「はーっはっはっは! ボク主演の大歌劇を世界に届けよう!」
プロフィール
キャッチコピー | 尊大なる歌劇王。その哄笑は高らかに! |
---|---|
誕生日 | 3月13日 |
身長 | 156cm |
体重 | 常に完璧(自称) |
スリーサイズ | B76・W55・H80 |
靴のサイズ | 左右ともに23.0cm |
学年 | 中等部 |
所属寮 | 栗東寮 |
得意なこと | 即興のオペラを披露すること |
苦手なこと | 地味な作業 |
耳のこと | どんな言葉も賞賛に聞こえる |
尻尾のこと | 光を当てると煌めいてみえる |
家族のこと | 美しい自分を生み育てた親を尊敬している |
マイルール | 歌劇の際は必ずフラワースタンドを贈る |
スマホ壁紙 | 覇王の肖像(ランダム壁紙設定) |
出走前は… | 観客1人1人の表情を見る |
得意科目 | - |
密かな自慢 | - |
よく買う物 | - |
ヒミツ | ①耳飾りのデザインを、1度だけ大きく変更した事がある / ②愛用の手鏡は小学生の頃から使い続けているもの |
自己紹介 | はーっはっはっは!ボクこそが最も強く美しい“覇王”テイエムオペラオーさ!いざ、伝説を始めようじゃないか! |
CV | 徳井青空 |
大仰なほどナルシストで、どこかコミカルな歌劇王。
その挙動はいつも演技過剰で、時に高らかに、時に切々と自己愛を語る。
自分の美しさと強さを知らない者は不幸と本気で考えており、日々、啓蒙活動にいそしむ。
メイショウドトウから憧れの目で見られている。
(公式ポータルサイトより)
(旧プロフィール)
自称「世界最強・最速にして、最高の美貌を持つ天才ウマ娘」。
超ナルシストなボクっ娘で、常に自分を主役に置きたがる。
そのナルシストっぷりは、他のウマ娘からは呆れられつつも優しい目で見られている。
ソロ曲
I am the TOP! (王!) 世界の中心の勝利者!(まさに英雄!)
『帝笑歌劇~讃えよ永久に~』
作詞:松井洋平 作曲:藤末樹 編曲:三谷秀甫
I'm the king 讃えよ Forever gold
『Forever gold』
作詞:柿沼雅美 作曲・編曲:白戸佑輔 (Dream Monster)
概要
テイエムオペラオーは、メディアミックスプロジェクト『ウマ娘プリティーダービー』に登場するウマ娘。実在の競走馬・種牡馬「テイエムオペラオー」号をモチーフとする。
99世代を代表するウマ娘の一人だが、クラシック三冠を分け合ったアドマイヤベガ、ナリタトップロードら高等部より年下の中等部で、メイショウドトウとハルウララがクラスメイトという設定。そのため、上の2人をはじめとする年上は『さん」付け、同級生や年下は「君」付けで呼ぶ。ただしドトウだけは呼び捨て。
一人称はボク。最強の座に君臨し、挑んでくる者をさらに上回る「覇王」となることを目指している。
公式での紹介通り超がつくほどのナルシストであり、口を開ければ自分の美しさを褒め称える言葉ばかりである。
【具体例】
- 自分の輝きの比較対象が空の星や太陽
- 自分が風邪を引かないのは「ボクの輝きが眩しすぎて消えてしまうから」
- 自分の顔を鏡で見て調子が上がる
- 一晩中月に向かって自分語りを聞かせて寝不足になる
- アドマイヤベガは星が好きなのだが、「いつでも見られる一等星」として自分の写真を渡す
- 育成内で個人ストーリーが省略版となった場合、彼女のダイジェストは説明者が「伝説の語り部」になるという特殊仕様。だがどう読んでもテイエムオペラオーが語り部である
- 秋シニア3冠達成時の特別ストーリーの内容
あまりにも独特すぎる世界を展開するのでゴールドシップとはまた違うベクトルだが、ハジケリストなのは変わらない。
また、名前の通りオペラに例えた言い回しが多く(練習を「エチュード」朝食を「プレリュード」)一度このノリに巻き込まれると、彼女の世界から抜け出せなくなる。アドマイヤベガ曰く「お芝居の合間に人生やってる」。
ここまで来ると若干アホの子なのかとも思われてしまうが、彼女がレースを走る理由はこの美しく輝く自分を世に知らしめ世間を照らしたいから。美しい自分をより誇示すればそれだけ救われる人がいるからこそ、いつも美しい自分であり続けているのだ。
そのための実力も申し分なく、勝つのは当然として相手に圧倒的差をつけるような完璧な勝利を目指している。
なお、情緒や物語性のない物事に興味が薄いため、トレセン学園での座学の成績は普通に補習を食らう程度には悪い模様だが、その場の勢いで無駄に凝った設定をまくし立てて即興芝居を打ってみせたり、かなりマイナーなオペラのネタを会話に織り交ぜられたりするあたり、頭の回転そのものは恐ろしく早い。参考ツイート
その一方で有名どころであるシェイクスピアの「王殺し」シリーズからの引用は一切ないという、王者としてのこだわりが強い。
自分が一番だと信じて疑わないが、かと言って余程のことがない限り他者を貶したり見下したりすることはない(メイショウドトウを侮辱したファン達を一喝したときぐらい)。むしろ他者の美点や長所を見つけ出して褒めるのが非常に上手く、相手がネガティブに陥っていたとしても、自らの超ポジティブ思考と即興芝居に巻き込んで(一方的に)上書きして引っ張り上げてしまう。
史実で下の世代であったエアシャカールやジャングルポケットに対しては挑発的な言動を見せる場面もあるが、これも相手の実力を引き出すための小芝居のようなもので本気で悪く言う事は無い。
ライバル達に対しても「ボクは最高なので最終的に勝つのはボクだけど、そんなボクに拮抗しうる敵である君も最高」(要約)として、その在り方を尊重し、実力をきちんと正当に評価する。
他人の心情や苦悩を察してさりげなく助け舟を出してやるなど、実は非常に面倒見の良い「誰よりも美しく強いから、誰に対しても優しいウマ娘」である。
そのあまりにぶち上がり切った自己肯定感、たとえ負けようが全くブレない鬼メンタル、アプリゲーム版での育成し易くとことん明朗快活なストーリーもあって、一部のトレーナー(プレイヤー)達からはサクラバクシンオー、ハルウララと並んで育てると元気を貰えるウマ娘の一人として挙げられることも。
とはいえ内心では圧倒的実力が枷となり友人が少ないことをひっそり気にしている節がある。
容姿・デザイン
濃いパープルの瞳・明るい栗毛のショートカットで両耳に黄色ベース・うち右耳のみグリーンの宝石つきの耳飾りがついている。右耳側には「覇王」の名前通りピンクの王冠を被っている。
アプリゲーム版での名称は[オー・ソレ・スーオ!]。
史実のテイエム冠名の馬主の勝負服(桃、緑一本輪、袖黄縦縞)と同様にピンクとイエローを中心とした、まさに王子役のオペラ衣装のような服装。腰の部分に緑色が入るところも元ネタ準拠。ピンクと白のプリーツスカートは王子様のかぼちゃパンツを彷彿とさせる。肩や腹部、手首にはイエローの甲冑のような装飾、肩にはピンクのマントを着けている。足元は白地にピンクラインのニーハイとイエローのブーツ。
なお原案では杖を持っていたり、マントの形状や尻尾の装飾などの細部がゲーム版と異なっている。
2021年年末年始のゲーム版イベントストーリー第9弾『瑞花繚乱!新春かるた合戦』で登場した勝負服。同イベントに実装されたハルウララの新衣装の色彩と対になるように青を基調にした装いとなっている。
- 私服(アプリゲーム版)
水色のブラウスにギンガムチェックのパンツ・紺のロングジャケットを着ており、シンプルながらスタイリッシュな服装である。この姿の時は王冠を被っていないので、イラストを描く際は注意。
- 王を統べて覇す者
2024年クリスマスのゲーム版イベントストーリー「つどい歌えよ、星々よ!」の劇中劇で演じた「太陽の王』の衣装。
- 寝間着姿
『新時代の扉』とバンダイナムコとのコラボで登場した衣装。『ROAD TO THE TOP』では紺のパジャマとなっている。
『ROAD TO THE TOP』Blu-ray版のTOHO animation STORE限定購入特典の描き下ろしイラスト。
マンガ版
STARTING GATE!
転校の挨拶の時に転んだスペシャルウィークに手を差しのべるというアニメSeason1でのハルウララの役割を担う。
ウマ娘シンデレラグレイ
本人は登場しないが「ある場面」でいずれ現れるであろう彼女と思わしき後ろ姿が一コマだけ登場する。
うまむすめし
第19話にて初登場。ルームメイトのビワハヤヒデに勉強を教えられるものの中々スムーズに進まず、歌劇風に教えてもらおうとするも当然ながら彼女に止められ、「根本的な解決にはならない上にそれでは他の誰かがいないと理解できない物がこの先もずっと増えていく」と真面目に注意される。なお、その後小腹が空いたために劇中ではバナナヨーグルトを食べていた。
第42話でも再登場しており、メイショウドトウと併走していた。
アニメ版
TVアニメシリーズ
Season1
初登場は第1話で、チームリギルの一員として登場。
第6話では「秋の大感謝祭」でチームリギルが執事喫茶を出店。シンボリルドルフ・エアグルーヴ・フジキセキと共に執事になりきった。
第7話ではトレーニングのシーンでトレーナーの東条ハナに「腕の振りが遅い!」と注意されていた。
第10話で京都大賞典に出走。スペシャルウィークを徹底マークする戦法に打って出たものの、当の相手は仕上がり不足で7着、オペラオーもそれに引っ張られる形で3着という結果に。ゴールで2人仲良く突っ伏すという失態を晒した。
Season2
セリフはないが第1話でトウカイテイオーの日本ダービーを観戦していた。
Season3
今作でもセリフはないが、第1話でアドマイヤベガと共に登校していた。
第10話のトレセン学園地域合同イベントにて「歌劇オペラオーオペラ座の覇王」という名のイベントを開いていた模様。
また、第3話の有マ記念では「世代交代を果たしたマンハッタンカフェ」に言及されており、この世界線のオペラオーも史実同様に有マ記念でマンハッタンカフェに敗れ、引退(ドリームトロフィーリーグに移籍)したものと思われる。
RTTTシリーズ
ROAD TO THE TOP
「ハーハッハッハッハッ!!やぁやぁトップロードさん、アヤベさん!ようこそ世紀末覇王伝説・第一の章の舞台へ!!」
史実の1999年クラシック戦線を元ネタとした配信アニメで、ナリタトップロード(トプロ)、アドマイヤベガ(アヤベ)と共にメインキャラクターの一人として登場する。
第1話では、怪我からの復帰後、皐月賞へ出走するために過酷なローテーションに挑む姿が描かれた。その中で、それまで他媒体では見られなかった苦悩する様子なども描かれている。
その後、オグリキャップに皐月賞への出走を強く勧められ(元ネタは後述のクラシック追加登録制度と瀬戸口調教師の助言)、皐月賞当日にはトプロとアヤベにクラシック三冠を狙うことを宣言。レースではゴール前で勝利を確信したトプロを後方から差し切り勝利。観客の声援に笑顔で手を振った。
第2話では、皐月賞での勝利によりメディアに注目されるようになり、日本ダービーでの三強対決を期待される様子が描かれた。
メイショウドトウと共にトレーニングをこなす中で取材陣に囲まれ、緊張してしまうというドトウに史実での今後の活躍を暗示するかのような言葉を告げた。
その後、遅くまでトレーニングをこなしたトプロとアヤベに日本ダービーをお互いに全力で楽しもうと手を差し伸べるが、アヤベには拒否されてしまう。
日本ダービー当日には、ゲート入り前に共に走るライバル達に「全力を尽くして最高のレースをしよう」と告げる。
レースでは最終直線で抜け出し先頭に立つが、トプロに競り負け、アヤベ、トプロに続く3着となる。
レース後は悔しさを滲ませながらも、勝利したアヤベを拍手で讃えた。
また、アヤベの回想で口を大きく開けて豪快に笑う姿が描かれた。
後に観客と周囲のウマ娘に畏怖と羨望の的となる「覇王」としての片鱗は既にこの時点であるようで、必死めいた表情でライバルを差し切る、アプリゲーム版の彼女とは違った一面を楽しめる。
それは王を讃える
新時代の扉
「騎士たちよ!そして、黄金を打ち砕かんとする若きウェルテルよ!誇りたまえ!───ボクの前に敗れ、覇道の軌跡の1ページになることを…!」
『RTTT』の続編に当たる本作においても登場する。前作から比較にならない程の成長を遂げた彼女は当年の年間無敗・重賞8連勝を達成、圧倒的な実力を見せつけ『世紀末覇王』の称号をほしいままにしていた。翌年の天皇賞(春)も制し、史上初のGI8勝が囁かれるなど『トゥインクル・シリーズ最強』として周囲から尊敬と畏怖の念を抱かれている。
アプリゲーム版や『RTTT』と同じく演技がかった話し方をするが、あらゆるウマ娘を真正面から打ち砕き絶望させるという立ち位置からヒール(悪役)的な印象が強く、今までのナルシストキャラは鳴りを潜めている。実際『RTTT』と比べて顔付きがより鋭くなっており、PVを見た視聴者からはラスボスと揶揄されている。
その他のアニメ
うまよん
第4話の「オペラ劇場・『嗚呼それが我が宿命』」にて、名前の通りに全編にわたってオペラを歌いながら、話を進めた。
うまゆる
第13話「うまゆるラップでプチョヘンザ」で登場。グラスワンダーとラップバトルを繰り広げた。
ゲーム版
アプリゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』
リリース初期よりRサポートカードとして登場。
2021年3月2日にゲーム内初の追加育成ウマ娘として[オー・ソレ・スーオ!]が実装。レア度は当然のごとく☆3。
育成ストーリーでは当人のキャラの濃さばかりに目がいくが、大筋の目標としては「打倒黄金世代」であり、98世代人気の煽りを食らって低く評価されていた史実を意識したものとなっている。
[初晴・青き絢爛]の衣装イベントでは家族が登場し、当人の性格に反して実家は庶民的であることが判明。おそらく実馬のオペラオーが日本では比較的地味な血統で、安価な馬だったことが由来だろう。父親の詳しい仕事は不明だが、母親はパートに出ているらしい(一応本人曰く「贅沢な暮らしがしたい訳ではない」らしいため、特に不満はない模様)。
また、同イベントにて妹がいることが判明した。彼女がウマ娘か人間かは不明だが、実馬のオペラオーにはピサノミライという4歳下の全妹がいるため、それが元ネタの可能性はある。
家族からは大変愛されており、あのオペラオー劇場も家族からは大変楽しまれている。
ワンダーアキュートの育成ストーリーにも、主戦騎手繋がりで頻繁に登場。ここでは豚キムチが好物であることが判明するが、これは主戦騎手和田竜二の好物である。
2021年11月1日にはテレビCM「Rivals」が公開。メイショウドトウとの対決が描かれている。モチーフとなったレースは第20回ジャパンカップ。
「ドトウ、想像以上の走りだよ!」
2023年4月17日にはテレビCM「Glories」の主役に抜擢されている。モチーフとなったレースは第121回天皇賞(天皇賞(春))。
「これより覇王、凱旋す」
『ぱかチューブっ!』では、『新時代の扉』公開記念と称してゲーム企画を開催、他の出演者と共に参加。
今回のお題はアクションパズルゲーム『PICO PARK』。4人の協調性がゴールへの道に欠かせないと言うかなりチームワークが試されるゲーム性。
そこでオペラオーは、高い協調性を発揮しつつも、一切ぶれないキャラ性を見せつけることに。
オペラの謳い文句こそなかったが、チームのムードメーカーを発揮しており、それでいて謎解きに気づくこともしばしば。大きくなる覇王は必見。
育成ウマ娘
- ☆3[オー・ソレ・スーオ!]テイエムオペラオー
スピード | スタミナ | パワー | 根性 | 賢さ |
---|---|---|---|---|
75 | 108 | 75 | 102 | 90 |
+0% | +20% | +0% | +0% | +10% |
バ場適性 | 芝 | A | ダート | E |
距離適性 | 短距離 | マイル | 中距離 | 長距離 |
G | E | A | A | |
脚質適性 | 逃げ | 先行 | 差し | 追込 |
C | A | A | G |
- ヴィットーリアに捧ぐ舞踏
最終コーナー以降に前の方で前または後ろのウマ娘と距離が近いと王たる輝きで速度が上がる
成長ボーナスはスタミナ+20%、賢さ+10%と長距離を走り切るのにピッタリのボーナス。
中・長距離AがともにA、先行・差しのどちらもA、目標もすべて中長距離。
日本ダービーを取るのが難しいが、それを除けばとても育成しやすく、適性の多さから継承も有利。
有馬記念・ジャパンカップが目標レースなためファン数を稼ぐのにも便利。
固有スキルは「最終コーナー以降に4位以内で前後どちらかのウマ娘と距離が近いと速度アップ」。
保有スキルも多くが先行向けなので先行で育成するのがよい。
秋シニア三冠(天皇賞(秋)・ジャパンカップ・有馬記念)をすべて勝利すると全能力+13、スキルP+20という大きなボーナスイベントが発生する。クラシック級・シニア級でそれぞれで発生できるため可能なら狙っていきたい。クラシック三冠を取っても特にボーナスはないので菊花賞は捨てるのが定石。
これはオペラオーが史上初めて秋古馬三冠を達成し、特別褒賞金を贈られたことが由来である。
かつては固有スキルの発動条件が「最終コーナーにて2~4位、前と後ろにいる1バ身差以内のウマ娘と約2秒間競り合う」となっていたため、前後にウマ娘がいなければ発動しないという条件の厳しさが弱点だった。
しかし、ゲーム版1周年に合わせた調整で発動条件が緩和され、「最終コーナー以降に4位以内、前か後ろ1バ身差以内にウマ娘がいる」となったため、発動しやすさがトップクラスになった。
- ☆3[初晴・青き絢爛]テイエムオペラオー
2021年12月31日にストーリーイベント『瑞花繚乱!新春かるた合戦』開催と同時に実装された☆3育成ウマ娘。
独特な固有スキル演出が話題となった。
詳しくは該当記事を参照。
固有二つ名
世紀末覇王
天皇賞(春)・宝塚記念・天皇賞(秋)・ジャパンカップ・有馬記念を含む重賞を8連勝する。
- 史実再現系の二つ名。モブブロックの事故が怖いので初期適性Cの逃げにするのも手。目標に秋天がないのでボーナスを得るためにも出走を忘れずに。
サポートカード
- SR[偉大なるフォトグラフィーア]テイエムオペラオー
2022年12月20日にヤマニンゼファー(SSRサポートカード)、ナリタブライアン(☆3育成ウマ娘)とともに実装されたSRサポート。タイプはスタミナ。
- SSR[All'alba vincerò!]テイエムオペラオー
2023年6月9日にレースイベント「チャンピオンズミーティング& MILE」の参加リーグ選択開始とともに実装されたSSRサポート。タイプは賢さ。
サポートカードイベント中の選択肢によってレアスキルのヒントを選んで入手できるという初のカード。
連続イベントの選択肢によって、先行・長距離専用の「怪物」と直線で発動する「ハヤテ一文字」の2種類から選択ができる。
なお、サポートカード名の「All'alba vincerò!」は歌劇『トゥーランドット』の第三幕のアリア『Nessun dorma(誰も寝てはならぬ)』からの引用。
意味は「夜明けに私は勝利してみせる!」の意。
- SSR[王を統べて覇す者]テイエムオペラオー
2024年11月28日に実装された、イベントストーリー「つどい歌えよ、星々よ!」のイベント報酬。タイプはパワー。
関連人物
同期。史実では外国産馬のためクラシック戦線には参戦できず、実力的にも遠く及ばなかったが、古馬となり実力をつけて重賞に本格参戦。とにかくオペラオーに勝てず二着に甘んじ続けたが、それ以外は圧倒した「最強の二番手」。古馬のオペラオーが二度後塵を拝した唯一の存在。
ウマ娘としては自信がなく引っ込み思案で、オペラオーの自信家ぶりに憧れている。
クラシック級まではほぼ出てこないが、シニア級においてライバルとして立ちはだかる。
超がつくドジっ子なため、「学校の机を破壊する」「放課後に並走の約束をしておいて、夜まで現れない」など、相手が相手ならばイジメと受け取られかねないレベルの所業が悪気なく起こってしまうが、オペラオーのポジティブさ故に不問にされている。
パッと見ると一方的にドトウがオペラオーに憧れているように見えるが実はオペラオーもドトウを強く意識しており、チーム競技や対抗戦等を行う際には真っ先にドトウに声をかけるなど、誰よりも彼女の実力を買っている模様。単純に「頼めばドトウは断らない」という部分もあるのだろうが、同じくオペラオーがライバル意識を持っているアドマイヤベガ・ナリタトップロードよりもドトウを意識している様子が見られる。
ライバルであると同時に親しい友人でもあり、オペラオーが呼び捨てする数少ない相手である。
同期のダービー馬。史実の皐月賞では体調不良に泣かされオペラオーの後塵を拝するが、ダービーでは体調を戻して雪辱を果たした。
ウマ娘の世界においては、育成ストーリーでは当初「アドマイヤベガ」と呼んでいたが、彼女が皐月賞などのクラシック戦線に参加することを聞きつけ、好敵手の1人としてオペラオーからは「アヤベさん」と呼ばれるようになった。その唯我独尊ぶりに振り回されつつもオペラオーの実力を認めている。なお、アヤベ曰く「あなたのノリに合わせ続けるのは疲れる。ずっとは…キツ過ぎ…」とすら言及している。
同期の菊花賞馬。史実ではオペラオーと最も対戦回数の多いライバルであり(14回)、クラシックではアドマイヤベガと、菊花賞から4歳春まではラスカルスズカ(サイレンススズカの半弟)と、4歳秋以降はメイショウドトウとともに三強を形成した。オペラオーが2回先着を許した相手は、ドトウの他にはナリタトップロードだけ。
ゲーム内ではオペラオーからは「トップロードさん」、トップロードからは「オペラオーちゃん」と呼び合う仲。ドトウと同じくオペラオーの堂々とした姿に憧れつつも、ライバルとしても強く意識している。またトップロードはオペラオーの会話についていくためオペラの勉強もしている模様。
同期。史実において勝ちすぎて疎まれたオペラオーと負け続けたが故に愛されたウララとで対照的であるためかチームレースで固有の掛け合いがあったり、ホーム画面で会話したりと絡みが多い。なお、2人とも超のつくポジティブ思考の持ち主という共通点もある。
自主トレーニングに誘われたり新作の自作オペラの披露を真っ先に約束されたりと非常に良好な関係を築けているようだ。
そのためか2023年から実装されたホーム画面におけるウララの誕生日会話の1つをドトウと共に担っている。また、ドトウと同じくオペラオーが呼び捨てする数少ない相手(現状アプリゲーム版で判明している限りではドトウとウララの2人のみ。ただし正月衣装のホームセリフなど、場面によっては「ウララ君」呼びの場合もある)であり、ドトウとは違ってレースの上ではライバルには(ほぼ)なりえない関係であることを踏まえると、2人がいかに親しい友人関係にあるのかが窺える。
余談だが、オペラオーが2000年に打ち破るまで12年間続いた秋天のジンクスが起きる前の最後の「一番人気一着」を成し遂げたのはハルウララの父・ニッポーテイオーであった。
ルームメイト。互いに面倒見の良い性格であるため仲は悪くないが、部屋を薔薇まみれにされたり数学を歌劇風に教えてくれと無茶振りされたり、朝は鏡の争奪戦になったりと何かとオペラオーに振り回されている。
また、ハヤヒデは少し櫛で弄れば寝癖も元通りになるオペラオーの髪質を羨んでおり、その秘密を暴くことを虎視眈々と狙っている。
なお、史実においては、クラシックでは三強で一冠ずつ分け合い(うち一頭はナリタ冠)、古馬時代に複数回GI勝利を飾っている、という共通点もある。
史実ではオペラオーと同様に秋古馬三冠を達成した競走馬。現在、この2頭以外に達成した者はいない。ウマ娘においては、オペラオーは頭を下げてお薦めの戯曲を請うほどロブロイの書物への造詣の深さとコンサルティング能力を高く評価しており、「歌を知る賢人」とすら呼んでいる。ロブロイは常に自身を尊重してくれる彼女に勇気を貰っているようだ。
所属する栗東寮の寮長で、そのまばゆいイケメンぶりから「輝きでは負けられない!」とオペラオーは対抗心を燃やしている。ちなみにしっかり『先輩』をつけて呼ぶ。
先輩であるためか常に上回ってくる存在で、彼女の予想もしない行動や言動に押され気味になることが多い。
それはそれとしてオペラオーから見てフジキセキは演劇において群を抜いていると尊敬に近い念を抱かれており、フジキセキもオペラオーとのやり取りが楽しいようで非常に可愛がっている。
史実では勝利を疎まれた逸材と、幻を望まれた逸材と色々な面で対極だが、人々を魅了したエンターテイナーという意味では非常に似ている。また(産駒が多いためオペラオーに限った話ではないが)フジキセキの娘達の多くとオペラオーが交配をしたため、人間で言えば『兄貴分・弟分』の関係となる。
基本的には仲良くしているがレースの際はできるだけ近寄らないように警戒している。カフェを警戒しているというよりカフェの「お友達」を警戒している模様。彼女曰く、カフェは「得体の知れない“ファントム”」「スプラッタ」「レッカーマウルの伴侶」「異界を行く者」とすら評されている。
史実では2歳下、オペラオーの引退レースで引導を渡した存在。カフェの方はスペシャルウィークやサイレンススズカと違い、オペラオーには「お友達」の面影を感じない、魂の形が見えないと言っているが、恐らくモチーフ馬の血統が理由。そのせいかスポーツ雑誌「Number」のウマ娘特集の人物関係図では、オペラオーは「芝居がかみ合う気がしない」と評している。
『新時代の扉』の主人公。劇中ではあまり会話シーンはないが、「今のトゥインクル・シリーズで間違いなく最強」と強さを評価している。小説版『新時代の扉』ではポッケに「新たなる宿敵(リヴァル)」と評する場面もある。
史実ではジャパンカップでオペラオーを下し優勝した2歳下のダービー馬。
ウマ娘オタクのウマ娘。オペラオーとドトウが推しカプのようで、アプリゲーム内でドトウを「ヘタレ攻め」と表現する場面がある。
称賛を熱望するオペラオーも限界化しているデジタルの視線には寒気を感じている。彼女のウマ娘としての実力もそうだが、本人以外のウマ娘を引き立たせるサポート力にも目を見張っており「専属にならないか」と勧誘する程。
史実では1歳下、オペラオーの絶対王政を打ち破った競走馬がモデルなだけあり、デジタルの育成ストーリーでは、"一介のオタクに手をさしのべる優しい王様"そして"覚醒した勇者に対峙する強大な覇王とそのライバル"と正に王道的なラスボスとして立ちはだかる熱い展開になっている。
史実では1歳下の二冠馬。00年ジャパンカップで初対決するものの、シャカールを含めた00世代の競走馬は軒並み二桁着順となってしまう。
シャカールの目標レースのひとつであるジャパンカップでは、メイショウドトウとともにライバルとして出走する。史実を反映してか、その強さはクラシック級とは思えないほどの高ステータスであり、何も対策しなければ勝利することができない実質的な負けイベントとして立ち塞がる。
アプリゲーム版において、アキュートの育成ストーリーにしばしば現れ手助けする。
ただどうにもアキュートよりそのトレーナーの方を気にかける場面が多く、トレーナーを叱咤激励し、「歯を食いしばれ!コンクリートの上に叩きつけてやろう!」「次会うときにGⅠを勝たせていなかったら脳天に覇王チョップをお見舞いする」などと普段とは違う過激で攻撃的な一面を見せてくる。
両名のモチーフ馬はどちらも主戦騎手が和田竜二騎手であり、アキュートは和田騎手がオペラオー以来11年ぶりにGⅠ級競走を勝利したことで知られる。ゲームにおけるアキュートのトレーナーはほぼ和田竜二と言えるほど氏の要素だらけで構成されている(ウマ娘のアキュートの記事を参照)ため、彼との関わりが非常に深いオペラオーの出番も必然的に増えているわけである。
上述の過激な方法でトレーナーに活を入れるシーンにもそれぞれ元ネタがあるので、興味のある人は各自調べてみよう。
1つ上の世代の先輩にして、史実においては99年の有馬記念で直接対決して敗れた相手(結果は1着グラスワンダー、2着スペシャルウィーク、3着テイエムオペラオー)。
オペラオーの育成実装時点では同世代のライバルの配備が全然進んでいなかったため、オペラオーの育成ストーリー内では史実で敗れた彼女とスペシャルウィークが大敵として立ちはだかる。
ウマ娘としての彼女は「トゥインクル・シリーズ」のレースに見切りをつけ、スペシャルウィークと共にさらに上のステージである「ドリームトロフィーリーグ」への進出を決意していたが、オペラオーの育成ストーリーでは土壇場でスペシャルウィーク共々オペラオーに敗れたことからオペラオーの実力を認め、ドリームトロフィーリーグへの挑戦を撤回して再びトゥインクル・シリーズのレースでオペラオーに挑戦することを決意する。
『うまゆる』第13話でも共演し、1対1でのラップバトルを展開。互いに対抗意識を醸しつつも、それ以上に相手をリスペクトする気持ちを存分にぶつけ合い、最後はグランプリでの対決を誓って固い握手を交わした。現状ではこの場でのみオペラオーはグラスワンダーのことを「グラス」と呼び捨てにしている。
- トレーナー(アプリゲーム版)
トレセン学園で普通に生きていたばっかりに世紀末覇王を目指す変わったウマ娘とエンカウントしてしまった、ゲーム版におけるオペラオーのトレーナー(プレイヤー)。
オペラオーからは一部のウマ娘のように「トレーナー君」と呼ばれている。(なおオペラオーは他のウマ娘の担当トレーナーもトレーナー"君"と君付けをして呼ぶ)
奇想天外で突拍子の無い行動をとるオペラオーの保護者のような立ち回りをするのが常。
オペラオーが新年から高濃度のオペラオー劇場をかっ飛ばしてる最中に素で「お餅食べる?」と返したり、意志の力で仰々しく悪天候を覆そうとする彼女を「風邪ひくぞ!」と普通に叱ったりする、所謂ストッパーのような立ち回りでオペラオーをサポートするが、たまに咄嗟の判断で人目憚らずオペラオー劇場に乗ってしまう時もある。
なぜかクレーン車の運転免許資格を持ち、なぜか財政界の偉い人集めとパーティー企画の完遂までをたった1日で可能にする謎の行動力と実現力がある。
オペラオーが育成開始から既に精神的に完成されているので、他ウマ娘のように苦楽を共有するような体験は薄く、トレーナーとしての仕事は本当に従者のように殆ど彼女の身の回りの環境を整えるだけに限られ、物語中もトレーナーでありながら基本的にオペラオーが指針をあちこち決めるという間柄になっている。
……そうして主従のような関係が当たり前のようになった3年間を過ごした後、福引で温泉旅行のペアチケットを当てた場合に向かう温泉イベントでは、オペラオーはトレーナーからの予想外の反撃を受け、意外な一面が明らかになる。
オペラオーファンにはぜひ温泉旅行券を引いて彼女の秘められた一面を確かめてもらいたい。
「ぐっ……やめろ……やめてくれ。その……無邪気な攻撃は……。」
競走馬『テイエムオペラオー』
勝ち続けると、すべての馬が敵になる。
その馬は、完全に包囲された。
道は消えたはずだった。
テイエムオペラオー
お前はなぜ走れたのか。
『年間全勝のレジェンド』
その戦いに、人は夢を見る。
さぁ、夢を見よう。
「王者の賛歌。」
正攻法で、しかも堂々と戦いあうことで、
風格と威厳を身に着けてきたテイエムオペラオー。
完璧な勝利を重ね、歴史が認める英雄へ_。
王者を讃える歌が、力強く、高らかに聞こえてくる。
―JRA『ヒーロー列伝コレクション』No.48「テイエムオペラオー」
「ただ彼だけが」
勝ち続ける。
絶対に負けない。
それがどれほど
困難なことか
ただ彼だけが知る。
重圧に耐え
剣戟を潜り抜け
包囲網を打ち砕いた
その先にある未到の地を
ただ彼だけが知る。
「奇跡を起こした無敗の王者」
ゴール目前、
目の前に立ちふさかるライバルたちの群れ。
そのわずかな隙間を異次元の末脚で抜け出した。
ハナ差で掴み取った年間無敗という奇跡。
この伝説にたどりつく馬は、いまだ現れない。
―《第63回有馬記念 柱巻広告》
1996年生まれの栗毛の牡馬(99世代)。北海道浦河町の杵臼牧場産。奇しくも七冠馬シンボリルドルフと同じ3月13日に誕生した。
父の父は「ヨーロッパ最高の種牡馬」として名高いサドラーズウェルズ。同馬の産駒には優れた心肺能力と豊富なスタミナを持つ馬が多く、オペラオーと同年生まれのモンジューなどがその代表である。父オペラハウスはそうした産駒のうちの一頭で、現役時代はキングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドステークスなどを制している。
母の父はフランスのGⅠで5勝を挙げて種牡馬としても成功したブラッシンググルーム。ウマ娘のモチーフ馬では他にマヤノトップガンやヤマニンゼファーが彼を母の父に持っている。母ワンスウエドはその産駒の繁殖牝馬で、仔は主に短距離馬だった。
このように良血馬ではあるが、基本的に日本の馬場に向かないとされる欧州血統の持ち主であり、加えて当時サドラーズウェルズ系に日本での目立った活躍馬がいなかったこと、オペラオー自身が同世代と比べて特徴のない馬体であったことから、牧場にいる時の評価はあまり高くなかった。
しかし、後にオーナーとなる竹園正繼氏(耐震補強材メーカー創業者)は牧場で初めて見たときから「光り輝いて見えた」と評し、その場で購入を約束するほど惚れ込んでいた。
当時の規定でセリ市に出されることとなったが、竹園氏に競りかけてくる者はおらず、1000万円で落札。
自身の冠名である「テイエム」に、父の名から取った「オペラ」、そして「サラブレッドの王になるように」という願いを込めた「オー」を組み合わせ、『テイエムオペラオー』と名付けた。
1998年、竹園オーナーの幼馴染である岩元市三調教師(栗東トレセン所属、騎手時代は1982年日本ダービーでバンブーアトラスに騎乗して優勝)の元でデビュー。
デビュー戦で2着となった直後に骨折が発覚し、長期休養を余儀なくされる。そのためクラシック競走の一冠目・皐月賞への登録は途中でキャンセルされた。
復帰は翌年となり、脚への負担を考慮してダートの未勝利戦が選ばれた。初戦の1400mでは4着となったものの、次走の1800mで初勝利を挙げる。
その後はゆきやなぎ賞を勝利し、初重賞の毎日杯(GⅢ)で4馬身差の圧勝を見せる。この勝利に手応えを感じた陣営は、獲得賞金も確保したことからいよいよクラシック戦線に乗り込もうとした。しかし先述のように皐月賞への登録は途中でキャンセルしていたため、追加登録料の200万円を払って出走することとなる。
この「クラシック追加登録」とは、「クラシック未登録の競走馬でも追加登録料を払えばレースに出走可能とする」という制度である。かつて実力・人気共に絶大なオグリキャップがクラシック未登録だったために日本ダービーへ出走できなかったことで世間から大きな批判がJRAになされ、この影響を反映して1992年にスタートした。
当初、竹園オーナーは「青葉賞から日本ダービーを狙えばいい」と考えており、追加登録はしない方針だった。だが、オグリキャップの管理を務めた瀬戸口調教師が「毎日杯であんなに強い勝ち方をした馬はいないよ。あれは強い。クラシック、おもしろいよ」とオペラオーの生産者に電話で伝え、岩元調教師も「追加登録料は自分が支払ってもいいから」とまで言ってオーナーを説得したことで制度を利用する方針となった。参考記事
こうして出走にこぎつけた皐月賞はアドマイヤベガとナリタトップロードが人気を分け合う二強状態であり、オペラオーは5番人気と伏兵扱いだった。
しかし最終直線で驚異的な末脚を見せて勝利。追加登録制度を初めて勝利に結びつけた馬となった。
これ以降、オペラオーは99世代の三強の一角として扱われるようになる。
1999年4月18日 中山競馬場
その後、日本ダービーではナリタトップロードと競り合うも外からアドマイヤベガに追い込まれ3着。
古馬との初対決となった京都大賞典ではマークしていたスペシャルウィークが調整不足だったこともあり3着。
菊花賞では仕掛けが遅れ、直線でナリタトップロードを交わしきれず2着。
ステイヤーズステークスは「勝ち癖をつけさせたい」という岩元調教師の意向で出走したが2着。
第44回有馬記念ではゴール前で抜け出すもグラスワンダー、スペシャルウィークに交わされクビ差の3着と、勝ちきれないレースが続いた。
明けて2000年が本番だった。京都記念、阪神大賞典、天皇賞(春)、宝塚記念、京都大賞典、天皇賞(秋)、ジャパンカップ、有馬記念と8戦8勝。中央競馬発足後の連勝記録としてはシンボリルドルフやタマモクロスなどと同じ数だが、重賞だけを8連勝というのはテイエムオペラオーのみ。
特に、上記の2013年のJRAのCMにも起用された「第45回有馬記念」が有名であろう。
自らの勝ちを捨ててでもオペラオーの勝利を阻もうとする他馬に前と左右を塞がれ、文字通り完全に『包囲』された。
「残り310mしかありません!」実況がそう叫んだときにもまだ後方にいた。
「もうダメだ」「オペラオーは負けた」誰もがそう思っただろう。
しかし、残り200m。わずかに開いた『包囲』の隙間をこじ開け加速。
馬群を抜け出し、迫るメイショウドトウを振り切って勝利を手にした。
その差わずか20cm。絶望的な状況からのハナ差圧勝であった。
2000年12月24日 中山競馬場
更にこの年から創設された「秋古馬三冠」も達成ということで、特別褒賞金2億円も獲得。シンボリルドルフ以来となる満票でのJRA賞年度代表馬選出となった。この年の無敗の戦績を讃え、人々からこう呼ばれることとなる。
"世紀末覇王"と。
2001年、天皇賞(春)を制しGⅠ7勝、シンボリルドルフに並ぶ。
しかし、海外進出も見据えていた宝塚記念はメイショウドトウの執念に敗れ2着、京都大賞典は2着入線から繰り上がり1着(1着入線のステイゴールドがナリタトップロードの進路を妨害し失格)。天皇賞(秋)はアグネスデジタルの2着、ジャパンカップはジャングルポケットの2着と、能力に陰りが出てきた。
有馬記念はマンハッタンカフェの5着。このレースをもって引退することとなる。
翌2002年にメイショウドトウと合同の引退式が行われ、種牡馬となった。
総獲得賞金は18億3518万9000円。
これは当時の世界最高収得賞金額である。世界記録としては2017年に米国のアロゲートに、日本記録としては同年にキタサンブラックに更新されたが、年を追うごとに賞金が高額になっていく中で約16年間も首位を保っていた。
また、総獲得賞金には秋古馬三冠ボーナスの2億円分が含まれていないため、それを含めれば日本馬ではアーモンドアイ(19億1526万3900円)を超え、イクイノックス(22億1544万6100円)に次ぐ金額となる。
テイエムオペラオー号は全てのレースで掲示板内(=5着以内)となっており、競馬のレースでは5着以内の馬に賞金が授与されるため、この安定した強さが上記の記録に繋がったとみられる。
歴代獲得賞金の推移を示した動画を見れば、当時これがいかに凄まじい記録だったかがよくわかる。(下記動画 1:23頃~)
引退後に繋養先の関係者がオペラオーを見た際に「これだけ走った馬なら激走の痕跡のようなものがあるのだが。もしかしたら、この馬、一度も本気で走っていなかったんじゃないだろうか」と、脚元があまりに綺麗なことに驚いたという。
その後、当初は所在が公開されており見学も可能だったが、見学者から石を投げられる、たてがみを抜かれるなどの迷惑行為を受けたため非公開となった。参考記事
2007年には繋養先で穏やかに過ごす様子が写真で公開されている。参考ブログ
2018年5月17日、心臓麻痺により22歳で亡くなった。 徳井青空のツイート
なお、アニメ放送中にモデルとなった馬が死亡したのは、スペシャルウィークに続いて2頭目となった。
古馬王道を2年間皆勤した稀有な馬であり、他に2年以上皆勤の馬はステイゴールド(3年)しかいない。この2頭は2歳違いにもかかわらず12回も対戦しており、その回数はメイショウドトウ(9回)より多い。ちなみに最も対戦回数の多いライバルは同期のナリタトップロード(14回)である。
戦績はもちろん、この過酷なローテーションの点からも近年では評価されている。
- 唯一無二の若き絶対的パートナー・和田竜二
これだけの成績を挙げる馬なら、経験豊富なベテランやリーディング上位の騎手が騎乗する事が通例だが、テイエムオペラオーは岩元調教師の方針から、岩元厩舎に所属する、当時デビュー3年目の若手騎手・和田竜二が、引退まで一貫して騎乗した。
和田騎手はオグリキャップの引退レースである1990年の有馬記念を見て騎手を志したという経緯があり、奇しくも人馬ともにオグリキャップの影響を強く受けている。
初のGⅠ制覇となった皐月賞では当時21歳での勝利だった。これは現在でも皐月賞最年少勝利記録である。
勿論、経験不足は否めず、勝ちきれないレースもあった。
特に菊花賞での敗北後、激怒した竹園オーナーから武豊へ乗り替わらせるよう要求が出た。だが幼馴染でもある岩元調教師はこれに反対して説得し、最終的には「乗り替わりを要求するなら転厩してもらう」と脅迫じみた発言を行ったことで竹園オーナーも折れ、これを取り下げた。
引退式で和田騎手は、「オペラオーにはたくさんの物を貰ったが、あの馬には何も返せなかった」と、自身の更なる精進を誓い、次にオペラオーに会いに行く時はGⅠを勝った時と、心に決めていた。
しかし和田騎手はこれ以降、勝ち星は稼ぐものの、GⅠだけは勝利から遠ざかっていた。
2012年に地方交流GⅠのJBCクラシック(川崎競馬場)でワンダーアキュートに騎乗し勝利、2015年も同馬で船橋競馬場のJpnⅠ(地方GⅠ)かしわ記念に勝利するものの、中央GⅠでは17年間で120連敗という不本意な状況が続いた。
そんな中舞い込んだオペラオーの訃報が和田騎手の心に火を付けた。
オペラオーの死の約1ヶ月後に開催された6月24日・第59回宝塚記念で和田騎手はミッキーロケットに騎乗。香港馬ワーザーの猛追をしのぎ優勝する。これにより2001年天皇賞(春)以来、実に17年ぶりの中央競馬GⅠ勝利を成し遂げた。勝利騎手インタビューにて「(天国の)オペラオーが後押ししてくれた」と語った。
なお、この時のレースタイム2:11.6は、オペラオーがメイショウドトウに敗れた2001年宝塚記念のレースタイム2:11.7を0.1秒上回る記録である。更にその時と同じ日付と枠番でのレースとなっていた。
この年の上半期の中央競馬は、藤岡佑介騎手の初GⅠ制覇(NHKマイルカップ)、和田騎手の競馬学校時代の同期でもある福永祐一騎手の日本ダービー制覇と、立て続けに悲願を成就したレースが続いており、和田騎手のこのレースも、それを象徴する出来事となった。
※動画終盤に当時の勝利騎手インタビューがある
8月にはオペラオーの墓前に勝利報告している。和田竜二騎手、勝利報告の様子(Twitter)
史実で対戦経験のあるウマ娘
※ 太字はオペラオーが先着したレース
・メジロブライト…99年京都大賞典、有馬記念、00年京都大賞典
・ステイゴールド(ウマ娘)…99年京都大賞典、有馬記念、00年京都記念、天皇賞(春)、宝塚記念、天皇賞(秋)、ジャパンカップ、有馬記念、01年京都大賞典※、宝塚記念、天皇賞(秋)、ジャパンカップ
※ステイゴールドが1着入線したが、斜行でナリタトップロードを競走中止に追い込んだため失格。2着入線のオペラオーが繰り上がりで1着となった。
・ツルマルツヨシ…99年京都大賞典、有馬記念、00年京都大賞典、有馬記念※
※ツルマルツヨシはレース中に故障し最終直線入り口で競走中止。
- 99世代(同期)
・ナリタトップロード…99年皐月賞、東京優駿、菊花賞 有馬記念、00年京都記念、阪神大賞典、天皇賞(春)、京都大賞典、天皇賞(秋)、有馬記念、01年天皇賞(春)、京都大賞典※、ジャパンカップ、有馬記念
※ナリタトップロードは最終直線で落馬し競走中止。
・メイショウドトウ…00年宝塚記念、天皇賞(秋)、ジャパンカップ、有馬記念、01年天皇賞(春)、宝塚記念、天皇賞(秋)、ジャパンカップ、有馬記念
・ラピッドビルダー(ラスカルスズカ)…99年菊花賞、00年阪神大賞典、天皇賞(春)
・エアシャカール…00年ジャパンカップ、01年産経大阪杯、天皇賞(春)、宝塚記念
余談
手鏡の名前
小学生の頃から使い続けている愛用の手鏡には、ジョセフィーヌという名前を付けているが、ファンの考察ではこの名前はナポレオンの妻ジョゼフィーヌ・ド・ボアルネが由来と思われている。
オペラオーの固有スキル「ヴィットーリアに捧ぐ舞踏」のヴィットーリアとは「勝利の女神」を意味するが、ジョゼフィーヌも「勝利の女神」と呼ばれていた。
また、ジョゼフィーヌの誕生日は6月23日なのだが、これは史実でパートナーだった和田騎手の誕生日と一致する。
食には繊細
史実のテイエムオペラオー号は普段から食が細く、ニンジンは細かくしないと食べない、水はミネラルウォーターでないと飲まないなど非常に繊細な馬だった。
こうした史実を反映して、アプリゲーム版ウマ娘のホーム画面のセリフにはミネラルウォーターに関する言及がある。
また、配信アニメ『ROAD TO THE TOP』第1話では、他のウマ娘たちと比較して食事の量が少ない様子が描かれた。
悪夢の菊花賞
前述の通り、史実のテイエムオペラオー号は菊花賞でナリタトップロード号に敗北している。この時のオペラオーは原口厩務員が後に「生涯最高のデキ」と太鼓判を押すほど良いコンディションであり、敗因は和田騎手の騎乗ミスだった。そのため、彼にとっては後のインタビュー等で「悪夢」と称するほど悔しい敗北となった。
アプリゲーム版ウマ娘においては、アドマイヤベガの育成シナリオでライバルとして出走するオペラオーが菊花賞を勝利し、史実のリベンジを果たすと、なぜか黙って考え込むという不思議な反応をする(同じく史実で敗北したダービーは勝利時に喜んでいる)。
太陽の馬
史実のテイエムオペラオー号は2000年の中央競馬を支配したことから、白夜になぞらえて「沈まぬ太陽」と呼ばれたことがあった。(『競馬ブック2019年07月08日発売号』より)
東スポ競馬でも「太陽の馬」というタイトルでオペラオーの特集が組まれた。(題字は和田騎手によるもの)連載「太陽の馬」
ウマ娘においては、『うまよん』第4話のオペラ劇場・『嗚呼それが我が宿命』で「太陽」と称されている。
また、アプリゲーム版通常衣装の「オー・ソレ・スーオ!」('O sole suo)はナポリ語で「彼の太陽」という意味である。
関連イラスト
関連項目
第45回有馬記念 秋古馬三冠 世紀末覇王 グランドスラム オペラ ビート板勢
和田竜二:史実におけるオペラオーの唯一無二のパートナー
血統繋がり
- モンジュー(ウマ娘):サドラーズウェルズ産駒
- エルコンドルパサー(ウマ娘):母父がサドラーズウェルズ
- シーザリオ(ウマ娘):母父がサドラーズウェルズ。名前の由来が演劇関係でもある
- マヤノトップガン(ウマ娘):母父がブラッシンググルーム
- ヤマニンゼファー(ウマ娘):母父がブラッシンググルーム
- サクラローレル(ウマ娘):ブラッシンググルーム直系の孫
- マチカネフクキタル(ウマ娘):ブラッシンググルーム直系の孫
- メイクンツカサ:『ウマ娘シンデレラグレイ』に登場するオリジナルウマ娘。モチーフ馬の片割れがオペラハウス産駒のメイショウサムソン
1996年生まれ(99世代)
皐月賞一冠繋がり
秋古馬三冠繋がり
天皇賞連覇繋がり
<同一年春秋連覇>
- タマモクロス(ウマ娘)
- スペシャルウィーク(ウマ娘)
- メイクンツカサ(メイショウサムソン)
- キタサンブラック(ウマ娘):天皇賞3勝繋がりでもある
<秋春連覇>
- スーパークリーク(ウマ娘):89年秋→90年春連覇
<春秋どちらか片方を連覇>
- メジロマックイーン(ウマ娘):91・92年春連覇
- シンボリクリスエス(ウマ娘):02・03年秋連覇
- キタサンブラック:16・17年春連覇
春秋グランプリ制覇繋がり
<同一年制覇>
<別年制覇>
- マヤノトップガン:95年有馬、96年宝塚制覇
- オルフェーヴル(ウマ娘):12年宝塚、11・13年有馬制覇
- ゴールドシップ(ウマ娘):12年有馬、13・14年宝塚制覇
芝GⅠ7勝繋がり
騎手繋がり
- ワンダーアキュート(ウマ娘):和田竜二が主戦騎手(48戦中28戦騎乗)。2012年のJBCクラシックで騎乗し、オペラオー以来11年ぶりのGⅠ級勝利を挙げた
- アストンマーチャン(ウマ娘):2歳未勝利戦で和田竜二が騎乗し勝利を挙げた