概要
うどんを細く切ったものを「切り麦」といい、熱して食べるものを「熱麦」、冷やして食べるものを「冷麦」と呼んだことから、この名前が付いた。
そうめんとはよく似るが、製法が異なっている。そうめん、ひやむぎ、うどんは小麦粉と塩と水を練る工程まではほぼ同じである。そうめんの製法はひやむぎやうどんとはこの次の工程から違い、でんぷんや植物油を表面に塗り、切らずに伸ばして細くする。
一般的にそうめんよりひやむぎのほうが麺が太く、ひやむぎには天然着色料を使った桃色や緑色の麺が混ざっていることが多いが、決まった製造法はない為、これがひやむぎでこれがそうめんとは定義しがたい。JAS規格上では直径1.3mm未満がそうめん、直径1.3mm以上1.7mm未満はひやむぎと定義されているため、製造方法だけでなくこちらに則るのも良いだろう。
手延ひやむぎを最初に作ったのは三重県四日市市の大矢知地区であり、ここは全国でも珍しく素麺よりひやむぎの生産量が高い産地である(というより、ひやむぎだけが全国的に知られるようになったため、相対的にひやむぎの生産量が上がっているが、元来は三重の糸、伊勢そうめんと呼ばれた由緒ある素麺産地である)。