リノア・ハーティリー
りのあはーてぃりー
概要
ティンバーの反ガルバディアレジスタンス組織「森のフクロウ」の中心メンバー。
メインキャラクター達の中で唯一孤児ではなく、父親はガルバディア軍最高権力者であるカーウェイ大佐。つまり良い所のお嬢様だが、当の父とは不仲。
自宅はデリングシティにある屋敷。
ストレートな感情表現と独特な語調で、スコールやプレイヤーは彼女に惑わされることに。
だが、そんな飾らない彼女が幼いころのトラウマから周囲と関わりを持とうとしないスコールの本当の性格を引き出すことになる。
物語の当初は能天気でワガママな面が目立ってしまうキャラクターだが、中盤~終盤では彼女に大きな運命が襲いかかる。
人物
個性的な言動と、良くも悪くも行動力旺盛な性格が災いし、評価の分かれるキャラクター。
父親に対する反発、局面ごとにおける視野の狭さ、自己過信など内面の未熟さが目につき、
乱暴に片づけてしまえば「歳相応の女の子」である。
ただし、それはリノア一人に限ったことではなく、スコールを含むFF8の主要人物全員に言えることであり、リノアの行動・言動が際立って目立つために批判の矢面に立たされている向きも否定できない。
更に言えばリノアは義憤に駆られてレジスタンス活動に精を出しているとはいえ、軍事的な教育を受けたわけでもなく、その心得もないまま戦いの場に身を委ね、相当に無理をしているとも思われる。
そんな彼女が仲間達から取り残されないように、少しでも役に立つようにと行動した結果があの序盤でのトラブルメーカーっぷりに繋がっているのである。現実で言えば普通の女子高生が軍の士官候補生の実戦演習に加わっているようなもので、そう考えれば彼女が劇中で如何に苦しい立場でもがいていたかが分るだろう。
問題なのはそうした中での彼女の苦しい心境が、劇中でほとんど描かれていない点であり、その点が彼女のプレイヤーからの印象をより厳しいものにしてしまったのであろう。リノアがそのあたりの心境を吐露するのはトラビアガーデンでの会話イベントくらいなもので、そのイベント自体もアーヴァインによって語られた衝撃的な事実の前にリノアの本音の部分が印象に残りづらくなり、そのこともまた彼女にとっては不幸であった。
そして終盤では魔女の力を受け継ぎ、過酷な運命を背負わされてしまう。このあたりのリノアは突飛な言動も自己中心的な行動も鳴りをひそめ、自身のあり方に真剣に悩む姿も見せるようになる。
そんな彼女が、自ら進んで支えになろうとしたスコールと親密な間柄になっていくのもまた自然な流れであった。この時期の彼女は、スコールとの関係を紡ぎあげていくことで辛うじて心のバランスを保とうとしていた節がある。
しかし、スコールとベタベタしてるところばかりが強調され、リノアの抱える事情がさほど深刻に描かれなかったのが災いしてそのあたりの心境も印象に残りづらくなってしまっている。
こういった描写不足、演出上の都合が重なってリノアの悪いイメージが本質以上に助長されてしまった感は否定できない。多少なりとも当人の責任もあるが。
戦闘スタイル
左腕に付けた、チャクラムに似た飛び道具を敵に向かって放つ武器「ブラスターエッジ」を駆使する。攻撃モーションが「発射→直撃→ブーメランのように回帰」の一連の流れがあり長いのがデメリットで、あまりモンスター狩りには向かない。
SEEDどころかガーデン生ですらないにもかかわらず、基礎パラメータの上昇率はかなり高く、Lv100での力、魔力の数値は全キャラ中トップクラスに高い。
そのためジャンクションではランクの低い魔法でもかなりパラメータを伸ばすことが出来るという長所を持つ。
特殊技「コンバイン」
- 愛犬アンジェロ
愛犬アンジェロをバトル中に呼び出し、様々な協力技を繰り出す。
アンジェロをブラスターエッジで敵めがけて発射する「アンジェロキャノン」、アンジェロを呼び出して敵を投げ飛ばさせる「アンジェロストライク」が主力技。このほか、パーティー全体を無敵状態にする「インビジブルムーン」が強力で、聖戦の薬を使用する以外でパーティーを全員無敵状態にする唯一の手段である。
最強技はアンジェロに飛び乗った状態で異空間に突入し、敵に八回突撃する「ウィッシュスター」。DISC3での宇宙空間を除いてリノアの居る所ならどこでも駆けつける愛すべき忠犬である。
- 魔女の力を継承した後のヴァリー
これを使用すると、プレイヤーが一切操作できなくなる代わり、威力が5倍となった攻撃・状態異常魔法のみをランダムで使用するという「魔法バーサク」ともいうべき状態に変化する。
使用する魔法はリノアが所持している魔法から選択され、個数無制限で使用するため、所持する魔法の種類を強力なものに絞っておけばかなり実用的になる。
リノアの所持魔法をメテオのみにすれば威力50000弱の攻撃を毎ターン連発出来る(ヴァリーメテオ戦法)。ジャンクションとの兼ね合いを考えるとあまり実用的でなさそうに思えるが、FF8は一つの魔法を複数の箇所にジャンクションできるというバグ技が存在するのであながち不便とも言い切れなかったりする。