概要
『逆転裁判』(成歩堂編)及び『逆転検事』シリーズのメインキャラクターの1人。『逆転裁判2』第2話『再会、そして逆転』で初登場。当時の年齢は18歳。身長162cm。3サイズ・B81・W58・H84。
トレードマークはムチで、気に入らない相手はよくしばき倒している。
シリーズ第一作目に登場した狩魔豪の次女で、豪が48歳の時に授かった子とされる。父親の下に弟子入りしていた御剣怜侍とは兄妹弟子の関係であり、義理の兄妹のような間柄。彼女に言わせれば自分の方が早くから師事を受けていた為に姉弟子を名乗っているが、9歳の御剣が狩魔家に引き取られた時には彼女は2歳であり、御剣の方はあくまでも妹として扱っている。
年齢は綾里真宵と同い年(成歩堂や御剣たちより7歳年下)だが真宵が子供っぽい性格なことや冥自身が大人びているため一見するととてもそうは見えない。
スリーサイズは上から81/58/84と、綾里千尋ほどではないものの発育は良い模様。
渡米してわずか13歳で検事になり、成歩堂に出会うまでは全ての裁判で有罪を勝ち取ってきた。
かなり攻撃的な性格をしており、気に食わない・癪に障ると感じた人物に対して容赦なくムチを振るったり(主に男性、特に成歩堂とイトノコ刑事。矢張政志がいる場合は集中的に矢張を狙う。稀に女性を狙うこともある)、手近にある物を投げつけてきたりと、傍若無人な振る舞いが目立つ。
裁判中でもお構いなしにムチを振るい、裁判長や検察側の証人を狙うこともあるが、いくら証人が異議を唱えようとも裁判長が彼女のムチに恐れをなしてしまうため、結局は黙認されてしまっている。
父親同様に「狩魔はカンペキをもってよしとする」を信条とする完璧主義者で、常に完璧な勝利を掴むためにあらゆる手段を使ってくるが、完璧な勝利に拘り過ぎるあまり墓穴を掘ってしまうことも多い。
しかしながら、元々の実力も十二分にあり、『逆転裁判3』では真っ当な手段だけで検事としての高い力量を示している。
なお、父親の影響か基本的にプライドが高く、素直に敗北を認めたり人に感謝したりしたがらない。
上記のような行動は目立つが、非情で利己主義的な人間には怒りを露わにしたり、自分の父親と向き合う決意をした一柳弓彦に力を貸したりと正義感の強さや優しい一面を見せる時もある。
また、海外暮らしが長いためか、日本の文化や風習に疎く、間違った認識を持っていたりする。
とある事件で銃撃され、肩を負傷し病院に搬送された際に病室では、搬送当初いつも強気な姿とは異なり恐怖に震えていた姿があったらしい。
容赦なくムチを振るう姿が目立つため忘れがちだが、女性に対しては割と優しく綾里真宵からはある事件がきっかけで『メイさん』と呼ばれるようになるほど打ち解けている。……のだが綾里春美からは『真宵さまをいじめた』という理由で一方的に嫌われてしまっている(面と向かってはっきり『キライです』と言われた際はだいぶショックを受けていた)。女性に優しいと言っても大沢木ナツミだけは別で他の男性キャラと同頻度でムチを振るっている。
『逆転検事』(初代)では13歳の頃の姿が登場。ロリコン大喜び‥‥しかし、どうして6年経ってあんな目つきに成長してしまったんだ。
またこの時同じく幼かった一条美雲と出会っており、お姉さん風を吹かせたが素直な性格だった美雲はすぐに懐いてくれた。後の『逆転検事』で再会した際にも慕われており、『裁判2』以降の性格の為か冥もかなり親しい雰囲気で、『検事2』で美雲が記憶喪失になった際には激しく動揺している。なお、親しみがこもっているとはいえ流石に「ムチのおねえさん」と呼ばれることは拒否した。
逆転裁判シリーズにおいては現時点では3を最後に登場していない。
余談
存在が言及されているのみで未登場だが、結婚して子供を持つ姉がいる。
また、その姉はリュウという名前の犬も飼っている。姉は法曹界とは全く無縁の一般人らしい。
冥自身は綾里真宵と同い年だが、姉の子供は『1』時点で7歳であり、「叔母と甥、もしくは姪」と「従姉妹同士」で1世代差はあるものの、こちらも綾里春美とは同い年になる。
前川かずおによる漫画版では「パパの知り合いに頼まれて」という名目で折に触れて登場するキャラとなっている。しかし、その事によってパパの人脈とやらが何気に広く深く(さらに業も深そうな)とんでもない事になっている。
ちなみに同漫画版における「占い編」では、ムチムチ占いのムチポン先生として占い師をやらされる事になった。しかし、本編では単なる留守番役で昼寝をしていて、その邪魔をされたら鞭で追い返す始末。なお占いの方法はやってきた人を鞭でしばいて叱咤するだけで占いなんぞやってないのだが、しかして彼女の「ムチムチ占い(一応、占いの中には相手の事情を聞いてアドバイスする類のもあるが、彼女の場合は占いではない)」を受けた人たちは、なぜか何かに目覚めて開眼したかのような顔で帰っていき、結果ムチポン先生は地味に人気占い師になったとかならなかったとか。
テレビアニメ版ではオリジナルエピソード「逆転の約束」にて原作エピソードに先駆ける形で先行出演。2歳の姿で登場し、怜侍との出会いも描かれている。
逆転裁判シリーズのディレクター兼シナリオライターの巧舟によると、『2』は元々ライバル検事役は引き続き御剣にするつもりだったが、人気が高すぎて負け役として使えなくなってしまい、その結果誕生したのが「狩魔冥」だった。結果的に冥というキャラクターはシリーズにおいて大きな収穫になったとも語っている。
演じた声優・俳優一覧
諏訪部ゆかり | 『逆転裁判2』『逆転裁判3』『逆転検事』 |
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沢城みゆき | プロモーション映像、TGS特別法廷、ドラマCD、『CR逆転裁判』 |
弓場沙織 | アニメ『逆転裁判』 |
CAPCOM | 『鬼武者Soul』 |
楠世蓮 | 舞台『逆転裁判2 〜さらば、逆転〜」』 |
藤嵜亜莉沙 | 舞台『逆転裁判2 〜さらば、逆転〜」』 |
藤咲えり | 舞台『逆転裁判2 -蘇る真実、再び…-』 |
関連イラスト
御剣怜侍との関係
※この項目にはネタバレが含まれます。
父・豪に師事していた同門の検事である御剣とは、小さい頃から兄妹のように育ってきた。
若干13歳にして検事になった天才の冥だが、実際は自分以上の天才である父親や御剣に対してコンプレックスを抱いている。特に同じ父の弟子という立場でありながら、常に自分の先を行く御剣の背中を見つめる事しかできなかった事に強いコンプレックスを抱いていた。彼女にとって御剣は、兄のような存在であると同時に、最大のライバルであり超えるべき壁でもあった。
「逆転裁判2」で成歩堂に来日した目的を復讐と語り、成歩堂や真宵は彼女の父親の罪を暴いた事による復讐と思っていた。しかし真相は常に自分より勝っていた御剣への復讐であり、成步堂に勝訴することに異常に拘っていたのも、彼が無敗だった御剣を相手に勝訴した為である。
そのため、割と色々な意味で御剣を意識しており、強くライバル視している一方、彼の要望を聞いたり助けたりしている。
「逆転裁判2」のEDで検事を辞めようとした時に御剣に検事としての在り方を説かれた際、作中において初めて自身の素顔を見せた。
また、「逆転検事2」で御剣が一条美雲を助けるために検事の資格を捨てた時には、激しく動揺していた。
「DL6号事件」の解明によって、実は御剣とは被害者の息子と加害者の娘という関係でもあった事が判明するが、本人たちにそのわだかまりはない様子。父狩魔豪に対しては父として慕いつつも、犯した罪は裁かれなければならないという考えを持っている様子。なお、豪は逆転裁判3の時点で死刑が執行されており、死亡している。
テレビアニメ版においては怜侍が引き取られたばかりの頃の2歳の姿と、その3年後の5歳の姿が描かれている。
父親を殺された悪夢に未だ苛まれ浮かない顔が多かった怜侍を励ますために、彼の飼い犬に派手な服を着せたり、怜侍がよく赤い服を着ているからと自身も赤い服の人形を買ってもらったり、裁判所で怜侍と共に父の検事姿を見て検事への憧れを語るなど、検事を本格的に志す前の彼にめちゃくちゃ懐いている。
狩魔家の英才教育の賜物と言うべきか、2歳の時点で世間一般の年齢からは余り見られないであろう知識の高い喋りを披露するという凄まじい早熟ぶりを見せている。
そして原作ゲームで何度も存在が示唆されている母と姉の描写は無く、この時点で既に姉は結婚して家を出ている可能性がある。