メルセデス・ベンツ
ダイムラーAG社の製造する自動車のブランド名で、日本では主に高級車として有名である。
しかし、本国ドイツ及びヨーロッパではバス・トラック・バンだけでなく、ダンプカーやコンパクトカー(スマート)、はたまたF1も製造する超多角自動車ブランドである。
一般的に日本では「ベンツ」といえば通じるが、「メルセデス」といっても知らない人が多い。
それに対して、他国では一般的には「メルセデス」で浸透しており、「ベンツ」といっても通用しないことがある。
それはメルセデスが車の名前でブランドでもあり、ベンツは会社名であり一般人名でもあることにも由来する。
似たような感覚で言えば「スバル(ブランド)」は知っていても「富士重工業(会社)」は知らない、または「ルイ・ヴィトン(ブランド)」は知っていても「LVMH(会社)」は知らないのと同じようなものである。
日本でなぜかベンツが浸透したのは、輸入代理店であったヤナセの販売戦略上のものが多い。(日本の自動車会社は創業者の名前が付いているものが多かったため)
ちなみに「メルセデス」とは、1899年当時、ダイムラーのディーラーを経営していたとあるドイツ人の娘の名前から取られたものである(女性のように愛されるブランドになるようにとの思いを込めて)。
赤や純白(本来のメルセデス・ベンツのイメージカラー)といった色を選択する人も居るが、大体は黒(黒塗り)かシルバー(シルバー・アロー)がメルセデス・ベンツの代名詞的イメージカラーとなっている。
イメージロゴはスリー・ポインテッド・スター(ダイムラー社)と円環もしくは月桂冠(ベンツ社)を合わせたもので、今日では一般的に両方あわせてスリー・ポインテッド・スターと呼ばれる。
ボンネット上のフードクレストマークとラジエターグリルのエンブレムは、円がそれぞれ円環と月桂冠になっているなど異なっていることが多い。
概要
主に日本における販売店はメルセデス・ベンツ正規代理店及びヤナセ。
一般的には壊れにくく頑丈な車というイメージで、主に政治家、企業家、士業者等の移動が多く業務に支障が出ると困る職業の人がオーナーとなることが多かったため、そのステータスから高級車の代名詞というブランドへ変化していった。
これは、海外ではトラックやバスが大量に走っていたが、日本では乗用車以外はほぼ国産車が市場を独占してしまったことにもよる。
一時期過剰コストダウンからのアラバマ・ショック(90年代後半に米アラバマ州で製造したものの品質の悪さと、それ以降のSクラス、Eクラスの品質の過剰低下、Aクラス及びEクラス、SLクラスのリコール)によるイメージダウンが深刻となり、ブランド失墜の危機に陥ったものの、メルセデス・ケア等のサポート戦略により回復してきている。
フラグシップカーのSクラスが長年ショーファードリブンカー(運転手推奨車)を勤めてきたが、マイバッハの登場でショーファードリブンカーの座は譲り、Sクラスもオーナードリブンカー(所有者が運転する車)へと変わった。
パワー重視のラインナップが注目されることがおおい。
主に大排気量のSクラスやスポーツモデルだけでなく、Eクラス、Cクラス、はたまたBクラスやAクラスにさえAMGやBRABUSがあり、スポーツモデルではマクラーレンやF1セーフティーカーといった超高速モデルも存在する。
特にF1セーフティーカーは、ドライバーによれば、雨天時であればF1マシンより早いとの声がある。(これはパワーだけでなく、F1では規制されている電子制御系を搭載している事にもよるが、速い事には代わりが無い。)
どちらかというと欧州では高級感のために価格を吊り上げるというよりは、これだけやったら掛かってしまった、それでもほしければ買ってねと言うモデルが多い。
(日本の場合は輸入・代理等でかなり経費が加算されるので一概には言えないが・・・)
日本で購入可能なラインアップ(抜粋)
3BOXセダン系
・Sクラス/Eクラス/Cクラス
クーペ系
・SLクラス、SLKクラス、SLS AMG、SLRクラス
・CLクラス、CLSクラス、CLKクラス、Cクラスクーペ/カブリオレ
ステーションワゴン系
・Cクラス/Eクラス
1BOX系
・Vクラス
2BOX系
・Aクラス/Bクラス
SUV系
・Gクラス、Mクラス、GLクラス、Rクラス、GLKクラス
商用車
・ウニモグ(多目的トラック:東日本大震災時、4台が三菱ふそう経由で日本財団に寄付)
・シターロ(大型路線バス)
関連イラスト
別名・表記ゆれ
メルセデス ベンツ メルセデスベンツ Mercedes Mercedes-Benz