概要
2016年6月9日、ニンテンドー3DSにて発売された、『逆転裁判』のシリーズ新章3作目。CERO:B。
新章2作目『逆転裁判5』と同様の流れを汲みつつ、これまでのシリーズの集大成のような作品となっている。さらに、《クライン王国》と呼ばれる異国の地が新たな舞台として登場。これまでに登場した舞台《日本》と合わせて、シリーズ史上最大を謳う逆転劇を描く。
ゲームシステム
基本的には『逆転裁判5』のものを踏襲。シリーズ初期から続く基礎的なものをはじめとして、成歩堂龍一の《サイコ・ロック》、王泥喜法介の《みぬく》、希月心音の《ココロスコープ》‥‥等のものが、引き続いて登場する。
さらに、新たな舞台に合わせた新システムが登場する。
- 霊媒ビジョン
映像には、対象となった人物の《五感で感じたこと》を表示。死の直前の光景という《視覚》の情報が映しだされるだけでなく、それ以外の《聴覚》や《嗅覚》などといった情報が、文字・言語化されて表記される。
本作中では、《クライン王国》という舞台上に限定して発生。クラインの姫巫女としてレイファ・パドマ・クラインが、《御霊の託宣(みたまのたくせん)》と称して、映像化及び解釈の役割を担っている。
エピソード
時系列としては、『5』から時が流れ、2028年の出来事として語られる。
異国の地《クライン王国》と、これまでに登場した《日本》‥‥2つの国を舞台に、成歩堂龍一と王泥喜法介‥‥2人の弁護士の活躍を描く。
- 第1話 逆転の異邦人
成歩堂はクラインの法廷事情に驚きを見せつつも、命がけで弁護席に立ち、ボクトの無実を信じて戦う決意を示す。
- 第2話 逆転マジックショー
みぬきと同じ事務所の仲間である王泥喜は、成歩堂不在の状況の中で、彼女を救い出すべく奮闘することとなる。
- 第3話 逆転の儀式
成歩堂は真宵を救い出すべく、再びクラインの大法廷に姿を現し、命がけの裁判を繰り広げる。
- 第4話 逆転寄席
そして、成歩堂も王泥喜もいない裁判が開始。心音は周囲の半人前扱いを前にしつつも、一人前であることを示すべく、担当弁護士として依頼人を信じ、法廷で悪戦苦闘する様子を見せる。
- 第5話 逆転の大革命
やがて、物語の舞台はクラインへと移行。クラインの未来をかけた裁判の果てに始まった革命を前に、一つの大きな決断が描かれることとなる。
- 特別編 時を越える逆転
登場人物
主人公。
クライン王国を訪れていたイチ旅行者だったが、成り行きでクラインの裁判に、弁護士として臨むこととなる。
弁護士になって2年、成歩堂不在の成歩堂の事務所を任され、日本の法廷で奮闘する。
弁護士として、王泥喜と同様に、日本で奮闘する。
かつての成歩堂の助手。霊媒師。《倉院流霊媒道》の修行により、クライン王国を訪れている。
刑事。念願だった《科学捜査官》として登場。
クライン王国の《姫巫女》。《御霊の託宣》の役割を担う。
クライン王国出身の僧侶。国際検事として世界中の法廷で裁判を行う資格を持つ。
用語
- クライン王国
アジアの西の果てにある神秘と信仰の国。「クライン教」という独自の宗教が根付いている。日本にある「倉院流霊媒道」のルーツ。代々霊媒師の女性が女王となり、国を治めてきた。裁判にも「霊媒」の力が取り入れられている。
- 弁護罪
「犯罪者にくみした者は等しくこれを有罪とする」というもので、被告人が有罪だった場合、弁護した人間も同様の罪に問われる。被告人と合わせて、死罪となる可能性もある。
悪徳弁護士による、ねつ造やインペイへの対策として、本編より23年前から施行。この法律により、クライン王国の弁護士の多くは殲滅の対象と化し、やがて弁護士を名乗る者が国内から消失。クライン王国の法廷が《あきらめの法廷》と呼ばれる所以となった。
- 御魂の託宣
なお、儀式を行う者が感覚を研ぎ澄ますと、それまでの解釈が変わる事もある。ただし、この儀式は、儀式を行う者が被害者の顔と名前を知らない場合は行えない。