概要
『マクロス』シリーズを代表する三段可変戦闘機『バルキリー』シリーズの記念すべき第一号。
テスト機体VF-1-Xでのトライアルを経て、統合軍にて正式に採用されたもの。
『バルキリー』とは本来本機のペットネームであり、厳密にはこの機体を指す言葉である。
しかし、様々な派生機や後継機も全て含めた同系統兵器の総称として定着することとなる。
性能
初期の先行試作型であるVF-0フェニックスには搭載されていなかった熱核反応炉を搭載したことにより、莫大な出力を得ることに成功している。
そのため、VF-0で問題になっていた稼働時間の短さや出力の低さはほぼ完全に解消されており、機体性能が安定化したことから操縦も容易となっている。
機首部分の切り離しが可能となっており、切り離し後はそのまま脱出ポッドとして運用可能。
新型機が開発され始めた頃もしばらくは現役主力として運用された名機だが、VF-11サンダーボルトの正式採用を以てその座を降りた。
しかし、その生産数と信頼性の高さから退役後も民間で再利用されたりしている。
バリエーション
VF-1-X
トライアル用に製造されたテスト機。
ロイ・フォッカーを担当テストパイロットに据え、VF-1の正式採用と完成に大きく貢献した。
VF-1A
一般兵向けの量産型。最もメジャーなタイプ故にカラーバリエーションも豊富。一条輝らスカル小隊の面々も当初はこの機体に搭乗した。
VF-1J
火力強化型。VF-1Aでは一門しか搭載されていなかった頭部レーザー砲が二門になっている。性能もVF-1Aより優れていたが製造数が少なかったため、主に小隊長やエースパイロットに優先配備された。柿崎速雄を除くスカル小隊の隊員たちがVF-1Aから乗り換えた機体でもあり、おそらく最も頻繁に視聴者の目に止まったものと思われる。マクシミリアン・ジーナスは青色に塗装した機体を、ミリア・ファリーナ・ジーナスは赤色に塗装した機体をそれぞれ専用機としている。
VF-1S
SDFのトップエースであるロイ・フォッカーの専用機として造られた特別仕様機。通称ロイ・フォッカースペシャル。VF-1Jをも上回る性能を誇り、スカル小隊の隊長機として活躍した。彼の死後は輝が隊長の座と共にこの機体を受け継いでいる。後にピーキーな調整を見直したものがごく少数量産され、大隊長機用などに使用されている。
VF-1D
バルキリーの操縦訓練のための演習用の機体。教官も同乗するために複座式となっている。実はVF-1Aよりも先にアニメに初登場したバルキリーであり、一条輝の初搭乗機体でもある。また、マックスとミリアの結婚式にも使われている。
VT-1オストリッチ
VF-1D同様訓練用の複座機。劇場版でVF-1Dの代わりに登場した。輝とリン・ミンメイがマクロスを抜け出してデートに行く際、移動手段として搭乗している。
VE-1エリントシーカー
EWAC機能を搭載した偵察専用機。大きなレドームが特徴。劇場版のみの登場。
オプション
スーパーバルキリー
追加武装と増設スラスターにより攻撃力・推力を強化する『スーパーパック』を装着したバルキリー。
ストライクバルキリー
スーパーパックの装備編成を変更した『ストライクパック』を装着したバルキリー。実質的にVF-1S専用オプションとして扱われている。
アーマードバルキリー
火力の強化に重点が置かれた『アーマードパック』を装着したバルキリー。デストロイド並みの火力が得られるが、機動性が低下し、形態がバトロイドに固定されてしまうという欠点がある。必要に応じて迅速なパージが可能。