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アーサー・ペンドラゴンの編集履歴

2015-11-11 12:43:54 バージョン

アーサー・ペンドラゴン

あーさーぺんどらごん

5世紀後半から6世紀初めに登場したと云われるブリトン人の伝説的な君主についての、最も有名な誤解。

概要

中世の騎士道物語で有名な「アーサー王」のフルネームである……と、されているが、これは大きな誤りである


ペンドラゴンは苗字ではなく「Pen DORAGON(ドラゴンを統べる者、ドラゴンの頭)」という意味の称号であり、アーサー王の父であるユーサー・ペンドラゴンが持っていた称号。

そしてこの称号は子に継承されるようなものではないので、原典においてアーサーはペンドラゴンの称号を名乗った事はない。

現代の感覚で言うと、ミスター・サタンの娘をビーデル・サタンと呼ぶようなものである。


この誤りは、「ペンドラゴンは苗字なのだろう」→「じゃあ息子もペンドラゴンだ!」と言う事で広まったものであろう。当時のブリテンには苗字は存在せず、アーサー王は「アーサー」の名前だけでフルネームなのである。例えばイングランドでファミリーネームが用いられるようになったのは、ノルマン征服以降のことであり、それ以前の人名は個人名やニックネームで呼ばれていた。またウェールズでイングランド流のファミリーネームが用いられるようになったのは1400年以降の事であり、それ以前はゲール語系の個人名が用いられていた(英国放送協会のfamily name(surname)に関する特集ページ参照)。


16世紀辺りの大衆小説でも見られる大きな誤りであり、現代においても、この誤解を真に受けてしまった作品は非常に多い。


もっとも、現代流布しているアーサー王伝説は、その近世の大衆文学の影響を大きく受けているわけで、現代の創作がその当時の慣習に従ってペンドラゴン家のアーサー王だとしても間違いとは言えない。歴史上の人物としてアーサー王を仮定した時に、史実と矛盾してしまうと言った方が良いであろう。


関連タグ

ペンドラゴン ブリテン カリバーン エクスカリバー  騎士

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