概要
28歳。落語家の男性。事件の被害者旋風亭獏風の弟子。
なお、夕神迅とも面識があるらしい。
本名は不明。だが逆転裁判では証人や容疑者を芸名・役名で呼ぶのは珍しくない。
「美風」という名は、彼が二つ目昇進を期に襲名することになった名跡。
事件は彼の二つ目昇進記念の寄席で起きた。
落語家らしく(?)座布団の上に正座して証言する。なお、この座布団はどうやってかたまに増えたり減ったりする
なお、下戸であり、一滴飲んだだけでも酩酊してしまうほど酒に弱い。
関連項目
この先、ネタバレがあります!
ネタバレ
実は美風は多重人格である。
「美風」
落語家である人格。一人称は「アタシ」。
1番普通でありテンションも普通だが人当たりはよく、サービス精神旺盛だったり飄々とした所があったりする。
「一八(いっぱち)」
いつもニコニコしている太鼓持ちの人格。一人称は「アッシ」。
陽気な性格で喋りも仕草もひょうきん。それゆえなのか口が軽くそそっかしい所がある。性格故なのか、頭は良くない模様。
ポジションのためか、良く扇子をパタパタと仰いで紙吹雪を飛ばしている。
「喜瀬川(きせがわ)」
花魁風の人格。一人称は「わちき」。語尾は「〜ありんす」。
美風の人格で唯一の女性。扇子を煙管に見立てて喫煙する仕草をする。
3人格の中でも冷静かつ物言いがキツめだが、その一方で上手いこと煽られるとまんまと乗ってしまう部分もある。一八とは逆に頭脳派である模様。
余談だが、喜瀬川はポポポ音も女性用が使われている。
「磯田定吉(いそだ さだきち)」
何故かフルネームを持つ5歳児の人格。一人称は「ボク」。
理由は謎だが3人格の意識が無くなった時のみ現れる特殊な人格。
旋風亭獏風とは祖父と孫のような関係だったらしい。
の四つの人格を持つ四重人格者である。
一八や喜瀬川の年齢は謎(恐らく美風前後の年齢と思われる)。
ちなみに定吉以外の人格は揃って酒に弱い。
現実に合わせれば美風が本当に主人格であるのかは謎となる(現実では基本的に多重人格者が主人格の意思で人格交代が出来ない為、他の人格を呼び出せる=主人格では無い、という事になる)。
このうち、美風、一八、喜瀬川の3人は記憶を共有しているが、定吉だけは記憶を共有していない。
しかし、美風たちは定吉の存在を知っており、存在を隠していた。
ちなみに、3人の人格が全員気絶した際に磯田定吉の人格が表出する。
その為、作中では事件の際に他の人格3人が酒で潰れた為に現れていたり、裁判でも泥酔させて引っ張り出されている。
この多重人格を活かして落語を行っていた。
だが本人曰く「こんな邪道みたいな方法でやってるなんてバレたらまずい」ということで一門以外には秘密である。
実は真犯人が罪を着せようとしていたのは被告のすするではなく美風であり、偽のダイイングメッセージを見た美風が咄嗟に自分に疑いがかからないようメッセージを改ざんした為、事がややこしくなってしまった。
(本人も偽のメッセージを見て「もしかしたら自分が気絶している間に定吉が被害者を殺してしまったのでは?」という不安から偽装工作を行ってしまった)
裁判では心音と夕神の活躍によって偽装工作が暴かれ、定吉の人格が表に出された事で、事件の目撃者である定吉の証言により真犯人の手がかりを掴む事に繋がった。
エンディングでは自分のやった事(偽装工作や冤罪)の償いも兼ねて自分が一門を守っていく事を表明し、定吉にも落語の稽古を付けるとコメントしている。
獏風が美風の名跡襲名に当たって、その権限を持つ遺族の許可の取り付けで杜撰な手続きをやっていた事を知らなかった。
その結果遺族からは名跡簒奪の共犯者と誤解されるという濡れ衣を着せられてしまった。
師匠の暴挙の巻き添えで何も知らなかった彼が事件に巻き込まれたことは同情に値する。
余談
彼の外観をよく見ると
「緑、黄、朱色、黒の4色の衣装」
「手に持ってるヤツと髪留めのを合わせて4つの扇子」
「羽織に描かれた四つ葉の家紋」
と”4”に纏わる意匠が多く、4つの人格を併せ持っている事の伏線になっている。
一八の名前の由来は古典落語『愛宕山』の登場人物。
なお、元ネタの一八も太鼓持ちである。
喜瀬川の名前の由来は古典落語『お見立て』の登場人物。
なお、元ネタの喜瀬川も花魁である。