新條まゆ原作の漫画「快感フレーズ」をベースに制作されたアニメ。テレビ東京系列で1999年4月から2000年3月まで全44話が放送された。
バンド「リュシフェル」のサクセスストーリーを描いたもので、バンドアニメの先駆け的存在。
概要
序盤はゴールデンタイムで放送されてたり、主題歌にGLAYを起用していたり、劇中のバンドが実際に「Λucifer」名義でデビューする(後述)などかなり凝っている。
キャストの方も三木眞一郎や鈴村健一など今でも知名度や人気の高い声優陣ばかりという豪華ぶり。
しかし、アニメの評判はイマイチで視聴率も低かったため、途中から放送時間が深夜域に移行するという何とも残念な結果に終わっている。
もっとも、これはゴールデンでやるにはやや過激な内容だったのもあるかもしれないが・・・
だがしかし、アニメの前半部は原作では描かれることのなかったΛuciferの成長物語が主軸として描かれており、
後半に入り愛音が登場した後も、愛音が理不尽に性的に弄ばれることがなかったため、
当時のお子様たちにも安心して見ていただける内容にはなっていたはずである。
2009年には舞台こそ全く違えどバンドアニメのけいおん!のヒット、バンドではないが作風がよく似た2011年のうたの☆プリンスさまっ♪がヒットしているのを見る限り、文字通り人類には早すぎた作品だったのかもしれない。
アニメ終了後はほとんど音沙汰がなかったが、近年のバンド作品ブームに乗っかってか、DSソフト「堕天使の甘い誘惑×快感フレーズ」として10年ぶりに同作がピックアップされた。
また、これに合わせて平川大輔や中村悠一などキャストもアニメシリーズから一新された。
だが、前述通りアニメシリーズのキャストもバリバリ現役の人達ばかりなので、そのままでも良かった気がする。なぜ変えた・・・
リュシフェル
咲也→MAKOTO(ボーカル)、雪→YUKI(ギター)、敦郎→ATSURO(ギター)、TOWA(ベース)、サン太→SANTA(ドラム)で結成されたバンド。
話は前バンドを脱退したばかりのサン太と雪がメンバーを集める所から始まる。
実は主人公の咲也は元々ピアノが得意な一般人で、バンドとも全く縁がないという設定。
サン太が脱退したのは付き合っていた彼女(前バンドのボーカル)に信頼されなくなった事にショックを受けたため。
雪の方はサン太のドラムのリズムが自分に沁みついているので「お前が抜けるなら俺も抜ける」といった形で脱退した。
Λucifer
「劇中のバンドを実写化する」というコンセプトの元、結成されたヴィジュアル系ロックバンド。1999年9月15日「堕天使BLUE」でデビュー。
メンバーはボーカルのMAKOTO(越中睦)を除いて全員がアニメの担当キャラと同じ名前である。
また、アニメのイメージを損なわないように極力ビジュアルにも似たものを選出しているらしいが、MAKOTOはともかく、どう見てもアニメのイメージとかけ離れ過ぎているメンバーがいるため、HEY!HEY!HEY!ではダウンタウンにそれを突っ込まれていた。
前述通りアニメの評価こそは悪かったが、Λuciferの評判はかなり良く、CDもヒット。
楽曲にはJUDYANDMARYのTAKUYAや、PENICILLINの千聖なども参加している。
予想外に反響があったため、アニメ終了後も2003年の解散まで精力的に活動が続けられた。
ちなみに劇中でリュシフェルのライバルとなったバンド「エミュー」はΛuciferとは真逆ですでに実在するバンド「e.mu」を元に作られたキャラクター。こちらも2000年4月にメジャーデビューしている。
2010年には期間限定で再結成され、ライブも行っている。
また、ボーカルのMAKOTOは日本よりタイの方が人気が高い事でも非常に有名で、その影響を受けて2014年にはタイ・バンコクのイベント「Tofu Music Festival 2014」にもΛuciferとして出演している。