概要
バイオハザード0に登場した黒幕である“謎の青年”の真の姿であり、本作のラスボス。
アンブレラ創立のメンバーの1人であり、幹部養成所の初代所長であるジェームズ・マーカスが始祖ウイルスを蛭に投与して作り上げた変異ヒル(メイン画像の左側)の群れを統率する存在。
女王と呼称されるが、 雌雄同体である。…つまり性別が無い。
第一形態
女王ヒルが無数の変異ヒルと融合して誕生した人型のクリーチャー。
変異ヒルを連結させて構成した腕や鞭で攻撃する。
第二形態
変異ヒルを更に吸収して細胞増殖とともに、肉体構造を完全に組み替えて巨大化した姿(メイン画像の右側)。
人型に留めていた第一形態からかけ離れ、より異形かつ醜悪な姿となっている。
背中から毒液を撒き散らし、巨体に似合わぬ素早い動作で体当たりを行う。
変異ヒル同士が強固に細胞を結合していることにより、凄まじい耐久力を持つが、変異ヒルの弱点である日光を浴びると紫外線で細胞を直接焼かれて結合が緩んでしまう。
正体
変異ヒルの群れを操る謎の青年の正体はジェームズ・マーカス。……ではなく、ジェームズ・マーカスの記憶や思考をコピーした変異ヒル。
本編が開始する10年前に自ら作り出したt-ウイルスを巡るアンブレラ社内の権力闘争で暗殺されたマーカスの体内に侵入した変異ヒルが10年の歳月をかけて彼のDNAを取り込んだ結果、極めて高い知性とマーカス本人の全て(姿や記憶)を手に入れた女王ヒルへと進化した。
…と、ここまでくるとマーカスは努力の結晶であるt-ウイルスの発明という偉業を成し遂げながら、それを横取りしたアンブレラに存在を抹殺された被害者に見えなくも無いが、その本性は悪辣非道極まりないマッドサイエンティストである。そもそも、t-ウイルスの開発に成功できたのは養成所の社員達をモルモットとして実験台にし続けてきた結果によるものであり、その上で罪悪感どころか自分の行いに少しも躊躇せず正当化する辺り、同情に値しないド外道である。
末路
上記の経緯により、実質的に女王ヒルとして復活を遂げたマーカスは、自分を闇に葬ったアンブレラへの復讐のためにアークレイ山中にt-ウイルスをばら撒いてバイオハザードを発生させたが、最期はレベッカとビリーに倒されて死亡した。
最終的には志半ばで再び闇に葬られる結末になったものの、彼の研究成果がさまざまなB.O.W.を生み出すキッカケになったのは何とも皮肉である。更に皮肉だったのは、アンブレラに対する復讐がのちの洋館事件やラクーンシティの惨劇に繋がり、現在進行形で多発しているバイオテロという終わりなき戦いへと続いていく事になるのだった。…どこまでも迷惑極まりない男である。