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定義

2ちゃんねるのライトノベル板曰く、「あなたがライトノベルと思うものがライトノベルです。ただし、他人の賛同を得られるとは限りません。」


「青少年向けに、漫画アニメを想起させるようなキャラクター造形を中心に書かれた小説」「アニメ調の挿絵のある小説」など様々な定義がある。再帰的な定義ではあるがライトノベル専門のレーベルから刊行されたものを「ライトノベル」とするのが一般的である。電撃文庫角川スニーカー文庫ファミ通文庫など。狭義では男性向けの作品を指す。


2000年代には上記の定義で概ね問題なかったが。読者の加齢により対象とする年齢層が幅広くなり、2010年代以降は必ずしも青少年向けの文芸ジャンルとは言えなくなった。


また一般文芸との中間であるライト文芸レーベルの出現、小説投稿サイトからの書籍化(発表時点ではイラストが無い)、男性向けでも女性向けでもないユニセックスな作風のタイトルの増加、ライトノベルを謳いながら最初から四六判などの単行本で出版される、などの事例が多くなっており、一般文芸との線引きが困難になっている。


作品の記事を立てる前に

近年、小説サイト作品のテレビアニメ化などもあるのだが、書籍化されている作品が元原作がどこで掲載されているかのチェック漏れが発生し、普通に一般の小説と同じように最初から出版社のレーベルを親記事にしている事例が存在する。


そういった観点もあり、アニメ化をきっかけに親記事を立てる場合は作品名を検索したうえで、どこで掲載されているものか確認したうえで記事作成することを推奨。


隣接ジャンルとの関係

文芸ジャンルの中でもメディアミックスが盛んな分野であり、漫画やアニメ化されるライトノベル作品も多く、逆にライトノベルとして小説化されるアニメやゲーム作品も少なくない。


一度ライトノベルレーベルから発売されたものが、一般文芸にレーベルを移して発売されたものや(『十二国記』『GOSICK』など)、逆に一般文芸レーベルから発売された後、ライトノベルレーベルで改めて発売されたもの(『Another』『RDG』など)、一般文芸レーベルでも表紙絵がアニメ調のもの(『空の境界』など)もある。ライトノベルとして刊行されたものが低年齢層向けに再編集あるいはリライトされ児童書として刊行される場合もある(『トリシア先生』『涼宮ハルヒの憂鬱』『吉永さん家のガーゴイル』など)。2009年のメディアワークス文庫を皮切りに、富士見L文庫集英社オレンジ文庫などライトノベルと一般文芸の中間を狙ったレーベルが次々と発足し、これらのレーベルはライト文芸(軽文芸)あるいは新文芸と呼ばれている(ただし、それ以前からライトノベル調の作品を刊行していた一般文芸レーベルもあり、これらも後付けでライト文芸・新文芸と呼ばれることがある)。


ライトノベルは別名「キャラクター小説」と呼ばれるようにキャラクターの個性や魅力を押し出した内容が多い。基本的に社会派小説のような深刻なテーマや、ハードSFのように過度に複雑精緻な設定を押し出す作品はあまり好まれないが、『カオスレギオン』や『境界線上のホライゾン』といった重厚な内容で「ライト」のイメージにそぐわないものも少数ながら存在する。


歴史

ジュブナイル」「ヤングアダルト」などと呼ばれた青少年(特にティーンエイジャー)向けの小説がこのジャンルの直接の起源である。この頃の同ジャンルにおける牽引作家・作品群として挙げられるのが筒井康隆眉村卓小松左京平井和正あるいは星新一ショートショートである。


ライトノベルに相当するジャンルが形をなしてきたのは1980年代だが、当時のこのジャンルには決まった名称がなく、「ファンタジーノベル」「ジュニア小説」など様々な名称で呼ばれていた。ジュブナイルは児童文学から一般文芸への読者移行への橋渡しを狙うジャンルであり、漫画家やアニメーターなどのイラストがつくという後のライトノベルに通じる特徴をもちつつも、児童文学と大人向けの文芸の中間的な体裁を保っていた。


その中で、ライトノベルの契機として見なされるものは複数存在する。複数の契機の積み重ねで成立した作品群に後付けで「ライトノベル」の名が付されたのである。


まずひとつは、脚本家出身のミステリー作家赤川次郎の登場である。彼の登場人物を「キャラクター」として押し出した作風は「漫画チック」と評され、その「わかりやすさ」が当時のティーン女子を中心に人気を博する。赤川作品は、のちに角川映画や2時間ドラマ(火サス土ワイなど)を通じた映像化もなされ、そのキャラクター性を全面的に押し出した小説手法は後続のテレビドラマや文芸作品に大きな影響を及ぼした。


さらに今ひとつは、SF作家新井素子の登場である。当時、高校2年生という若さゆえに可能となった瑞々しくも砕けた(当時の)若者口調は、当時のSF文壇の一部評論家陣から「昭和(前後・80年代・新世代)言文一致運動」とまで称された。


そんな中、1984年にはカドカワノベルズから藤川桂介『宇宙皇子』が刊行され、ジュブナイル系作品としては空前の大ヒットを記録。同作は映画化OVA化もされ、KADOKAWAのメディアミックス展開の先鞭もつけた(ヒットの要因はいのまたむつみの挿画の魅力が大半であったと言われ、同作は後に『人気絵師の絵をつければ売れる』というライトノベルの悪習の先例を作ったとして批判される)。また、同年に「ジュブナイル」レーベルのソノラマ文庫から発表された笹本祐一妖精作戦』(イラスト:御米椎)シリーズは、谷川流有川浩小川一水秋山瑞人など多くの作家に影響を与えたことから後付けで「ライトノベルの直系の先祖」とも称されている。


1987年に角川文庫に青背(のちの角川スニーカー文庫)が登場。翌1988年富士見ファンタジア文庫が創刊。両レーベルともに執筆メンバーに富野由悠季渡邊由自武上純希富田祐弘などアニメーション監督脚本家を積極的に迎え、アニメや漫画に慣れ親しんだ世代の取り込みを図った。


この時点(1980年代中盤)でライトノベルの雛形はほぼ出来上がっていたが、ここにTRPGリプレイが合流し、RPG的な世界観を文芸の世界に持ち込んだ。その契機となったのが1986年にグループSNEによって連載されたリプレイを小説として書き直し1988年に角川文庫(1989年以降は角川スニーカー文庫)から刊行された水野良ロードス島戦記』である(これは同時にトールキン系の流れを組む設定観の復興にも繋がっている)。


「ライトノベル」誕生の直接的なターニングポイントと言われるのは1990年に刊行された神坂一スレイヤーズ』(イラスト:あらいずみるい)である。同作はRPG調の世界観を踏まえつつ、「一人称の会話調文体」「早い展開」という一つのテンプレを築き、模倣作が続出した。


同時期にアニメ脚本家のあかほりさとるが『天空戦記シュラト』の小説版を引っ提げてエニックス文庫(のちに富士見ファンタジア文庫へ移籍)に、『甲竜伝説ヴィルガスト』の小説版で富士見ファンタジア文庫に登場。スニーカー文庫電撃文庫も含めた各レーベルで旺盛な執筆を行い業界での一時代を築く。そして、ここであかほりが用いたあかほり文体(「文庫の下半分はメモ帳かノート」とまで揶揄された非常に小まめなやりすぎ改行・擬音表現の濫用・大フォント文字の使用)は、従来の文芸に慣れた層から強い批判を受けた半面、文章慣れをしていない層からは「マンガやアニメみたいに直感的で読みやすい」として支持され、後のラノベ業界に多くのフォロワーを生み出した。


こうしてアニメやゲームとのメディアミックス商法が花盛りになるとともに一般文芸との繋がりが薄れ、「ライトノベル」として独立したジャンルが成立した。


女性向けライトノベル」としばしば呼ばれる(そして前述の新井素子も一時期、自作発表の主要フィールドとした)コバルト文庫などのレーベルから刊行される少女小説は、男性向けのライトノベルよりはるかに古い(明治時代後期まで遡る)歴史をもつのだが、1980年代以降の少女小説は少女漫画の影響が色濃く、漫画風の挿絵が必ず添えられるようになった。平成以降は男性向けジャンルとの相互乗り入れも盛んになり、名実ともに女性向けライトノベルと見なして差し支えない。もっとも近年は少女小説レーベルの衰退が著しく、少女小説の流れはライトノベル/ライト文芸に合流した形になっている。


pixivでは

Pixiv内では、ラノベそのものよりも、そのキャラクターを描いた絵などに、タグとしてつけられる事が多い。

たまに挿絵を描いた絵師本人の絵が、仕事絵タグと一緒にアップされていることも。


主なライトノベルレーベル

「ライトノベル」の語が生まれたのは1990年初めであるが、コバルト文庫、ソノラマ文庫などライトノベル専用のレーベルは1970年代後半に誕生している(当時は「ジュヴナイル」「ヤングアダルト」または「ジュニア小説」などと呼ばれていた)。


KADOKAWA


一ツ橋グループ


音羽グループ


その他のレーベル


代表的な作品

※発表された年代順。Web小説が原作のものは、書籍化された年代を基準としている。



関連タグ

小説 ジュブナイル 児童文学 ラノベ

SF ファンタジー おとぎ話 神話 伝承 アニメ絵

二次元 架空 萌え系 異世界もの


ケータイ小説 夢小説 小説家になろう 絵ノベル

カクヨム アルファポリス

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