ゲーム『アイドルマスターシンデレラガールズ』に登場するキャラクター、前川みくの二次創作設定の1つ。後に公式に逆輸入された?もの。
委員長の前川さん
女子生徒A「え、学校での前川さん?んーっと…」
女子生徒B「テレビで見るのとは全然イメージ違うよね」
女子生徒C「そうそう、テレビじゃうるさいくらいなのに学校だとかなりおとなしいよね。喋ってることのほうが少ないんじゃないかな」
女子生徒A「誰にでも敬語だしね。やっぱアイドルの時のはキャラなのかなぁ…」
初出は、上記のセリフと共に某所に投下された無印松尾千鶴の改変コラ画像。真顔で腕を組み、眼鏡を掛けて真面目そうにしている彼女は、普段アイドルでにゃあにゃあ言っているイメージとは正反対、委員長のように清楚であった。
このギャップが非常に好感を呼び、基本ネタであるコラ画像としては珍しく、多くのPに長く強い印象を残すことになった。
その影響は「失みフ辞」の変化形として「失望しました。みくにゃんのファン辞めて前川さんのファンになります。」という言葉が生まれる程。
また噂では、この画像を偶然見て一目惚れし、いざゲームを初めてみると存在しない設定であることに落胆するPも少なくなかったとも。
「やっぱり学校ではこんな感じなのだろうか」などという想像がなされたが、「日常でも猫語を使っている」「猫語は生まれつき」と公式で言われていることもあり、P達の間ではあくまで「二次創作のキャラ付けのひとつ」とされていた。
[マジメ/ネコチャン]前川みく
2014年9月30日、「輝け青春☆スクールガールガチャ」にて前川みくの新カードが登場した。
その姿は眼鏡を掛けた制服姿・清楚な立ち居振る舞い…まさしく「前川さん」であった。
制服の色やリボンこそ違えど、ブレザーにプリーツスカート、さらにはメガネも装着済みであり、前述のコラ画像と瓜二つと言って差し支えないレベルである。
さらに設定でも「たくさんの人の前(学校など)では猫語は封印している」となっており、絵柄の雰囲気と合わせてかなり大人しめな印象で二次創作のそれとそっくり。
まさかの(実質)公式化に例のコラ画像を知っているPは度肝を抜かれ、知らないPは今までの彼女から想像できない『眼鏡を掛けた清楚で真面目な姿』に驚愕したことだろう。
その後の登場
ぷちデレラ
ぷちデレラにおけるみくのセリフの一つに、このようなものがある。
「みくは学校ではまじめだけど…アイドルだからそれは秘密なの!」
上記の[マジメ/ネコチャン]を裏付けるようなセリフである。
リスアニLIVE
2015年1月に開催された「リスアニ!LIVE-5」には『シンデレラガールズ』の一員としてみくの中の人が出演した。
そこでは「雰囲気を大事にする」という理由から猫耳を外しての出演となった…まさにリアル前川さんである。
(関連ツイート)
アニメ版
アニメにおいても、普段プライベート(アイドル活動に関すること以外)では猫語を使わないと思われる描写、「仕事とプライベートは分けるべきである」という旨を語るなど、眼鏡姿こそないものの前川さんの思わせるものがある。
そして第11話…電車内や学校では眼鏡を着用していた。前者はりーなとの口論シーン、後者はひたむきな作詞シーンだったが、清楚かどうかは定かではないもののどちらも真面目さが滲み出ており、みくのキャラの一面として印象深い。
…というよりアニメでのみくは基本的に負けん気が強くとてもまじめな子であり、「猫耳は商売道具」と言ってのけるほどなので素はこちらで間違いないだろう。
同話では季節が夏に入っていたこともあり、紺のべストに半袖ブラウスという夏服姿を披露してくれた。アニメからの新規Pにも好評な模様。
第16話では季節が変わってゲームと同じ制服姿を披露。安部菜々は彼女が楽屋に入ってきた際、眼鏡を外すまでみくだと気づかないという、なんともベタな反応を見せた。
総評
先鋭化した個性が跳梁跋扈する『シンデレラガールズ』において、猫キャラを前面に押し出した前川みくはいわば萌えのテンプレとも言える存在であり、しかも近年ではなぜか猫キャラが増加傾向にある。
初期から存在している古株の彼女がにゃんにゃん言ってる姿はともすれば非常に痛々しく見えかねないが、『眼鏡を掛けた清楚で真面目な女の子』という姿は公式・非公式ともに好評である。
理由としては(猫とのギャップもあるだろうが)、『眼鏡を掛けた清楚で真面目』という属性がシンデレラガールズの中でも希少価値が高く、むしろ減少傾向にあるといっても差し支えないからであろう。
この唯一無二の個性を使いこなせるようになれば、渋谷凛を超越したアイドルになることも不可能ではないだろう。
「みくは自分を曲げないよ!」という元祖・猫キャラとしてのプライドも重要なことではあるが、隙間産業的に隙間に潜り込む覚悟も今日のアイドルには必要なのである。