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イギリス軍の編集履歴

2017-03-11 21:15:25 バージョン

イギリス軍

いぎりすぐん

イギリスの国軍。陸海空の三軍から成る。

概要

陸軍海軍空軍の三軍で構成されたイギリス軍隊である。

基本的に伝統を重んじるが、時には戦争を変革させる兵器を開発したりする。


イギリス陸軍(British Army)

陸軍のみ「British」を冠するのは、陸軍が議会の許可に基づいて編成されているためで、国王(女王)に属する海・空軍とは違い「Royal」の名を冠していない。

(これはあくまでイギリス特有の時代がかった名目上のことで、実際には三軍とも文民統制下の「国家の軍隊」である)


イギリス陸軍がかつて開発・運用した、あるいは現在も運用している代表的な兵器

個人携行武器

  • ロングボウ:全長1.2m以上の複合弓。百年戦争フランス軍相手に猛威を振るった(最終的にフランス軍が勝ったのは、戦争の長期化で長弓を扱えるイギリス軍の兵士の数が減ったため)。その後、銃の登場で徐々に衰退していった。
  • リー・エンフィールド:1895年から1958年まで60年余りの間、イギリス陸軍の制式小銃だったボルトアクションライフル。予備役では1990年頃まで使われていた。装弾数は10発。
  • PIAT(ピアット):第二次世界大戦で使用された対戦車グレネードランチャー。弾を火薬ではなくバネで飛ばしていたため、非常に使いにくかったらしい。
  • L85:5.56mmNATO弾を使用するイギリス軍現行制式小銃(アサルトライフル)。・・・なのだが、これでもかと言わんばかりの不具合を持つ欠陥銃。バッキンガム宮殿を守る古風な近衛兵士がこの近代的なデザインの銃を構えて立っている姿はシュール。詳細は単独記事へ。

装甲戦闘車両


イギリス海軍Royal Navy

かつて七つの海を手中に収めていた大海軍・・・だったが、20世紀後半からの植民地独立と経済不況により、その勢力を大きく減らしていった。

もともとはイギリス国王の「個人所有」の軍隊だったが、やがてイギリスの海上戦力全般を意味するようになった。ほぼ形式上のものであるとはいえ陸軍と空軍よりも上位の存在とされている。


イギリス海軍にかつて所属していた、あるいは現在も所属している代表的な兵器

戦列艦

  • ヴィクトリー(HMS Victory):1805年10月21日の「トラファルガーの海戦」で旗艦を務めた軍艦。現存する唯一の戦列艦であるとともに、ポーツマス軍港の港湾司令官の旗艦として現役の艦でもある。

戦艦

  • ドレッドノート(HMS Dreadnought) :ジョン・アーバスノット・フィッシャー提督が提唱した、口径を統一した主砲で兵装を構成する事で、それまでの戦艦の概念を一変させた革新的な戦艦。進水は1906年。「超弩級」の語源にもなった。
  • オライオン-1909年度に、ドイツの弩級戦艦大量建造に対抗するために「コロッサス級」2隻とその改良型「オライオン級」4隻の建造が計画された。そのうち「オライオン級」は「ドレッドノート」以来弩級戦艦の標準装備であった12インチ(30.5cm)砲から13.5インチ(34.3cm)砲へとスケールアップした。武装配置の効率化と相まってイギリスのメディアに弩級戦艦を上回る戦艦、超弩級戦艦(Super Dreadnoughts:スーパードレッドノート)と内外に喧伝された。このオライオン級の建造により世界的な超弩級戦艦時代が始まった。
  • ウォースパイト(HMS Warspite):1915年に竣工したクイーン・エリザベス級戦艦の2番艦。第一次・第二次の両大戦に参加し、30年以上Royal Navyを支えた武勲艦。ユトランド沖海戦では、偶然ながら味方の巡洋戦艦部隊を助けた功績を持つ。しかしこの時に故障した舵機系統は完治せずに生涯彼女を苦しませた。第二次大戦中は北極海、地中海、大西洋、インド洋を股に掛け縦横に活躍し、カラブリア沖海戦では24,000mからの命中弾を記録した。第二次世界大戦で最も活躍した戦艦と評価され、「傷だらけの不沈艦」「オールドレディ」などの敬称を持つ。その名は現在、「勇気」「尊厳」の代名詞になっている。
  • ネルソン級:ワシントン海軍軍縮条約下で作られた戦艦。三連装砲塔3つを艦首側に集中配置するという独特の艦形。バランスが悪く一斉射撃ができないなどデメリットが目立つがビスマルク追撃戦などで活躍した。
  • キング・ジョージ5世級:へっぽこ新鋭戦艦。
  • ヴァンガード(HMS Vanguard):イギリス海軍最後の超弩級戦艦。戦時中の建造のため、あり合わせの技術・資材で作られたがバランスが良く、イギリス海軍史上最良の戦艦となった。完成が第二次世界大戦終結後だったため、戦闘には参加していない。

巡洋戦艦

  • インヴィンシブル(HMS Invincible):戦艦並の攻撃力巡洋艦並の行動能力を併せ持つ艦として誕生した世界最初の巡洋戦艦
  • レナウン級
  • フッド(HMS Hood):第一次世界大戦後に建造された巡洋戦艦で、イギリス国民からは「マイティ・フッド」と呼ばれて親しまれた。1941年5月、デンマーク海峡海戦にてドイツ海軍戦艦「ビスマルク」の砲撃が火薬庫に命中、轟沈。

空母

駆逐艦

  • (水雷艇)駆逐艦:1870年台に実用化された魚雷を主兵装とする高速の水雷艇は、足の遅い戦艦戦隊に対する深刻な脅威と見なされた。そこで、大型艦をも撃沈しうる厄介な小型高速艇を捕捉し退治する艦艇が求められ、誕生したのが「(水雷艇)駆逐艦」である。第一号は「ハヴォック(HMS Havock)」で、当時の水雷艇の2倍の大きさがあり、27ノットの高速を誇った。
  • シェフィールド(HMS Sheffield):42型駆逐艦の1番艦。「フォークランド紛争」に参加。1982年5月4日、アルゼンチン海軍の攻撃機シュペルエタンダール(フランス製)」の発射した対艦ミサイルエグゾセ(フランス製)」を被弾。ミサイルの弾頭は不発だったものの、調理室より発生した火災により上部構造の70%を焼失。原因はミサイルの噴射炎がフライ料理に使用していた食用油に引火したため。曳航中に悪天候により浸水し、5月10日に沈没。その後、イギリス海軍では作戦行動中のフライ料理を禁止した
  • デアリング級防空駆逐艦:または45型駆逐艦。2009年に一番艦が就役。今後30年間にわたってイギリス海軍の防空能力の中核を占めるものと期待されている。非常に独創的な形をしている

潜水艦

  • コンカラー(HMS Conqueror):チャーチル級原子力潜水艦の2番艦。「フォークランド紛争」に参加。敵艦と交戦し、魚雷で撃沈する戦果を挙げた唯一の原子力潜水艦として知られている。
  • トラファルガー級原子力潜水艦:現在就役しているイギリス海軍攻撃型原子力潜水艦。基本的に対潜任務に用いられているが、対艦攻撃や対地攻撃も可能。徐々に次級である「アスチュート級原子力潜水艦」に替えられる予定。

航空機

その他の兵器

  • MK.I:世界初の戦車であるMk.Iは当初海軍の装備として開発された。もちろん最初は陸軍向けの兵器として開発されるはずだったのだが、一度計画が却下されてしまった。逆にこの兵器に目をつけた海軍大臣(当時)ウィンストン・チャーチルの意向により、陸上戦艦として海軍主導で開発が行われた。初陣となったソンムの戦いにおいても海軍師団によって運用された。

イギリス空軍(Royal Air Force

略してRAF。世界最古の空軍であり、現在世界最大規模の空軍のひとつである。


イギリス空軍がかつて開発・運用した、あるいは現在も運用している代表的な機体

戦闘機

  • ソッピース キャメル:第一次世界大戦中に使用された複葉戦闘機。操縦性に癖があったが、第一次大戦中に全軍通じての最多撃墜数を記録した戦闘機となった。
  • ブリストル ファイター:第一次世界大戦中に使用された複葉・複座の戦闘機・偵察機。前方にプロペラ同調7.7mm機銃1挺と後方に観測員用の7.7mm旋回式ルイス機銃1挺を備えていた。複座機にも関わらず単座機に勝るとも劣らない機動性を持ち、ドイツ軍機相手に戦った。これが後に「ボールトンポールデファイアント」と「ブラックバーンロック」を生み出すこととなった。
  • スーパーマリーン スピットファイア:第二次世界大戦の「バトル・オブ・ブリテン(以下、BoB)」で活躍した掛け値なしの名機。ただし、BoBでは数の上ではハリケーンの方が主力で、以降は航続距離の長いアメリカ製戦闘機と大柄でペイロードの大きいタイフーンテンペストに主役を取られてしまった。とは言え、BoBでドイツ空軍のBf109に対抗できたほぼ唯一の戦闘機であり、ドイツ空軍エースパイロットのアドルフ・ガーランドをして(どんな戦闘機があればイギリス空軍に勝利できるのか、というヘルマン・ゲーリングの質問に)「スピットファイアが欲しい」と言わせたほどである。
  • ホーカー ハリケーン:スピットファイアの陰に隠れがちだが、こちらも救国の戦闘機として有名な名戦闘機。鋼管羽布張り構造の旧式機だが、良好な生産性と頑丈さでスピットファイアの手が回らないところをサポートしている。通称「偉大なるNo.2」。
  • ホーカー タイフーン:ハリケーンの後継機のはずがH型エンジンや機体の設計ミスに起因する数々のトラブルに悩まされ、ノルマンディー上陸作戦以降は中低高度で活動する戦闘爆撃機として武功を挙げた。少し手直ししてテンペストに。
  • ホーカー テンペスト:タイフーンの主翼を層流翼に替えた後継機。相変わらずエンジンに問題を抱えていたが中低高度では連合軍機中最も高速で、地上攻撃やV-1飛行爆弾の迎撃に活躍した。この機体を使用したエースに自由フランス空軍のピエール・クロステルマン(ペリーヌ・クロステルマンの元ネタ)がいる。
  • ホーカー・シドレー ハリアー
  • BACライトニング:イギリス空軍で運用された双発ジェット戦闘機。空気抵抗削減のため2基のエンジンを前後にずらした上で縦に配列するという独特のスタイルを持つ。通称子持ちシシャモ。クリップドデルタ翼の始祖とも言われ、イギリスが独自開発した唯一の超音速戦闘機。後世のF-15やSu-27に劣らぬ上昇力を持つ優秀な機体だが、見た目があまりにもキモイので損をしている。改良型のF6に至っては主翼上に増槽を装着することもあり、余計に損をしている。
  • トーネードADV
  • ユーロファイター タイフーン
  • グロスター ミーティア
  • デ・ハビランド ヴァンパイア

攻撃機爆撃機・その他


その他「珍兵器

  • パンジャンドラム:イギリス人の発想が「ブッ飛んでいる」ということがよく分かる最たるもの。詳しくは単独記事へ
  • 銃剣突撃:イギリス軍は銃剣突撃が大好きである。21世紀になっても銃剣突撃を敢行し、しかも繰り返す恐るべき連中である。
  • タレスブローパイプ:陸軍と海兵隊が運用する「フォークランド紛争」でも使用された携帯式地対空ミサイル(MANPADS)。オペレータがジョイスティックで手動操縦を行う為、高速移動する目標には効果が薄かった。1979年のソ連による「アフガニスタン侵攻」においてムジャヒディンに提供されたが、職人技を必要とすることから失望され、アメリカがスティンガーを提供することとなった。後継機種であるジャベリンスターバーストスターストリークでジョイスティック操作は廃止されたが、相変わらず撃ちっ放しは出来ない。
  • ボールトンポール デファイアント:イギリス空軍が開発した、武装が機体上部の4連装旋回銃塔のみという異色の戦闘機。大戦初期には後ろを取ったドイツ機(特にBf110)を後方機銃で返り討ちにする、という初見殺し的な活躍をしたが、すぐに対応されて多くの被害を出した。
  • ブラックバーン ロック:イギリス海軍が敵雷撃機の撃墜を目的として開発した戦闘機。最初は上記のデファイアントが欲しいと空軍に言ったが、「No」と言われてしまったため、艦上攻撃機「スクア」の後部に機銃座を設置し、同じように4連装旋回砲塔を搭載した。代わりに主翼の機銃は全廃されている。しかし、鈍足すぎる上に艦上運用に難があったため陸上基地で使用され、1943年に退役した。なお、こちらはデファイアントと違い、戦果はゼロである

他にも様々な珍兵器があるのだが、詳しくはこちらの記事で→「英国面


日本との関係

2017年1月26日に、日英両政府は日本国自衛隊イギリス軍との間で、互いの物資を融通し合う物品役務相互提供協定(ACSA)に署名し、協定が締結された。

日本がこの協定を締結した国は他にアメリカオーストラリアに次ぎ3ヶ国目であり、欧州ではイギリスが初となる。



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