概要
デンプンを原料とする、中国由来の麺状食品。白っぽく半透明なのが特徴。中国では山東省の名産品とされ、太いものは粉条(ファンデュウ)、丸く薄く加工したものは粉皮(ファンペイ)と呼ぶ。
6世紀に記された『斉民要術』(中国現存最古の農業技術書)に作り方が出てくる粉餅が原型ではないかとされている。粉絲は古くから周辺諸国にも伝わり、日本では春雨(はるさめ)、韓国では당면(タンミョン)、ベトナムではmiến(ミエン)またはBún tàu(ブンタウ)、タイでは วุ้นเส้น(ウンセン)とそれぞれの国の呼び名で呼ばれるようになった。
乾燥したものを水戻しして使用する。
材料
中国・タイでは緑豆からデンプンを採る。日本や韓国ではサツマイモ由来のデンプンから作るのが最も一般的だが、日本においてはジャガイモやトウモロコシデンプンから作っているものもあり、中国製の緑豆粉絲も普通に「はるさめ」の名で出回っている。緑豆で作った中国のものの方が透明度が高い。
粉絲(春雨)を使う料理
日本では春雨スープと呼ばれる「粉絲湯」、日本でいう春雨サラダに近い「涼拌粉絲」など。韓国料理ではチャプチェなどが知られる。
変わったところではロシア料理のピロシキに使うが、これはピロシキがかつて満州と呼ばれた中国東北で食べられるようになった際に粉絲や椎茸などが入るようになったものを、満州を支配していた日本人が持ち帰ったのである。つまり、日本で食べられる春雨入りピロシキは中国化した姿である。
関連タグ
中国料理 / 中華料理 韓国料理 日本料理 ベトナム料理 タイ料理