概要
CV:浪川大輔
クライン王国の僧侶にして検事。25歳。一人称は「拙僧」。
国際検事として世界中の法廷で裁判を行う資格も持っており、クライン王国の民衆からは英雄扱いされている。
「裁判は被害者のタマシイをとむらう儀式であり、罪人を裁くことがタマシイの救済になる」という独自の思想を持ち、弁護士は救済を阻む存在として強く敵視している。
物腰は柔らかく口調も丁寧だがかなりの毒舌家で、犯罪者や弁護士に対しては穏やかながら容赦のない態度で辛辣な言葉を浴びせかける。
どのくらい辛辣な言葉なのかは主に「ド腐れ弁護士」が代名詞で、
個別の名称になるとそれぞれ成歩堂は「後ろトゲウニ」、王泥喜は「赤ピーマン」(後に「青カビ」)、心音は「黄色ピータン」、弁護側に同席した夕神は「白黒逆パンダ」と呼んでいる。
そのほかにも数珠を相手に投げつけ、印を結んで呪文を唱えることで、数珠を巻き付けた相手を物理的に締め上げることが出来る不思議な力を持つ。更に王泥喜のもつ腕輪の仕組みにも着目し、相手の緊張を逆に利用して腕輪で腕を締め上げたりもした。
勝利の為なら手段を選ばない(と言っても法の範囲で)があり傍聴人を扇動したりすることも。
かなりの勤勉家で、裁判のために異国の文化を短時間で学び相応の知識を身につけてから挑んでいる。またラーメン屋に一時間ほど並ぶなど食通な一面も見せており、周りを驚かせている。一方で人遣いが凄まじく荒く、日本で出会った宝月茜を気に入りクライン王国まで連れてきた上に仕事をどんどん任せている。そのため彼女本人からは若干苦手意識を抱かれており、御説教に長時間(大体8時間くらい)のお経を使うため恐れられている。
法廷ではよく「あきらめなさい」という言葉を口にする。
王泥喜法介とは過去に関わりがあったらしいが、彼自身は王泥喜を拒絶しており、心を閉ざしてしまっている。
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以下に物語の核心に関わる重大なネタバレあり。未プレイの方は要注意。
元弁護士だった革命派のリーダーのドゥルク・サードマディの息子。王泥喜はドゥルクの養子であり、ナユタの義弟として共に育った間柄。今では赤の他人のように「赤ピーマン」「王泥喜弁護士」と呼んでいるが、素の時は「ホースケ」と呼んでいる。王泥喜は10歳頃に身の安全を考えて海外に養子に出された為、それ以来会っていなかった。
その後は父と同じくクライン王国の法曹界を変えるという志のもと、革命派の一員として検事になった(本当は弁護士になりたかったが、クラインでは弁護士は悪とされているため断念した)。父ドゥルクは23年前に自分の妻であり前女王のアマラを暗殺したとされていた為、法曹界に入った当初は周囲からは冷遇されていたが、かなりの努力の末に認められ国の英雄とまで言われるようになる。
しかし、父と同じ志を持っていたナユタにも、レイファ王女の存在が影を落とす。
レイファは表向きは現女王ガランとその夫インガの娘とされているが、本当はドゥルクとアマラの子であり、ナユタの実の妹であった(23年前の事件でアマラは死んでおらず、幽閉され、表向きは死んだことにして妹のガランに王位を譲っていた。)。クライン王国では「親の罪は子の罪」という風習が強く、ナユタもドゥルクの息子であった為に王族から除外され、周囲から冷遇されてきた過去があった。ガラン政権の打倒を志してきたナユタであったが、ガランにレイファがドゥルクの娘だという事を公表すると脅され、母親と妹の両方を人質に取られたナユタは革命の志を諦めて革命派と縁を切り、ガランに従うようになった。法廷でよく「あきらめなさい」と口に出すのも、そうした過去のためである。
そのため、ナユタの革命の道は、いつかは訪れるレイファへ王権が移行する事であり、そのためにガラン政権の維持として未来のため、今の犠牲を黙認するスタンスをとっている。
このスタンスのため、最終決戦では黒幕の打破のため、自分も道連れになることは辞さなかった。(作中で言及されなかったが、ナユタが検事を務めた裁判で、冤罪となったであろう現代の犠牲に関して、本人は一顧だにしていない)
現在では敵対関係にある父ドゥルクや、弁護士として法廷で対峙する王泥喜にも冷徹な態度を示すが、家族としてなかなか割り切れない感情を抱いている。ドゥルクもまたナユタがガランに従う理由を察しているため、ナユタを強く責めることはせず息子の身を案じている。
またレイファのことは本人には兄だと気付かれておらず、普段は検事と姫巫女という立場で接しているものの、託宣を嫌がる彼女のことを気遣うなど大切に思う素振りを見せている。そのため、全てが明るみに出た後は、反旗を翻し革命派に与することを明言し、ついに王泥喜とも完全に和解。ラストシーンでは、これまでナユタ及びレイファ兄妹に対して残酷な仕打ちをしてきたガランへ「欺瞞に満ちたド腐れ女王」とこれまでの恨みを込めた台詞を吐き捨てた。
ちなみに兄妹共に非常に口が悪いのは母親譲り。
エンディングでは、新たな女王になったレイファに代わって摂政となり、クライン王国の政を支える立場となった。
王泥喜とも完全に打ち解けており、手探りながらもクライン王国の法体制建て直しに邁進している。一方、レイファに対しては、未だに自身に対して距離を置かれてると誤解して悩んでいる模様。