概要
縦に半分に切った竹の樋に水とそうめんを流し、そうめんを箸ですくって食べる。日本の夏の風物詩であり、発祥は九州地方である。(後述)
広い場所で行うのが一般的とされ、右利きの人は左から右に流れる場所に位置取るとそうめんを取りやすい。取り損ねたそうめんは、樋の最後にざるなどを置いて受け取り、また上流から流す。
流しそうめんのお店は基本は夏期限定の営業が多い。海水浴場が「海の家」なら、山は「流しそうめんの店」である。ちなみに「鮎の塩焼き」や「鯉のあらい」といった川魚の料理を提供する店も多い。
発祥
流しそうめんが生まれたのは昭和30年代の宮崎県高千穂町である。ルーツは野良仕事をしていた人達が夏季に霧島山系の川で涼を取りながら食べていたものとされている。
また、テーブルの上にある水槽による水流循環させるタイプは「そうめん流し」と呼ばれるものであり、こちらは鹿児島県発祥。「流しそうめん」と「そうめん流し」の両方のスタイルで営業している店もある。
変わった場所での実行例
南極・昭和基地
極寒の屋外で行われる。竹の樋ではなく傾いた雪氷に溝を掘り、湯でそうめんを流す(水だとすくう前にそうめんが凍ってしまう)。第15次観測隊に料理人として参加した小堺秀男が発案・実行し、後に日本の南極観測隊の恒例行事として定着した。
川崎球場
1980年代後半にプロ野球試合中でも閑散とした観客席で、数人の客が斜面を利用して敢行した。珍プレー好プレーでもこの様子が撮影・放映されてしまったこともあり、川崎球場閑散時代の代表的エピソードとなってしまった。
2019年には、旧川崎球場である富士通スタジアム川崎で開催された公式イベントの一企画として、観客席で流しそうめんが行われた。もちろんオリジナルとは比べものにならない大盛況だった。
関連イラスト
それは言わない約束よ……。
関連タグ
流しそうめん機:流しそうめんが楽しめる機械。