概要
『逆転裁判』第2話『逆転姉妹』で初登場。当時の年齢は30歳。身長182cm。
所轄署の刑事で、事件の初動捜査を担当する。通称「イトノコ刑事」で、作中では主に成歩堂と真宵にそう呼ばれる。メッセージウインドウでも「イトノコ」と表記される。御剣や警察関係者からは、きちんと正式名称の「糸鋸刑事」と呼ばれる。
一人称は「自分」で、語尾に「~ッス」とつけるのが口癖だが、これは「ロックッス」というバンドの影響とされている。
御剣検事は上司にあたり(※現実世界では検事と警察に上下関係は無いどころか全く別組織)、念願の刑事課に配属されたばかりの頃、同じく新人検事だった御剣に助けられた事があるため、彼を非常に慕っている。
同じ事件で刑事魂を認めてくれたベテランの馬堂一徹刑事をおやっさんと呼んで慕い、師事してきた。
人となり
少々抜けていて怖がりな一面もあるが、正義感が強く仕事に積極的。
ただ、頭の回転が遅く、かなりのおっちょこちょいのため、毎回無実の人物を逮捕しては裁判で成歩堂龍一に異議を唱えられる。
そして、その度に検事たちから減給を申し渡される。不憫(※この世界の検事は、裁判で勝訴するに足る捜査をさせる為に、刑事の給与を査定する権限を持っているという設定)。
減給されやすいのは刑事課に配属された頃からで、検事1-4では配属初日に大遅刻して減給された事が語られている。
それでも人望はかなり厚く、須々木マコや原灰ススムをはじめとする多くの部下に慕われている。
彼の正直すぎる発言から検察側の立証にほころびが出てくることも多いため、
検事の部下であるにもかかわらず弁護士側の味方となってしまうことが多い。当初こそ弁護士側の成歩堂に対してた嫌味に接していたが正義感が強く、法廷外で危機的状況となった成歩堂達を助けたり、御剣やその他関係者の裁判には職を捨てかねない状況でも全面的に成歩堂をサポートしている。
いわば、「抜けているけど憎めない」という探偵ものにおなじみのポジションキャラである。
薄給にあえぐ刑事
ちなみに検事たちに減給されまくった給料はかなり安い。
その安さたるやそうめんぐらいしか食べるものがないほど。
逆転3の頃にはさすがに飽きているらしく、素うどんに素スパゲッティ、素カレーに素寿司に素味噌汁とメニューが増えたという。要するにそれぞれの料理における「具無し」であり、「素うどん」はともかくとしても「素カレー」は「肉や野菜がなく、ルーだけが白飯にかかった状態」、「素味噌汁」は「汁だけ」、「素スパゲッティ」は「調味料で簡素な味付けをしただけの麺」、そして「素寿司」は握り寿司なら「上に何のネタも載っていないシャリだけの状態」巻き寿司なら「酢飯と海苔だけ」であると思われ、飲食店であれば提供されることはまずないであろう。
なお、本人にとってウインナーはゴチソウとのことで、裁判3-3では再び殺人容疑をかけられたマコにウインナーとご飯をたっぷり詰めたお弁当を差し入れている。(が、色々あって一度目はマコに拒絶されている)
住まいは「メゾン・ド・あした」というアパート。静かで、寒く、今にも崩れそうな山小屋を思い出すような建物。電気代が払えない為に月末はロウソク生活だとのこと(裁判3-4)
その薄給さの具体例として、賞与は検事1-4での刑事課配属1週間時点で僅か500円、裁判1-5ではたった2400円(期間不明)。労基に抵触してるのでは‥‥?
しかし、後者は成歩堂から「(イトノコ刑事なら)こんなもんじゃないかな?」と割と酷い事を言われてる。
ちなみに裁判の度に減給されてる印象が強いが、実は『3』では一度も減給されるシーンは無かったりする。
(千尋と御剣の法廷デビュー戦の回想では御剣から「真面目にやらないと胃の辺りがキュンとする事になるぞ」と脅されてはいるが)
なおアニメ版では彼の給料に触れられる事は無く、生活苦な様子も無い。
好きな事、趣味は‥‥「捜査ッス!捜査ッス!さあ、捜査に行くッス!!」‥‥そう、仕事熱心で熱心に捜査しているのは間違いないのだ。しょっちゅうピントがズレた捜査の結論を出すが。学歴は不明だが、一応大学は出ている模様。
特技
また、見かけによらず手先が器用で、機械にも強い(ただしパソコンは苦手)。
そんな彼の持ち味を生かした秘密兵器が「糸鋸圭介の<<七つ道具>>」である。
その1 金属探知機。金属製の証拠品を発見できる。ただし、余計な金属製品も見つかる。
その2 ミサイル。訓練中の警察犬。優れた嗅覚を持つが、食欲に要注意。
その3 ツリザオ。私物であるただの釣り竿。役に立つのか‥‥?
その4 ぶんせきくん。動画映像を拡大したり解像度を補ったりの分析が出来る。
後の3つは謎である。使えるような使えないような、使い方は、あなた次第。
小学生のころ作った(非凡だなオイ)という「電波探知機」(逆転裁判2登場)が含まれるかどうかは不明。
逆転検事シリーズでは主に、御剣の手が回らない捜査内容についての指示を受け、
事件関係者の経歴に関する情報を集めてきたり、決定的な物証を発見する等と活躍していた。
御剣が現場の指揮を取って的確な指示を出している為、
その熱心な行動力を発揮してかなり重要な捜査情報を集めることに成功している。
特に『検事2』では、これまでのドジっぷりが嘘のように大活躍。
現場を離れられなかったり、諸事情で大げさに動くことのできない御剣に変わって、
刑事ならではの体を張った捜査で行方不明の少年を救出した。
エンディングでは初の給料アップが言い渡された。
やったねノコちゃん!ソーメン生活とおさらばできるよ!
また、御剣が不在の時は彼がずっと検事局の御剣の部屋の掃除と管理をしていたことが判明した。
そのためいつも御剣の部屋は綺麗らしい。
ただしよりによって御剣の部屋で事件が起きてしまうため、御剣から「他にやることはないのか」と突っ込まれるが。
なお、時系列上では『逆転裁判4』第4話で7年前に成歩堂が弁護士バッジを失うことになった裁判の証人として登場したのが本編での最後の出演であり、それ以降の動向は不明。
『逆転裁判6』のとある場面で、事件とは関係のない証拠品を御剣につきつけると、昔の御剣が捜査の時に証拠品をつきつけまくっていたことを成歩堂に教えた「とあるスジ」の存在が明かされる。その人物に対する御剣のコメントは、「次回の給与査定を楽しみにしておけ」というもの。名前は明かされず具体的な動向も不明だが、十中八九イトノコギリ刑事のことだと思われる。このことから、現在でも御剣の下で働いていることが分かる。
演じた声優・俳優一覧
ゲーム内では音声がない。
石井康嗣 | プロモーション映像、特別法廷、ドラマCD、『CR逆転裁判』 |
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岩崎征実 | テレビアニメ『逆転裁判〜その「真実」、異議あり!〜』 |
大東駿介 | 実写映画版 |
春風弥里 | 舞台『逆転裁判 -蘇る真実-』『逆転裁判2 -蘇る真実、再び…-』 |
磯貝龍虎 | 舞台『逆転裁判2 〜さらば、逆転〜』 |