概要
「雷の爬虫類」を意味するギリシア語に由来する。「雷の~」と名付けられた背景については、アメリカの伝承に登場する、稲妻を伴って天空を疾走する巨獣「サンダーホース」の伝承に因むと言う説や、足音が雷の音のように轟きそうな巨体で有る事に因むと言う説など、諸説ある。
元々、この名称はアパトサウルスの同属異名(ジュニア・シノニム)のひとつであった。ブロントサウルスとアパトサウルスの関係については、アパトサウルスの項目を参照されたい。
属としての独自性が否定された後もこの名称に愛着を持つ研究者が多かった事から、現在ではアパトサウルスも含む竜脚類の通称として名前が残される事となった。
主な「ブロントサウルス」達
詳しくは該当記事を参照の事。
- カマラサウルス
ジュラ紀後期に北アメリカに広く分布。全長18~20メートル程度と前述のブロントサウルス類よりは小柄だが、化石の発掘例は多く、当時最も個体数が多かった恐竜のひとつとされる。箱型の頭部と、前後であまり長さが変わらない四肢が特徴。ブラキオサウルスに比較的近い仲間とされる。名前は「アーチ型の爬虫類」の意。
- マメンキサウルス
ジュラ紀中期~後期に中国に分布。全長22~30メートルと大型のブロントサウルス。特筆すべき身体的特徴として全長の内頸部が占める割合が高い傾向があり、大型の個体では頸部が全長の半分を占める事もある。長らくディプロドクスに近縁と考えられていたが、新しく発掘された化石を研究した結果、アジア独自で進化したブロントサウルス類だと考えられるようになった。名前は中国の地名「馬門渓(マーメンシー)」に由来する。
- サルタサウルス
白亜紀中期に南アメリカに分布。白亜紀以降に急速に繁栄したブロントサウルス類である「タイタノサウルス類」の一種。全長10~15メートル。特筆すべき身体的特徴として、背中に皮骨板(内骨格に由来しない骨質の装甲)を持っていた。どっしりとした胴体、やや短めの四肢が特徴。