カタール
かたーる
正式名称 | カタール国 |
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面積 | 11427平方km(秋田県より少し小さい) |
人口 | 約300万人(2023年)ほとんどがインドやパキスタンなどの外国人労働者 |
首都 | ドーハ |
通貨 | カタール・リヤル(1米ドル=3.64カタール・リヤルの対ドル固定) |
人口のほぼ全てがドーハとその衛星都市に集中しているため、カタール=ドーハといっても過言ではない。英語表記はQatar、世界で唯一Qで始まる。
中東の世論に絶大な影響力を持つ衛星テレビ局アルジャジーラの本拠地である。過激派へインタビューしたり、アラブの王族や政治家の不正も容赦なく追及したりするため、イラク戦争ではアメリカ軍に本社を空爆されかけたほか、外交問題をきっかけにサウジアラビアから放送局の閉鎖を要求されたこともあるらしい。
ペルシャ湾の真珠採取拠点として、内陸部や現在のクウェートから人が集まってきたらしい。
1835年にカタール王家の始祖サーニー・ビン・ムハンマドが統治を始めた。北部はバーレーン王家が治めていたが、1868年にイギリスの仲介で主張を取り下げさせたがオスマン帝国に占領される。しかし、第一次大戦でオスマン帝国が敗れると今度はイギリスの実効支配を受け、1935年英蘭仏米の国益会社に石油掘削権を認めることに。
1940年に西岸で良質の石油が発見。第二次世界大戦で輸出が止まるもオイルマネーのお陰で近代化へ歩みだした。1968年の英軍撤退宣言に伴い、同じくイギリスの支配下にあった近隣諸国と連邦(後のUAE)を結成するも、バーレーンとともに利権問題から単独で独立。
サウジアラビア、クウェート、バーレーン、UAE、オマーンとともにGCC(湾岸協力会議)に加盟しているが、独自の外交を展開。
例を挙げると、アメリカ軍基地がある一方で中国からも武器を購入。ガス田が両国の領海にまたがる都合上、湾岸諸国と敵対するイランとも友好関係、その結果2017年にサウジアラビア、エジプトなどから国交断絶を言い渡されたが、唯一国交のあったクウェートの仲介で2021年に周辺4カ国(サウジ、UAE、バーレーン、エジプト)と国交回復(イエメン、コモロ、モーリタニアは断交中)。
また、ムスリム同胞団やタリバン、ハマスといったイスラム組織との繋がりもあることから紛争の調停役を名乗り出ることも多く、2021年のアフガニスタンからの米軍撤退とその後のタリバン再占領、2023年のハマス-イスラエル戦争では和平交渉の拠点となった。
世界有数の高所得国ではあるが収入源は石油や天然ガス。かつては真珠採取が盛んだったが、1920年代から日本発の養殖真珠の普及により衰退。しかし、人工島にザ・パールと名付けるあたり現在でも国のシンボルであるようだ。
主な企業は国営石油会社のカタールエナジー。サウジアラムコ同様、欧米との合弁企業を国有化したものである。石油以外では中東最大のテレビ局アルジャジーラや日本を含む全世界に就航するカタール航空が有名。
首長がスポーツ好きなおかげで大体的な投資が行われている。人口わずか300万の小国にもかかわらず数々の国際大会を誘致しており、AFCアジアカップを3回(1988年、2011年、2023年)開催し、2022年にはFIFAワールドカップも開催。2030年にはアジア大会の開催も決まっており、一部ではオリンピック開催を狙っているのではないかと囁かれている。
一番人気のスポーツはサッカー。カタール・スターズリーグは天然ガスで得た利益で有名選手をかき集めて色々な意味で注目を集めた。またインド・パキスタン系労働者を中心にクリケットも盛ん。
基本的に査証が必要だが、日本国籍者は観光等の短期滞在に限り30日の許可が付与される。
必要に応じて延長手続きを踏めば最大60日まで滞在可能。
日本の外務省は危険情報は発令してないが急激な発展により外国人犯罪が増加傾向なので注意とのこと。