ワイルドアームズセカンドイグニッション
ワイルドアームズセカンドイグニッション』(WILD ARMS 2nd IGNITION)とは
メディア・ビジョンが開発しソニー・コンピュータエンタテインメントが1999年9月2日に発売したプレイステーション用ロールプレイングゲームのことである。
ストーリー
━━━『英雄』━━━
英雄に憧れる青年、『アシュレー・ウィンチェスター』を擁するARMS「Awkward Rush & Mission Savers(緊急任務遂行部隊)」は結成当日にテロ組織『オデッサ』によって瓦解してしまう。
その事件の折にアシュレーは心の内的宇宙に『焔の災厄』と呼ばれるかつて世界を滅ぼしかけた魔神『ロードブレイザー』を宿すことになる。そして、自己崩壊寸前のところで魔神の力を借り、聖剣『アガートラーム』を引き抜き、心の内的宇宙に2つを取り込む事でアシュレーは辛くも生き延びる事になる。
アシュレーはかつて英雄を輩出し、現在では没落した貴族の『アーヴィング・フォルド・ヴァレリア』に引き取られ、寄せ集め部隊としてではあるが新生ARMSの一員として、テロ組織『オデッサ』に対抗してゆく事になる。
任務の中で明かされてゆく英雄の見えざる側面、テロ組織の裏にあったもの、世界の本当の危機とは。
旅の果てで、アシュレーは『英雄』の答えを出す。
キャラクター
「英雄に憧れる者」
やや世間知らずで向こう見ずなところはあるが、正義感の強い青年であり、いわゆる人々を救済する『英雄』像に憧れている。
心の内的宇宙に魔神『ロードブレイザー』と聖剣『アガートラーム』を宿し、聖剣の力がかろうじてアシュレーを人間としてとどめている。しかし、テロ組織に対抗するため力を欲し、戦闘の中で魔神の力を借りた『ナイトブレイザー』という魔人に変身しながら戦い続けることになる。それが魔神の力を増幅させる事に繋がると知りながら。
旅の最期に、英雄のあらゆる側面を、身をもって思い知らされてきた彼が出す答えとは。
「英雄と呼ばれ、投獄された者」
スレイハイム開放戦線にて『スレイハイムの英雄』と呼ばれていた男。しかし戦犯として捕らえられ、囚人として過ごしているところをアーヴィングに目をつけられ、ARMSの一員として参加する事になる。
長き旅で明かされる彼の本名と、その想いとは。
「英雄を姉に持つ者」
『エレニアックの魔女っ子』と呼ばれる天才を姉にもつ、落ちこぼれの魔法少女。本来は新生ARMSには姉が参加する予定だったが、事故により姉が参加できなくなってしまったため代役として来た。
偉大すぎる姉と常に比較され、コンプレックスを抱いている。そんな彼女が旅で出す答えとは。
「英雄に祭り上げられる者」
世界を支える力『ガーディアン』と関係の深いバスカーの民の末裔。『柱』としての資質をもち、『英雄』たらんと求められる。その資質からテロ組織に狙われる事になり、ARMSと行動を共にするようになる。
『柱』とはすなわち『人柱(生贄)』のことであり、その使命に苦しむ。彼が拒絶すれば、里で出会った少女『コメット』が変わりに『柱』に立てられることを知った彼の答えとは。
「英雄の末裔に生まれし者」
カノン
『焔の災厄』を封印せし『剣の英雄』の分家の末裔として生まれるが、娼婦を母とし、壮絶な幼少期を過ごす。渡り鳥(この世界の冒険者)となってからは魔物を屠るたびに生身の体を失い、義体へと交換して行ったため、現在では脳と眼帯に隠された左目しか生身を残さない。
始めはアシュレーごと魔神を殺そうとARMSを付回すが、魔神として覚醒した際にすぐに殺せるよう、ARMSに同行する事になる。
血族の使命に縛られた彼女が、旅を同じくする中で出す答えとは。
「英雄と呼ばれた者の、戦友」
ARMSの技術顧問で、アーヴィングの文通友達である。その正体は真の意味で魂が不滅で、永遠の時を生きる『ノーブルレッド』最後の一人。人間とはケタが違う肉体能力(設定上でゲームシステムは再現されていない)、魔力などヴァンパイアのようではあるが、太陽光は美容の大敵であるだけで問題なく、にんにくや十字架が利くわけではなく、吸血行動も生存に必須ではなく吸血鬼とは別次元の存在である。
かつて『剣の英雄』と肩を並べ戦った戦友であり、とあるイベントでARMSと行動を共にするようになる。
「英雄に縛られし者」
※左:妹アルテイシア 右:兄アーヴィング
アーヴィング・フォン・ヴァレリア
ARMSの指揮をし、アシュレーらを導きテロ組織と対抗する事になる没落貴族。英雄の末裔として、卓越した剣技と魔法の才を持っていた。しかし、聖剣『アガートラーム』が抜けず、力ずくで抜こうとしたところ、聖剣に拒絶され体に障害を負ってしまう。
『英雄』というものに縛られ、世界の危機を知ってしまった彼が出した答えとは。
『剣の聖女』
世界が『焔の災厄』により滅ぼされんとしていた時、聖剣『アガートラーム』を引き抜き魔神を封印した英雄。後の人々には英雄視されているが、実際は剣を触ったことも無い、普通の少女であった。
『アガートラーム』を引き抜けた理由、引き抜いたゆえに背負った使命、そしてその結末はあまりにも悲しいものだった。
番外
「世界観の違う二匹」
瀕死のところを救われた恩からテロ組織オデッサに組する、リザード星出身のトカゲ型宇宙人。そのまま組織で活動することになり、トカ=科学班総括(自称)、ゲー=その助手となっている。彼らが登場した瞬間、専用BGMとともにシリアスは事象の地平へと追いやられ、プレイヤーの腹筋が崩壊する。
アシュレーは(無理やり)ツッコミの才能を覚醒させられるため、主人公が一番輝くのはトカ&ゲーと一緒にいる時と開発者に言わしめた。
だが、これでいて戦闘能力自体は結構優秀で、特にゲーの対戦車パンチは鍛錬の足りていない未熟なARMSを一撃で屠る程度の威力を誇る。また、トカのIQは衝撃の1300であり、開発したロボット各種の戦闘力はもちろん高く、その中でもブルコギドンは作中最強クラスの隠しボス。
コミック版である花盗人やTVアニメ版のトワイライトヴェノムにも友情出演(?)を果たしている。
主題歌
DISC1オープニングテーマ
「どんなときでも、ひとりじゃない」
歌手:麻生かほ里
プレイヤー達は誰しもがこの曲を覚えているであろう名曲。
理由はプレイした者のみが知る。
DISC2オープニングテーマ
「Resistance Line」
歌手:麻生かほ里
こちらも名曲。
ムービーにも仲間が全員揃い、戦いの更なる激化を予感させる。