きな内輪揉めを相次いで起こして連合を大きく不安定化させたことで非難された(また2021年にはブリティッシュ・エアウェイズに対しても敵対的な発言をしており、それをBA側にシカトされたこともある)。
アメリカン航空との関係は2017年に対立してから一時的にコードシェアを断絶するほど悪化していたが、米国・カタール政府間の外交努力の末に2020年に無事解決し、それ以降は逆に提携強化に乗り出している。
一方のカンタス航空とは2024年現在でも極めて仲が悪い状態である(ただしこれはカンタス航空側がカタール航空と敵対するアラブ首長国連邦のエミレーツ航空と永らく蜜月関係にあることも影響しているほか、カタール航空の豪州路線の増便申請を妨害するロビー活動をカンタス航空が行ったこともあるため、一概にカタール航空側が悪いという訳ではない)。2024年秋にはカンタス航空と敵対するヴァージン・オーストラリア航空の株式の一部購入と会社提携を計画していることを発表するなど、事態は更に泥沼化している(ただしこれに関してもカンタス航空が豪州市場をほぼ独占している状態となっていたがゆえに豪州世論の非難を浴びているという背景があったため、二社の提携には反対しないと公式に発表している)。
その他
2017年に発生したカタール外交危機によってカタール航空の多くの路線が周辺諸国からの断交により運休となった上、これらの国の上空の飛行許可を差し止められたためにアラビア半島(UAEやサウジアラビア等)を大きく迂回する事を強いられた。ただし2021年に外交危機が解決したため、2024年現在はこの状態は解消されている。