概要
国語の教科書にも載った哀しいお話であり、これを知らない人はそうそういないと思われる。
あらすじ
ある山の中に赤鬼が住んでいた。心優しい赤鬼は村の人間たちと仲良くなりたいと思っていたが、その恐ろしい姿のため誰も友達になってくれなかった。
ある日赤鬼は友達の青鬼と再会し、このことを話す。すると青鬼は「オレがわざと村で暴れ回るから、キミはオレをやっつけるフリをしてくれ。そうすればキミは人間たちのヒーローになれるぞ」と提案する。それじゃあいくらなんでも青鬼に悪いと断ろうとする赤鬼だったが、青鬼は強引に赤鬼を引き連れ村へと向かう。
青鬼を赤鬼がやっつけ(るフリをし)てから数か月がたった。
赤鬼は今では村の人気者。あれほど自分を恐れていた子供達も、みな赤鬼のことが大好きになっていた。しかし赤鬼は、青鬼を見かけないことを心配していた。
気になった赤鬼は自宅に戻るが、そこに青鬼の残した張り紙を見つける。
張り紙には、「オレとつるんでいるのがバレたら、赤鬼くんまで悪い鬼だと思われてしまう。オレはもうこの村には立ち寄らないことにした。だが、オレはいつまでも赤鬼君の友達だ」と書いてあった。
赤鬼は、張り紙を何度も読み返し、涙を流すのだった。