特徴
茹で上げた麺のヌメリを冷水で取り、締めてから皿やざるに盛り、別の器についだ熱い(もしくは冷たい)スープに一口分ずつ漬けながら、ざる蕎麦のように食べるのが一般的だが、一旦締めた麺を温めた状態で提供する「あつもり」もある。
また、冷やし中華や冷麺に近いものや、食べ方は同じであるがスープが冷たいものもあるが、それらはざる蕎麦を食べる際に使用されるような蒸篭で提供されたり、スープがごまダレや、麺つゆで提供される形式で古くから北海道では「ざるラーメン」東北地方では「ざる中華」等と呼ばれており、別系統である。
発祥
日本のつけ麺の発祥には諸説存在する。ここでは『大勝軒』と広島で独自に広まった『広島つけ麺』について取り上げる。
大勝軒
1955年、東京都の『大勝軒』(中野店)にて山岸一雄(上のイラストの人物)が開発・商品化したという説が定説になっている。
山岸が17歳の時に勤めた修業店で、残ってしまった麺を、スープと醤油を湯のみ茶碗に入れ浸して食していた賄食がベース。
一緒に修行していた親の従兄弟であり、「兄貴」と慕っていた坂口政安が独立し『大勝軒』(中野店)を起こすと山岸も行動を共にした。その後本店が代々木上原に移転し山岸が中野店を任された際「特製もりそば」を売り出した。(三年後坂口の本店からもつけ麺と同様の「つけそば」が独自研究開発されて商品化)
その後山岸が『東池袋大勝軒』として独立。現在は山岸の『東池袋大勝軒』系統と坂口の『大勝軒』系統がある。
広島つけ麺
※イラストの店は『ばくだん屋』(外部リンク)の店内。
中華麺・チャーシューなどと共に、キャベツなどの茹で野菜やゆで卵が具材として添えられ、つけだれもしょうゆベースのつけだれに唐辛子・ラー油・酢・ごまなどの入った辛口(激辛)のたれが基本となっているの特徴。
1954年に広島市で開店した『新華園』が発祥の店とされているが、店では「冷麺」と呼んでいる。
現在は麺が細麺だけでなく極太麺にしたり、つけだれが豚骨と魚介類がベースの濃厚スープやカレー味、トマトや乳製品を使ったイタリアン風などのメニューも存在する。
また、麺をトマトソースをベースにして別のソースやスープ等を加えたWスープにつけて食べる「つけナポリタン」(富士市にある「吉原商店街(旧吉原市地区)」を中心に販売している麺。麺がパスタや富士宮焼きそばの麺を使用するところもある。)といったバリエーションも。(ラーメンやつけ麺とは別の扱い。)
関連タグ
ざる中華:主に東方地方で食べられている冷やし中華のつけ麺風
狩野英孝:「ラーメン・つけ麺・ボクイケメン」が持ちネタのピン芸人。
外部リンク
代々木上原「大勝軒」・・・坂口正安の系統(本店)。『丸長のれん会』所属。
中野大勝軒・・・坂口正安の系統。
東池袋大勝軒・・・山岸一雄の系統
大勝軒 味と心を守る会・・・同上、山岸の死後に分裂。『丸長のれん会』にも加入。