【警告】この記事には、『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』のネタバレが記載されています。
概要
ZGMF-X42S デスティニー専用の追加装備。
デスティニーと同時期に開発されたが、あまりに破壊力が大き過ぎるが故に試作こそされたが、DESTINY時点では結局使用されないまま終戦を迎えた。その後、世界平和監視機構コンパス及びモルゲンレーテ社が保有しており、劇中ではデスティニーSpecⅡ及びアカツキが装着した。
仕様は大幅に異なるが、その名称からインパルス系列のシルエットシステムを発展させた装備と思われる。
大型の実弾による砲撃に特化した拠点攻撃用装備。その装備の構成及び用途から事実上の「デスティニー版ミーティア」とも言える装備となっており、ムウ・ラ・フラガがシン・アスカの搭乗するデスティニーSpecⅡに本装備を託す際に「お前の武装」と称している。
機構
鳥のような形状で単独で飛行可能な単機形態から、装着対象となる機体の脚部・胸部・背部への追加パーツ及び手持ち武装に分離し装着される。
その構造上、背部の武装やストライカーパックのような着脱式バックパックなどは装着時にパージする必要がある。
機体重量増加による機動性低下を軽減するため、両脚の膝から下を覆うように装着されるブースターによって対象機体の推力を上昇させている模様。
武装
リニアキャノン
MSの全長を優に超える超大型の携行式リニアキャノン。
また、交換式の砲身は予備を含め3本携行し、こちらも背部に装備する。
リニアキャノンは爆薬に陽電子を用いた地中貫通弾/陽電子砲弾(バンカーバスター)を超高速にて射出することにより、大型の拠点を一撃で破壊するほどの威力を誇る。しかし、一発撃つだけで莫大な電力を消費するため、基本的に核動力機での使用が前提となる。また、核動力機なら何発も撃てるが砲身は一発で焼き切れてしまうため、この武装自体は使い切りとなる。
なお、小説版ではアカツキが使用したものが「陽電子砲弾」、デスティニーSpecⅡが使用したものが地中貫通弾と別々で記載されているが、前者は貫通弾として使わなかったために表現が変えられている。
ミサイルポッド
背部に装備された実弾兵装。
劇中の活躍
ミラージュコロイドコンテナでレクイエム砲口付近に潜伏していたムウ・ラ・フラガの駆るアカツキとドッキングしている形で登場、ミラージュコロイド解除と共にリニアキャノンを発射してレクイエムの中継ステーションを一撃で破壊する。アカツキがヤタノカガミでレクイエムのビームを反射するために一旦パージされ単機形態に移行、反射後は再度本装備を手に取りスラスターを全開にして離脱した。
この時、レクイエムは陽電子リフレクターを展開中だったので、直接攻撃はせずに、あくまで中継ステーションの破壊による時間稼ぎに徹した。
その後はアカツキのダメージとリニアキャノンを使用したことによるバッテリー消費が大きかったためか共に戦闘宙域を一旦離脱していたが、ブラックナイトスコード ルドラを撃破したシン・アスカのデスティニーSpecⅡが合流すると、本装備は再度分離形態となりデスティニーSpecⅡとドッキングする。ミーティア装備のインパルスSpecⅡとデュエルブリッツの援護を受けつつレクイエムの砲口へ急速接近し、インパルスの攻撃でリフレクター発生装置を潰した直後、発射寸前のレクイエム砲口に向けてリニアキャノンを放ち、地下の反応炉まで突貫した陽電子砲弾が爆発、レクイエムの完全破壊に成功した。
ちなみに、レクイエムの反応炉は解体不可能とされ仕方なくプラント(ザフト)が動力炉として使用する手筈となっていた産物であり、それを地表からの一撃で破壊していることから本装備の圧倒的な破壊力がうかがえる。
立体化
METAL ROBOT魂での発売が決定している。
ただ、こちらはあくまでデスティニーSpecⅡ用の装備として扱われているため、同METAL ROBOT魂の「アカツキガンダム(シラヌイ装備)SEED FREEDOM Ver.」と劇場版名義で発売されるのに装備ができない。
なお、価格はデスティニーSpecⅡより僅かに高い。
デスティニーガンダムSpecⅡ…税込18,700円
ゼウスシルエット…税込19,800円
デスティニーガンダムSpecⅡ専用光の翼&エフェクトセット…税込7,150円
合計…税込45,650円(税率10%)
余談
- 本装備は本編では呼称されず、パンフレット(豪華版含む)でも記載されておらず、他の新規機体が早期の1月29日に情報公開されたのにもかかわらずに公開されず、そこで2月2日から週替わり入場者プレゼント第2弾の本作に登場するキャラ・メカの設定を一部抜粋した「ミニ設定冊子」で公開されるかと思われたがそこでも記載されず、2月8日のMETAL ROBOT魂での情報解禁によりようやく名称が判明するに至った。
- 名称のゼウスの訳語は天帝であり、天帝はプロヴィデンスの用法の一つである。※あくまで「ゼウス=天帝=プロヴィデンス」であり、「ゼウス=プロヴィデンス」ではないので、ご注意を。
- 何の因果か、本装備を装着した機体のパイロットはそれぞれプロヴィデンスの名を冠した機体とその発展機のパイロット達と因縁・交友を持った者である。
- スーパーロボット大戦シリーズにおいて初めてシンの救済、及びミネルバ隊側の視点に寄り添ったストーリーを展開したことでシンがユーザーから「リアル系男主人公」と評されるほど大活躍した『スーパーロボット大戦Z』の自軍部隊のデフォルト名が(綴りこそ異なるものの)文字通りの「ゼウス」(ZEUTH)であり、偶然かもしれないがシンの最大の活躍を演出するための装備として、何とも粋なネーミングになったと言える。
- 後の福田監督のインタビューによると、あれを使えるのは、核動力を搭載したフリーダム、ジャスティス、デスティニーとあのクラスのMSだけ、一時的に借りていたバッテリーのアカツキはリニアキャノンを一発撃つだけで限界であった、とも語られている。
- ますますムウ・ラ・フラガの『密命』のミッションインポッシブル度が上がっている。
- また、元々の用途としてはバンカーバスターとして運用することより、オーブ行政府地下の司令室等に逃げ込んだ連中を一撃でバラバラにするといった類のものであり、それが巡り巡って劇中ではデスティニー共々オーブを守るために用いられることとなった。
関連タグ
バーンブレイバーン:中の人繋がりであり人型ロボットと特殊装備との合体と言う共通点を持ち、胸部と脚部が特殊装備の部分と共通している。