概要
天然ガス(てんねんガス、英語:Natural Gas)は、化石燃料としての炭化水素ガス。火力発電の燃料として使われる事が多く、石油・石炭と比べて二酸化炭素が発生しにくいので比較的クリーンな火力発電とされる。炭酸ガス・水蒸気・硫化水素ガス・亜硫酸ガス・硫黄酸化物ガスなどの不燃性の火山ガスも天然ガスと言えなくも無いが、不燃性ガスは普通天然ガスの範疇には含まない。
各国の事例
天然ガスは石油・石炭と同じく採取できる地域が限定されているが、世界を見渡しても石油に比べて地域的な偏在は少ないので広い範囲に存在する。
日本国
日本では房総半島で主に産出して副産物のヨウ素が生産されるが、そこで生産される天然ガスは国内の消費量に占める割合が微々たるもので、液化したLNGとして輸入される物がほとんどである。
ロシア連邦
ロシアでは天然ガスの生産量がアメリカに次ぐ世界第2位で、2022年2月にロシア・ウクライナ戦争を開戦したにも係わらず、この年での1人当たりの名目GDPは1万5646ドル・名目GDP成長率は24パーセントである事から経済が大幅に成長している。エネルギー自給率は188パーセントで、エネルギーを自給しながら輸出している為、精々輸出量が減るぐらいでそこまで困る事は無い。
アメリカ合衆国
アメリカではシェールガス革命で世界最大の天然ガス生産国に躍り出たが、そこで生産した天然ガスの大半を自ら消費している。ロシアに代わってヨーロッパのエネルギー市場で存在感を強めており、これは2022年2月に開戦したロシア・ウクライナ戦争を契機にヨーロッパがエネルギーでのロシア依存からの脱却を試み、ロシア産化石燃料の輸入量が低下傾向になったからである。