セミ
せみ
カメムシ目・頚吻亜目・セミ上科に分類される昆虫の総称。
概要
セミ(蝉)は、カメムシ目(半翅目)・頚吻亜目・セミ上科に分類される昆虫の総称。
「鳴く昆虫」の一つとして知られ、3~17年という長い一生の大半を、土の中で幼虫として過ごす。
幼虫時の食料は樹液だが、ほとんど移動しないで根から吸っている都合上、栄養分を運ぶ師管(篩管)ではなく、あえて水を運ぶ導管から吸っている。
最終齢の幼虫は地上に出て、木の幹や枝などに登り、脱皮して成虫になる。この時、茶色の殻から透き通るような白い神秘的な姿が現れるのは、一見する価値がある(だからいじめてはいけない)。
成虫になってからは、樹液を吸いつつ、雄が鳴いて雌を引き寄せ交尾、雌は卵を木の根元(地下)に産み付ける。
熱帯や亜熱帯に多い生き物で、ヨーロッパの北寄りの出身者だと「蝉」という生き物を知らない事も多く、アイソポス(イソップ)の「蟻と蝉」も「蟻とキリギリス」にされている。
北アメリカ各地で13年または17年周期で大発生するセミ各種(周期ゼミ)は、インディアン部族では伝統食としている所もあり、また一般家庭でも料理され食される。ただ、食べ飽きるどころか掃いて捨てるほど大量発生するので、17年ゼミが成虫になる年は庭木の手入れや庭の掃除が大変だとか。
(→参考動画(蝉密集注意!))
日本のあるテレビでクマゼミをフライパンで炒めて食べようとしてみたところ、意外と可食部が少なかったとの事。ただし味は食用昆虫の例に洩れず、エビカニ似て美味かったとも。