概要
属名は「二又の梁(はり)」と言う意味であり、背骨の形態にちなんでいる。いくつかの種がジュラ紀後期の北米西部から発見されている。
全長22~24メートル、体重10~20トンにもなる大型の恐竜である。但し、竜脚類としてはかなり体重は軽い方である。これは全体的に華奢な体型である事に加え、骨の各所が軽量化されている事による。
長い頸と長い尾が特徴で、通常時はこの頸と尾を水平に保った状態でバランスを取りながら、ゆっくりとした歩調で歩いていたと想像される。長い尾は高速で振りまわす事も可能で、肉食恐竜に対する強力な武器ともなったとされる(が、これに反対する意見もある)。
また、近年ではよくイグアナのように棘状の背鰭(クレスト)を持つ復元で描かれるが、これは近縁種の皮膚痕化石にそのような痕跡が確認されたから参考にされただけで、ディプロドクス属にそのような特徴があったかは定かでない。
保存状態のよい化石が多数発見されており、各国の博物館で復元骨格を見ることができる。
なお、以前は近縁種とされていたセイスモサウルスも、現在では「ディプロドクス・ハロルム」というディプロドクスの1種として扱われており、史上最大級の脊椎動物だったということになる。