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声:杉山紀彰(PV)

概要編集

逆転検事2』に登場するメインキャラクターの一人。年齢17歳。身長173cm。


『検事審査会』会長・一柳万才の一人息子。かつての父同様、現在は新人検事の立場にある。外見は、やや目付きは悪いものの整った容姿の少年であり、年齢より幼く見える。頭の「?」型のアホ毛は、何かに気付いたり驚いたりすると「!」型に変わる。


専用BGMは非常に緩いワルツであり、聞いていると気が抜けてくる。


常に伸縮式のタクト(指揮棒)を携帯し、推理を披露する際には自身のBGMに合わせてそれを振っている。加えて常に白い手袋を着用している。タクトと手袋は彼の考える「一流の嗜み」であり、タクトは証拠物件の危険性の有無確認用で、手袋は証拠に指紋を付けない為のもの。

常に着ている青い制服は、逆転裁判5に登場した「テミス法律学園」の制服である。さらに肩に羽織っている赤いジャケットは、同学園を主席で卒業した証であり、トップレベルの優秀な成績を収めて、何と10代の若さで検事になった自称天才検事。本人は“イチリュウ”を名乗っている。

また、逆転シリーズの検事としては珍しく、検事バッジをジャケットの襟に付けている。


PV時は、いかにも御剣怜侍のライバルと成り得る強敵かと思われたのだが、その予想は本編登場から僅か数分で崩れ去る事となる。その能力は一流どころか一般の検事レベルにすら達しているとは言い難く、知識面にも問題があり言葉や慣用句を間違って使う事も多い。事件関係者の話すらも半分くらいしか聞いておらず、それを基に推理を組み立てようとする為に、御剣に簡単に推理を崩されてしまう。そして推理の矛盾点を突かれた際にも話に着いていけていない事が多く、その事を突っ込まれると直ぐに泣いてしまう。その為に、あの糸鋸圭介にすらトンデモ検事扱いされて、あの矢張政志にすら真顔でバカ呼ばわりされている(この2人に言われたら終わりである)。さらには一条美雲にも突っ込みを入れられており、間違いなく逆転シリーズ屈指のアホの子である。

プレイ初めは誰もが、「コイツどうやって検事になったの?」「よく検事として就職できたなぁ…」と思うだろう(というかアメリカに渡った訳ではないのに、10代で検事になれた事自体おかしい)。その理由は後に明らかになる。


やる気だけは充分なのだが完全に空回りしており、付き添いの裁判官・水鏡秤に助け舟を出して貰う事が多い…と言うか、推理部分は水鏡が殆ど全部助けており、比較的まともな推理をしている時は大体彼女の入れ知恵である。そもそも彼女の話を理解しているのかすらも怪しい事もある。


性格は、根は純粋かつ年齢以上に幼さのある少年であり、御剣に先を越されたり話に置いていかれたりすると直ぐに半泣きになっていじける。それとは逆に飴を貰って素直に喜ぶ場面もあった。

何事においても“1”という数字に拘っており、「一条」である美雲に対抗心を抱いた事も。


実は元検事局長にして、現在は検事審査会の会長として君臨する一柳万才の実子。要は良いところ出のお坊っちゃんである。父親とはその目付きや異様に涙もろいところがよく似ている。しかしお坊ちゃんという身の上とは裏腹に、一人称は「オレ」で「オヤジ」と呼び、一見尊大な態度をとりながらも誰に対してもフレンドリーである(というか本人的には尊大な態度をしているつもりも無い模様)。部下に対してもそのフレンドリーさは変わらなので、能力はともかくその人柄から部下の警官とは案外仲良くやっている様である(憎めない奴と思われているのかも知れない)。

また、幼い頃に母親が失踪しており、片親の環境にあるせいか父親への依存心は強い。


詳細は下記する急成長や素直な性格、終盤の熱すぎる展開から、一応はスピンオフの登場人物にもかかわらず、逆転シリーズ全体でも非常に人気の高いキャラクターである。逆転シリーズに登場する検事としては珍しく純粋で、全くもって黒い一面が皆無というのも人気の理由の一つである。

プレイ前(PV時)、プレイ後、クリア後と三段階に評価と印象の変わるキャラだと言え、所謂「印象の逆転」がテーマの一つな本作の中でも、最もその影響を受けているキャラである。


2013年に行われたカプコン公式の人気投票では第8位に輝いており、加えて製作サイドのスタッフの女性陣達の間でも、やはり母性を刺激されるのか断トツの人気だったとの事である。

pixivにおいても、逆転検事2で登場したキャラの中ではイラストの投稿数が最も多く、検事1の登場キャラと合わせても投稿数はトップクラスである。作中で泣いているシーンが多い為か泣き顔のイラストも多い(同じ泣き顔でもただ泣いているものから、終盤の格好良いものまで様々だが)。


多くのファンから、逆裁シリーズや新作での再登場を希望されているキャラでもある。


ちなみに逆転裁判4と5に登場した牙琉響也とは、同じ「テミス法律学園」出身の同期である(響也は弓彦とは違って、そこからアメリカに渡って同じく10代で検事になった本物の天才だが)。



関連イラスト編集

ユミヒコ【詰め】逆転検事2【込み】

The Best


関連タグ編集

逆転裁判・逆転検事シリーズキャラクター一覧

逆転検事2

御剣怜侍 水鏡秤 一柳万才


泣き虫 愛すべきバカ アホの子




以下に「逆転検事2」のネタバレあり










ネタバレ注意編集

元々彼は実父である一柳万才を慕っており、父親に認められたい一心で検事になった。


しかし実は、検事になれたのは父親である一柳万才の権力によるものであり(それまでの流れでも大体察しはつくが)、10代の若さで検事になれたのも今までの優秀な成績も、全ては息子を己の権力拡大の為に「天才検事」に仕立て上げようとした父親の圧力によるものだった。第4話では父親の弁護をしようと駆け付けるが、内心では弓彦を「使えない駒」呼ばわりし、自分に不都合な事実を知っている弓彦をその場から追い出そうとした父親から、最早愛情の欠片も感じられない辛辣な言葉の数々を浴びせられる。加えて過去の成績は全て父親の根回しによるものだった事が大勢の人間の前で暴露され、さらに慕っていた父親が犯罪者という事実にショックを受け、自分が今まで信じてきたもの全てに裏切られて自暴自棄になり、その場から逃げ出して失踪してしまう。


ちなみに上記の失踪した彼の母親も、万才に消された可能性が高い。この事実を後に弓彦が知ったのか、あるいは彼が知る必要があるのかは何とも言えない(心情的には知らないままでいて欲しいが…)。


しかもその後に、万才の部下に人違いで誘拐されて自宅に監禁されてしまい、絶望して全てに目を逸らそうとするも、御剣と美雲によって救出され説得される。そして御剣に道を示されて見事復活し、本当の意味で検事として歩む事を決意する(この場面でのロジックチェスは必見である)。

上記の通り態度こそ尊大だが、メッキを剥がせば父親の期待に応えようと自分なりに必死に努力してきたとても素直で純粋な少年であり、万才に近付く為に彼を利用していた水鏡からも、その一生懸命さは評価されていた(それまでの話でも、彼なりに精一杯捜査をしていた事は窺える)。


ちなみにこのロジックチェスで初お披露目となる、ボロ泣きモーションの破壊力は凄まじい。


ロジックチェスの後は、一時は逃げ出したかと思われたがそうではなく、万才によって隠滅された証拠品をゴミ処理場で泣きながら探していた。そして法廷にて御剣のピンチに駆けつけ、自身が探し出した証拠品で万才の証拠隠蔽の件を見事立証し、自らの手で父親に直接引導を渡した。

この時彼の専用BGMが、これまでの緩いワルツからタンゴに変わるのだが、その曲がやたら格好良い。またこの場面から解禁される、上を見上げて一粒の涙を流すモーションの格好良さも異常。


その後一度は、父親に自分の手でトドメを刺すなど出来ないと躊躇ってしまうが、御剣の言葉で改めて決意を固める。どんなにクズなクソ親父でも罵倒されても、最後まで父親を慕い続け、最後の引導を渡す際には父親に感謝と別れの言葉を伝えた。その台詞は涙腺崩壊必至である。

たった1話で人生のドン底にまで叩き落とされたにもかかわらず、そこから這い上がり一気に精神面でも検事としても急成長した事から、ある意味主人公・御剣怜侍以上の"逆転検事"である。


そもそも彼の的外れな発言の数々は、単に頭の回転が鈍いという訳ではなく、万才の力によって身の丈に合わない環境に放り込まれた上に、周囲の人間が万才への恐れから彼に『人の話をきちんと聞いて理解する』という事を教えなかったり、頼んでもないのに父親の権力でテストの結果を満点にされるなど、そもそも自分の間違いを学ぶという環境が無かった事が大きな原因である。

実際に御剣の説得を受けた際には、終盤になると慣用句の誤用を正した御剣に礼を言うようになるなど、学ぶという事に対しても積極的かつ素直な面を見せるようになり、特に後半の証拠を突きつける場面では、御剣と同速で必要な証拠を判断して突きつけたり、取り乱した美和マリーが口走った言葉の重要性に気付くなど、努力家であり、実際は頭の回転は悪くない人物である可能性が高い。


基本的には、その他の多くの登場キャラと同様に操作キャラではないが、最後の証拠品を突きつける場面においては、何とプレイヤー自身が彼を操作して証拠品を突きつける事ができる。

そういう意味でも本作のもう一人の主人公もしくは真主人公と言えるキャラクターである。


その後は、西鳳民国大統領の王帝君殺人事件と、12年前の「SS-5号事件」の捜査に乗り出した御剣達に、「親父達の事は俺に任かせろ!そっちの捜査は頼んだ!」とメッセージを送っており、いつの間にか随分と立派になったと、御剣や水鏡からは感慨深げに言われていた。


ストーリー終了後は、部下に自身の事を“イチリュウ”と呼ばせるのを止め、新しいニックネームを考案中との事。

元々の「一流への意識」はそのままに、精神的にも頭脳的にもさらに成長した今後の続編での再登場に期待である。




関連タグ編集

もう一人の主人公  鋼メンタル 期待の新星

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