麺類の「そうめん」
「うどん」との違い
うどんと同じく、小麦粉と塩を水で練ったものであるが、「手延べ素麺」はうどんとは全く製法が異なる。
機械製が主流になる以前は、素麺と言えば「手延べ素麺」を指していた。
練ったタネに油を塗り、切れないようにヨリをかけつつ引き伸ばし(つまり、タネを伸してから包丁で刻んで作る「手打ち」麺とは全く製法が違う)冬の寒い時期に干して熟成させるという、あのお手軽さが申し訳なくなる位、根気と技術が必要な製法で作られる。
「手延べ」を名乗る為には日本農林規格(JAS)を満たす必要がある。
神仏への供物だったり魔除け食品だったりした(いわゆる、「パワーフード」)等、中々に高度な食材である。
更に古代からの伝承に基づいて、七夕に食す伝統もある。
七夕行事食「そうめん」の由来と7月7日におすすめのそうめんレシピ集
皆様、次からはもっと敬意を持って食すように。
現在のJASの規定では「手延べ」ではない素麺と、うどん・冷麦は単純に麺の太さで分類されているが、現在主流の機械打ち素麺は、製法上の分類では本来「冷麦」に属すべきものである。
一方で日本三大うどんの1つとして有名な「稲庭うどん」の製法は、「手延べそうめん」そのものだったりする。
赤や緑に着色したものや、寒天を混ぜて伸び難くし、喉越しを良くしたもの等のバリエーションも豊富。
ちなみに引き延ばす際に引き延ばされずに太くなった部分は「そうめんふし」や「かんざし」と呼ばれており、単体で購入が可能。
細く引き伸ばされていない事から独特な食感があり、太さから麺の塩分が逃げにくい。
なお、小麦粉と塩だけで練られただけの細い麺であり、食味もかなりあっさりしたものなうえ完成品が冷たいのが一般的であることもあって『一か月ソーメン生活』などと粗食の代表として扱われがちな食品であるが、上記のように手間暇かけられた製法であるため、量販品でもそれなりに値が張る傾向にある。
また、調理としても湯切りと水ざらしが必要であり、まともに食べようとすればめんつゆの用意や各種薬味、天ぷらなどの副菜を少しずつ複数用意することが必要になるため、実は金銭、時間、手間と多くの面でかなりのコストを要する食べ物である。
夏場にメニューの希望を聞かれて「暑いし簡単に素麺かなんかでいいよ」などと宣えば、あなたのママンあるいは配偶者およびパートナーは確実にブチ切れるので気を付けよう。
調理法
夏場に冷やし、めんつゆに付けて食べる「冷やそうめん」以外にも、ダシを温めたつゆに入れて食べる「にゅう麺」や、パスタ料理のように油とダシ汁を加え具材を炒め煮にする「油そうめん」、焼きそば風にそうめんと具材を炒めあわせる「そうめんチャンプルー」等の調理法があり、食材としても割と万能である。
太巻きの要領で茹でた素麺と具材を海苔で巻いた「巻き素麺」というものもある。
更に和食や創作日本料理では「変わり衣」として、てんぷらの衣として使う等、ひねりを利かせた利用法も考案されている。
また、冷や素麺を流水と共に樋や割った竹か何かへ流す「流しそうめん」という食べ方もあり、冷や素麺そのものと共に夏の風物詩として知られる。
もっとも、設備が必要な上取り損ねた素麺は再び上流へ運ぶのに人手が必要であるため非常に手間がかかる食べ物であるため一般家庭での実施は困難である。以前は夏季のイベントで来場者の食事を兼ねて供されることもあったが、衛生面や食品ロスの観点からこちらも近年は実施されないことも多い。
一時期よりかなり珍しくなった食べ方であるが、一部の料理屋で団体向けに供されていることがある他、最近では麺を環状の流路で循環させる「流しそうめん機」が家庭向けに販売されており、循環させる前に麵を流し落とすためのパーツが付属している場合もある。
産地として有名なのは、香川県の小豆島、奈良県の三輪地方、兵庫県のたつの市等。
なお、鹿児島県は素麺の消費量が日本一といわれており、県内にはそうめん流しの店舗が多数存在するほか、鹿児島県の家庭では素麺に缶詰のフルーツを和えてデザートとして食べる事も珍しくない。また、喜界島には櫓から放り投げられた素麺を奪い合う「ソーメンガブー」と呼ばれる伝統行事がある。
麺を伸ばして乾燥させる前の、生の状態の麺は職人のまかないとしてのみ食べられていたが(生産時期である冬に温かいダシに入れて食べる製麵所のまかない料理)、あまりに美味しいからと商品化されている。生そうめん食べた感じはうどんではなく、そうめんの生。ツルツルした食感、喉ごしが良いらしい。
製麵所の方が毎日そうめんだと飽きた時のレシピ
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外部リンク
ファルコの「そうめん」
ペッピー「艦隊戦のまっただ中だ 注意しろ!」
スリッピー「ひゃあぁ 危ない!」
ファルコ「ヘッ こんな攻撃、そうめんみたいなもんだぜ!」
ペッピー「…ん? なんだって? そうめん?」
クリスタル「それ、たとえがおかしくない?」
ファルコ「……」
そうめんとは、ファルコ・ランバルディの事である。
『大乱闘スマッシュブラザーズX』のステージ『ライラットクルーズ』内でフォックスを使用してスマッシュアピール(下アピールを60分の1秒だけ入力し、数秒の溜めモーションのあいだ攻撃を受けずに耐え、次にステージがワープするまで待つ)すると、スターフォックスメンバーの会話を聞く事ができる。
その内のセリフの一つ、「ヘッ こんな攻撃、そうめんみたいなもんだぜ!」とあるが、その例えが意味不明だった事から有名になり、ファルコの事を指して『そうめん』と呼ばれるようになった。
海外では「そうめん」に馴染みがないため
ファルコ「These guys are weaker than overcooked noodles!」
(こんな奴ら、茹ですぎた麺よりも弱いぜ!)
ペッピー「Mmm? Overcooked noodles? What's that supposed to mean?」
(ん?茹ですぎた麺?どういう意味なんだ?)
クリスタル「That's not a terribly good comparison, is it?」
(それ、たとえがおかしくない?)
となっており、日本語版ほどのインパクトがない為か、海外ではあまりネタにされていない。