概要
ミナミの帝王とは週刊漫画ゴラク(日本文芸社刊)に連載されている漫画である。
舎弟の坂上竜一とともに萬田金融を開いているトイチの金貸し萬田銀次郎を主人公とする大阪のミナミを舞台とする物語である。
他の舎弟に杉本達也(登場頻度は少ない)、黒崎千里(女性の弟子だが後に達也と恋仲になり破門)がいる。
物語は1話で完結している話もあれば、単行本換算で1冊以上を上回り20話程度で完結する話もある。
萬田や坂上以外は毎回、登場人物が異なっている。
1992年から連載がスタートし、2009年8月には、ついには100巻を達成した。
これは日本文芸社発行のコミックとしては初といわれる。
主役以下、ほとんどの登場人物がかなり誇張された大阪弁を用いるのが特徴である。
ストーリーとしては、基本的には通常の債権者と債務者のやり取りを描いたものであるが他にも、現実の日本おいて実際にあった事件や、痴漢冤罪、バブル崩壊、商工ローン、派遣切り、闇金融、貸し渋りといった社会問題を題材にしたものもある。
また、別冊漫画ゴラクでは、萬田がミナミで金貸しをやる前の若かりし頃を描いた「大阪ミナミ銭地獄伝説・ミナミの帝王 ヤング編」が連載され、コミックス9巻分をもって完結している。
登場人物
利息はトイチでっせ!
物語の主人公である闇金で、手段を選ばない取り立てを行うことから、ミナミの鬼、ミナミの帝王とも呼ばれ恐れられている。その為ヤクザでも彼の借金を踏み倒した者はほとんどいないといわれる。ちなみにこの作品の名台詞とも言える利率「トイチ(十日で一割の金利)」は彼なりにはじき出した理論{生かさず、殺さず}に基づいた数値であり、過去にこれの何倍もの暴利を取っていた同業者に「甘い」といわれたことがある。
遠慮のお貰いまっせえええッ!!
元はタダのチンピラであったが、金の力を知り萬田の舎弟(萬田は世間体を考えているからか社員と言えと言ってる)となった男。一人前の金貸しとなるため萬田の元で修行に励んでいる。
萬田銀次郎の取り立て方
萬田銀次郎はブラックリストに載ってる人間でも金を貸してその利息で利益を得ている。しかしほとんどの客が萬田に借金するしか方法のなくなった人間であり、すぐに金を返せなくなっている(大概は、督促を無視するか、利息だけ払い続ける)。そして金を返せなくなった客は最後男なら上のイラストの様に腎臓を売ることを強要された後、タコ部屋に叩き売られ、女なら風俗で強制的に働かされるという末路をたどっている。しかし、自身の過去が要因なのか、筋の通っている者には状況打破のためのアドバイスや、銀次郎自身が交渉に赴くことも多い。ここから、「仏」とよぶ者も少なくない。
萬田銀次郎に挑んだ者達
借金を踏み倒した者がいないといわれる萬田銀次郎。そんな彼の借金を合法的に踏み倒し伝説になろうとした男達もいたが、萬田はプロの弁護士並に法律に関する知識(特に金に関する物)をも武器にしておりその知識を持って合法的に借金を踏み倒そうとした男の主張を退けその男にいれ知恵をした医師に対して取り立てを行った。中には別人の戸籍と偽の死亡診断書を使って踏み倒しを行おうとした詐欺師もいたが結局は萬田にばれて萬田を騙した同じ手口で金を借り借金を返済している。
なお、銀次郎が法律をはじめとしたあらゆる知識を身につけている理由は、ヤング篇で語られている。
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