概要
徳間書店の月刊コミックリュウが主催した第8回龍神賞にて銀龍賞を受賞した作品で、受賞作を同誌に掲載後、正式に連作作品となった。
進化の過程において、四本肢の魚類が絶滅して六本肢の魚類が生き残った事で、両生類・爬虫類・鳥類・哺乳類は、例外と除いて上肢・中肢・下肢の合計6本の手足を持つようになり、
- 二本の腕と四本の足を持つ人馬
- 二本の腕と二本の足と二本の翼を持つ竜人・翼人
- 中肢は退化して名残があるだけの二本の腕と二本脚の角人・長耳人・牧神人
- 中肢と下肢がヒレになった人魚
といった人類が暮らす世界の日本を舞台に、人馬(ケンタウロス)の女子高生「君原姫乃」と、友人でボーイッシュな竜人の女の子「極楽希」、糸目の角人の女の子「名楽羌子」らを中心に、高校生活や家族との暮らしを描いた日常と、この世界の歴史における重要イベントを説明したエピソードを織り交ぜて、独特の世界観を描いている。
登場形態
本作の人類は種族ではなく「形態」と言う言葉で分類されている。
なお歴史上の悲劇を教訓にした事から、特定の形態差別にあたる思想や発言は矯正施設送りになる。
本作に登場する人間の形態は以下の通り。
人馬 | 中肢が前脚に、下肢が後脚になったケンタウロスな外見の種族。耳は頭上から生えており、前脚と後脚は蹄になっている。欧州ではフランス革命による人馬解放まで奴隷扱いされていた。なお日本では武士階級だった為にそういった扱いはうけていなかった。走るのが非常に速いが、体重もある為、水泳時には誰も助けられない事を考慮しなければならなかったりする。 |
---|---|
人虎 | 1万年程前に絶滅したとされるゴーゴン大公の様な下半身が虎の形態。 |
翼人 | 中肢が背中に移動して翼になった形態。頭頂部に輪毛と呼ばれる天使の輪の様になった髪の毛が生える。翼は羽毛タイプで寒冷地で生き延びる為に生えたと言われており、寒い季節はコート代わりになる。 |
竜人 | 翼人と同じく中肢が翼になった形態だが、こちらは羽毛ではなくドラゴンの翼の様な外観をしている。そのほか翼人の大きな違いとして尻尾が生えている。 |
角人 | 中肢が退化して痕跡のみが残るいわゆる人型の形態。角人は頭に様々な形状の角が生えている。 |
長耳人 | 角人同様に二本の腕と二本の脚の形態で、頭上の耳が長く、尻尾が生えている。 |
牧神人 | 角人の角と長耳人の耳と尻尾をあわせもつ形態で、足は蹄状になっていて牧神パーンの様な外見をしている。 |
人魚 | 中肢と下肢がヒレになった水中生活に適応している形態。下肢は膝のあたりで一つにつながっている。基本的に女性は胸が大きい。また目も大きい為、他の形態の糸目の女の子がモテる。 |
上記の人類以外に、以下の人型種族が存在する。
南極人 | 南極にすむ直立歩行する蛇の様な外観の種族。女王の生んだ卵から孵化した者による独自のコミュニティを南極で形成している。非常に論理的な思考をしており、オカルトの様な論理的な説明ができない事は信じない。 |
---|---|
両棲人 | 主にジャングルに棲息している両生類の様な外見の種族。上肢と中足が腕の様になっている。 |