概要
「白兵戦」は、刀剣などの近接戦闘用の武器を用いた戦闘のことであるが、現代では近距離での銃撃戦と格闘戦も一体のものとして捉えている場合がある。
距離によってCQB(Close Quarters Battle/近接戦闘)やCQC(Close Quarters Combat/近接格闘)とも分類される事もある。
CQBは近接戦闘と訳されるが比較的至近(約25m)とはいえ火砲等を使う野戦に比べて距離が短いというだけであり、サブマシンガンやフラッシュバンなどを用いての制圧、ドアエントリー、カッティングパイによるクリアリング、互いの支援なども含まれ白兵戦とは言いがたい。
個人ではなくチームが一体となり、視界の遮られる環境での体系づけられた集団戦闘術、といったほうが正確だろうか。
閉所戦闘という訳は誤訳。
CQBが群れとしての集団戦闘術に対し、CQCは至近距離での個人の戦闘術といえる。
第二次世界大戦中にウィリアム・E・フェアバーンが拳法等の格闘術を基にした対武器格闘術と銃火器や刃物を用いた戦闘術とを組み合わせた軍隊用格闘術が源流であるといわれている。
ただし、この組み分けは大雑把なものであり、CQCとCQBを同一として扱う場合、格闘技術とCQCは別として扱う場合もある。
CQBは一昔前のSWATブームで、CQCは毛利元貞氏監修の元メタルギアソリッド3に登場したことから急激に知名度が上がった。
が、MGS3以降の影響からかCQC=銃を持った相手を投げることも出来る素手での格闘術というような間違ったイメージもまた広がってしまった。
白兵とは、刀剣、槍・銃剣、スコップ、棍棒、ナイフなどの武器を総称した「白刃」を装備する兵士を意味する。弓矢や投石器などの射撃武器、投擲武器を用いる遠戦の対義語であり、近代戦においては火器を用いた火戦の対義語となる。