グラディエーターの持つ意味
- 古代ローマの剣士のこと→本項で解説
- 2000年に公開されたハリウッド映画の題名
- 1.より古代ローマ剣士が穿いたサンダルのこと→グラディエーターサンダルを参照のこと
古代ローマ剣士としてのグラディエーター
和訳では剣闘士とされる。
古代ローマ時代には「コロッセウム」と呼ばれる劇場(格闘場)が存在し、人同士または人と猛獣の戦いが繰り広げられた。
そこで戦う人達のことを「グラデアートル」(英語でグラディエーター)と呼んだ。
名前の由来は「グラディウス」という剣(一応短剣だが、少し長めである)を主な装備として用いていたから。
彼らの持っている武器が「グラディウス」である。
ただし剣闘試合では別な武器を使う事も別段珍しい事ではなく彼等にはウェポンエキスパート的な側面もあった。
グラディエーターとなったのは他国の奴隷や捕虜、罪人が多く、日本では剣奴隷、略して「剣奴」とも呼ぶ。
しかし一方で、勇名を立てるためや報酬目的で自ら志願してグラディエーターになるローマ市民も居た。
グラディエーターの鎧は総じて見栄えが重視され(頭部以外の)露出部が多く、したがって闘技中に負った傷で命を落とす事も多かった反面、試合の華とも言える駆け引きが発生する事にもなった。
ただし、グラディエーターの死亡は興業主の損失となるため、グラディエーター同士の戦いの場合は武器を捨てて降参する事も可能であった。
しかしながらグラディエーターとして臆病な戦いをした者については観客が降参を許さず、そのまま死を与えられる場合もあった。
その時に観客が出す合図が拳を握って親指を下に向ける「サムズ・ダウン」だと言われている。
(現在は「サムズ・ダウン」は助命の合図だったという説が有力であるが。)
グラディエーターは必ずしも死ぬまで戦い続けなければならないというわけではなく、ある程度戦い生き残った場合は解放される事も多い。(一応下級の自由民になれる場合がある。)
しかしながらグラディエーターとして勝つことで喝采を浴びた経験を忘れられず、そのままグラディエーターとして戦いに明け暮れる者も少なくなかったという。
現在グラディエーターと呼ばれる職種は存在しないが、ファンタジーの世界では時折この職業が登場する。
剣士と似通っているが、より重厚な鎧を身に纏い、強力な武器を扱うような職業である事が多い。
必ずしも剣士という意味合いの剣闘士に留まらない。(前述の通り、剣闘士はどちらかと言えば多種多様な武器を扱えるウェポンエキスパートな側面が有るからである。)