デンプン
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でんぷん
ブドウ糖が重合した高分子化合物のひとつ。人類の主なカロリー源である「主食」となる穀物や芋類に豊富に含まれている。
デンプン(澱粉)は、多数のα-グルコース分子がグリコシド結合によって重合した天然高分子化合物。植物が光合成によって生産したブドウ糖(グルコース)の貯蔵形態として種子や芋に蓄えられ、人類がしばしば主食として利用する。
デンプンには、グルコースのつながり方の違いにより2つのタイプがあり、ところどころ枝分かれしながらα1-4結合及びα1-6結合でつながっているタイプをアミロペクチン、枝分かれがなくα1-4結合のみで螺旋状につながっているものをアミロースという。穀物に含まれるデンプンが100%アミロペクチンのものを糯(もち)といい、アミロースも含んでいるものを粳(うるち)と呼んでいる。アミロペクチンには水と一緒に加熱すると強い粘りが出るという性質があるため、もち米やワキシーコーン(糯種のトウモロコシ)は独特のモチモチした食感を持つ。
デンプンに水を入れて熱すると、分子結合が緩んで消化しやすく、人間にとっておいしいと感じられる食感となる。これを糊化(α化)という。ゆっくり冷ますと分子構造が元の密な状態に戻りボソボソしてまずくなる(デンプンの老化)が、アミロペクチンは比較的老化しにくい。デンプンの老化を避けるには高温のまま乾燥するか、糖類を混ぜる方法がある。
粳種の穀物の中で特にアミロペクチンが多い(アミロースが少ない)ものを低アミロースと呼ぶ。日本人は、一般的に粘りが強く冷めてもおいしい(=デンプンが老化しにくい)低アミロース米を好むが、高アミロース米は粘り気が少なくパラパラとした食感となるため、リゾットや炒飯などに向いている。
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