概要
英語表記は「Durin's Bane」。
バルログではおそらく一番有名な個体であり、呼称が付けられているバルログという点でもゴズモグと共に稀有な例である。なお、マイアとしての本来の名前は不明であり、バルログとしての厳密な個体名も不明。
第三紀末のモリヤの坑道で(おそらく「怒りの戦い」から逃げ延びて以降)眠り続けていたのがドワーフたちに発掘された。叩き起こされてからモリアのドワーフたちを簡単に全滅させた。というのも第三紀当時のモリアはドワーフの個体数が大幅に減っており、空室となった場所が目立つ有様で、全盛期(第二紀)をとうに過ぎていたからである。
ドゥリン6世も第三紀の1980年に犠牲になり、その子息のナイン1世も翌年に犠牲となってしまった。ドゥリンの禍が最後の個体であったかどうかは賛否両論あり、初期と後のバルログの設定の誤差が影響している(参照)。スマウグと共通しているのは、どちらも歴史上に記録された範囲では両種族における第3紀末の著名な個体であり、また、ガンダルフ一行と遭遇していた。
ドゥリンの禍はモリア坑道内に登場し、フロドたち主人公一行の前に立ちはだかった。ちなみに、脇役1レゴラスと彼に人気を奪われた脇役2ギムリは、バルログの名前を聞いただけでそれぞれ弓と戦斧を思わず取り落とした。
魔法使い、というか同族のガンダルフがこれに一騎打ちを挑み、相打ちとなり共に地下奥深くの地獄の業火の中に消えていった。その後、池に落ちたり、中つ国に古くから存在する正体不明の生き物たちが造ったトンネルを抜け、超長い螺旋階段を上登りながら戦い続け、最後はジラク・ジギルの塔の頂上で吹雪の中(原作では快晴)でガンダルフに敗れ去った。
一方、当のガンダルフも力尽きたが唯一神によって(イスタリとしての任務が完了していないため)転生、レベルアップして帰ってきた。しかも。「白のガンダルフ」としてサルマンのお株を全部取ってしまった。結局、イスタリ達の中で任務を真の意味で最後まで完遂したのはガンダルフだけだった。
余談
- ガンダルフとバルログが落ちた深さは、直線的に大体3kmほどだと推測されている(参照)。