読んで字の如く「悪い女」である。が、その「悪」がどのような悪であるとするかによって、悪女と呼ばれる対象はかなり左右される。大きく分けて次の2種類がある。
- (正義に対立するものとして)邪悪な女。また、悪役の女(参考:敵女)。
- 特に恋愛に関して、男を翻弄する(場合によっては破滅させる)女。ファム・ファタール。
- マリコの部屋へ電話をかけて男と遊んでる芝居。(中島みゆきの楽曲)
2.については、意識的なタイプと、無意識的なタイプが含まれる。仮に典型例を挙げるとすれば、意識的なタイプは峰不二子型、無意識的なタイプはヨヨ型とでも言えようか。この場合、後者に対する「悪女」というのは明らかに罵倒語である(参考:ビッチ)。
なお当然ながら、1.と2.を兼ね備える悪女も存在する。
余談ではあるが、「悪女の深情け」「美女は悪女の敵(かたき)」といったことわざに見られる「悪女」というのは単に不美人のことであり、心根の良し悪しとは関係がない。上記2.の「悪女」が美女である(魅力的でなければ男を翻弄できないから)のとは対照的である。