CV:保志総一朗
人物像
特異災害対策機動部二課に所属するエージェント。
主に、機密保護や情報操作、隠蔽工作など、「裏方まわり」を全般的に引き受けている。
政府直轄の特務機関の人間でいながら、 誠実な人柄で裏表は無く、その物腰はどこまでも柔らかい。加えて、翼の夢を応援し、日々戦いに明け暮れるシンフォギア装者らの日常生活の心配をする人格者。
表向きは「小滝興産株式会社」に所属するマネージャーとして風鳴翼のアーティスト活動を支えており、翼の生活能力が壊滅的な事から彼女の身の回りの世話も引き受けているなど、公私に渡って翼をサポートする、天羽奏とは異なった意味で彼女のパートナーと言える存在である。
なお、マネージャーとして活動する際は黒縁の眼鏡をかけるが、エージェントとして振る舞う際はマネージメント中であっても眼鏡を外す癖があり、翼をライブに専念させるべく心配をさせないよう嘘を吐いた時に眼鏡を外してしまい、それを言及された事もある。
圧倒的な戦闘能力を発揮する風鳴弦十郎と比較すると一般人という印象を受けるかもしれないが、ネフシュタンの鎧を纏ったフィーネと相まみえた際には拳銃を用いてこれに応戦し、心臓を確実に撃ち抜くなど戦闘能力は決して低くはなく、必要であればヤクザの事務所に突入・これを単独で壊滅させるだけの戦闘力を発揮する。
また、ノイズと戦う防人であり、リディアン音楽院の生徒でもある翼がトップアーティストの座に君臨している事から、彼のマネージメント能力はかなりのものであると推測される。加えて、エージェントとしての仕事に関してもそつなくこなし、更に家事全般も得意など、秘めたるポテンシャルは高い。
弦十郎が一芸に秀でた職人であるならば、彼は多芸を熟す芸達者であると言える。
その正体は飛騨の隠忍の末裔「緒川家」が次男。
緒川家は豊臣秀吉が木下藤吉郎と呼ばれていた頃より彼に遣え、関ヶ原の戦い以降は姿を消すが、明治維新以降は国家転覆を企む国内外の様々な敵を退けてきた影の一族である。
翼らが神獣鏡を纏う小日向未来と交戦した際には、海中から生身で跳躍・残像を残すほどの速度で月読調を回収・水面上を文字通り「走って」離脱するなど、忍の名に恥じぬ鮮やかな仕事ぶりを披露した(忍者にしてもやや行き過ぎた能力だったと言えなくもないが)。
因みに、緒川家の現当主は彼の兄であり、弟は遺産を含む一切の奥義伝承を行わない事を条件に家を出て歌舞伎町でホストをやっている。
翼の技「影縫い」も彼が伝授した忍法で、翼はこれを三年がかりで習得した。翼は小刀を相手の影に撃ち込む技としているが、本来は銃弾にて相手の影を縫いつけて動きを封じる近代忍法である。
フロンティアでウェル博士と対峙した際には、実際に「本家の影縫い」を披露し、彼の左腕を抑え込んでいた。
備考
彼が表向きに所属する「小滝興産」は特異災害対策機動部二課が抱えるダミーカンパニーであり、その社長である那須英嗣なる人物も公的には存在しない架空の人物である。
因みに、この小滝興産関連の設定はワイルドアームズ3のセルフパロディとなっており、「那須英嗣」は「ジェイナス」のアナグラム、「小滝」は英訳すると「カスケード」となる。これを組み合わせるとWA3前半における悪役「ジェイナス・カスケード」と彼が率いる「カスケード興産」となる。
また、忍者の末裔という設定は、劇中では全く明かされておらず、前述のヤクザの事務所で「こいつ忍法を使うぞ!」と驚愕された事で、初めて明かされた(電話越しのシーンなので実際に忍法を使う場面は放送されていない)。
彼を演じた保志氏は、翼役の水樹奈々氏の大ファンであると公言しており、日頃からグッズなども集めているという。
そうした意味では、緒川というキャラは、保志氏自身の分身であるとも言えるだろう。