黄月英とは、中国の三国時代に活躍した諸葛亮の妻。黄氏または黄夫人の後世の
創作物における名前。
概要
沔南の名士である黄承彦の娘で、天文から地理や兵法などの学問に広く通じた才女であった。
ある時諸葛亮が妻となる人物を探していることを知った黄承彦が、娘を嫁にどうかと諸葛亮に
尋ねった。諸葛亮はその賢明さを伝え聞いて知っていたので、この事を快諾して晴れて二人は
夫婦となった。夫婦となった後は、諸葛亮を陰で支えた。そして、諸葛亮が亡くなるとあとを
追うように世を去る。
人物評
才女であったことは伝わっているが、当時女性の地位は大変低かった為、資料に乏しく具体的
なことは分かっていない。今日においてのイメージは後世に成立した小説や民間伝承が主である。
以下に主なものを挙げる
発明家としての黄月英
諸葛亮を陰で支えたとあるが、実はその才知を利用して諸葛亮が開発した物のほとんどは
彼女が作ったとされている。有名な物では、木牛流馬や虎戦車などは皆彼女の発明とされている。
美人であった黄月英
父・黄承彦自らが「君は妻を探していると聞いたが、私に醜い娘がいる。赤毛で色黒の娘
だが、才知の方は君とお似合いだ」と言っているように黄月英は醜女であったとされていた。
そこから郷里では諸葛亮のこの嫁取りを「孔明の嫁選びを真似るなかれ、阿承(黄承彦)の
醜い娘をもらうはめになるぞ」といった逸話ができる程であった。(ただし、当時の正妻に必要とされたのは「肉体美」より「知性美」であった。黄月英の知性は上記の通りかなり高いレベルにあり、それを考慮に入れるとむしろこれは孔明の賢明さを表す逸話と言える)
しかし、それは黄月英が世を欺くためのものであり、醜女を装ったが、実際は美女だったとも
云われている。
今日の創作物における黄月英は、専らこの説を採用している。また、似たような説で赤毛で
色黒なのは、異国人であるとする説もある。そこから当時の中国人にとっては異国人である
黄月英は醜女とされたともしている。
登場作品における黄月英
『真・三國無双』シリーズにおける黄月英
※シリーズ通してゲーム上では、「月英」がデフォルトの名前である。
声優:笠原留美(かさはら るみ)
武器:戈(~『4』)、弓(『5』)、刃弩(『5 Special』以降)
『真・三國無双2 猛将伝』にて護衛兵の一人として登場し(名前変更可能)、
『真・三國無双3』からプレイヤーキャラとして参戦した。念願の蜀陣営初の女性武将。
容姿は、『4』までは、基本的は頭部に鉢金と兜がセットになったような物を着用しており、
衣服も極力露出を抑えた鎧を着用している。『5』以降は頭部の兜は無くなり、衣服も
ミニスカートに変更されて、一部ファンは歓喜した。