軽空母
けいくうぼ
正規空母よりも小規模の航空母艦。
概要
軽空母とは、正規空母より排水量が小さく搭載数も少ない航空母艦のこと。概ね20~50機程度の航空機を搭載し運用することが出来る。
ただし搭載機数が少ないことは空母としての運用の柔軟性に難があるという事でもあり、
例えば戦闘機を十分に搭載すると、今度は攻撃機や対潜哨戒機、救難機などを十分に搭載できないなどの不都合がある。
小型の空母を同時に展開させられる経済力があるなら話は別なのだが、ベトナム戦争以降はさしものアメリカでも維持費が問題となり、一隻あたりの効率のいい正規空母に統合されて軽空母は姿を消した。
イギリスは正規空母の建造費・維持費に耐えかねて、VTOL機を搭載できる軽空母(VTOL空母)を保持することにしたが(インヴィンシブル級)、フォークランド紛争で上記のような点が問題となり(この時問題になったのは能力十分なレーダー機を搭載しない点だった)、戦争終結後は順次退役・売却への道を歩んでいった(イラストリアスだけは2012年現在もヘリ空母として現役)。
他にも維持費などの問題で正規空母を維持できない国家が、中古で購入して維持している事もある。
現在、肝心の航空機搭載力の低い軽空母は絶滅に瀕している。
アメリカではすべてが退役して久しく、イギリスは1隻しかないので作戦が難しく、ブラジルやタイも同様である。
中国はロシアから購入した空母(キエフ級とクズネツォフ級)を保持しているが、これも数が少ないため、作戦への投入は困難だとされている。