概要
アメリカ人民俗学者チャールズ・ゴッドフリー・リーランドが著した『アラディア、あるいは魔女の福音』に登場する女神。
この書物はリーランドがイタリアにて、キリスト教とは異なる「古い宗教(異教)」を伝承するという魔女マッダレーナが持つ古写本を基にしている、と主張される。
しかしリーランドは現物を目にしてはおらず、彼以降にその写本を見た者もいないため、その真正性は疑われている。
サルデーニャ島の民間伝承にはアラディア、アラダ、アラジャという人物が登場しており、イメージの原型自体は現地にも存在するようだ。
アラディアはディアナとルシファーの娘であり、富者であるキリスト教徒に迫害される貧しい異教徒(パガン、ペイガン)たちを救うために地上に降臨する、という反キリスト教色の濃いプロフィールを持つ。
彼女を祀る儀式においてはアラディア自身に見立てた三日月型のケーキとワインをとるという聖体拝領のパロディのような事も行われる。