「ワタシ……ハ……。」
「Past and future.ユクハテハ……。」
「oWaiChaWnnhU saolRiroaoe a aotoFsdi rsnMIlistgnnHeei Im Hnu tnwl egd…」
概要
「お友だち」とは『ウマ娘プリティーダービー』に登場する、謎のウマ娘?のこと。
幼い頃からウマ娘のマンハッタンカフェだけに見えている謎の存在で、カフェによれば自分と非常に良く似た容姿をしているらしい。見えないものが見えてしまう体質により閉じこもっていたカフェを、その走る姿で外の世界へと導いた。
ゲームではテキスト上のみの存在で、その姿はカフェの言う特徴から想像するしかないが、二次創作界隈では「カフェと瓜二つのウマ娘」もしくは「実体のないオバケ」と解釈されることが多いようだ。映画『新時代の扉』では影のような、カフェによく似たシルエットとして描かれていた(輪郭が分かる程度で、はっきりとした姿はやはり不明)
ちなみに金槌らしく、カフェと温泉旅行に行った際にお風呂で溺れていた。
長らくゲーム版でしかその存在について言及されなかったが、『新時代の扉』にてアニメ版の世界にも存在していることが明らかにされた。
特徴
凄まじいスピードを持っているようで、特にコーナリングと体の柔らかさについては同じウマ娘であるカフェ自身も驚愕する程。その走行技術ゆえカフェがお友達に追いつけたことは無く、お友だちの顔はカフェすら見たことがない。お友だちに追いつき、追い越すことが彼女の目的である。
走る目標であると同時に、自分が外界に出るきっかけを作ってくれたとしてカフェからは尊敬の念を抱かれている。お友だちにとってもカフェのことは大切な存在であるようで、常日頃からカフェとおしゃべりをしており、彼女が見たいものや欲しいものがあればそこへ案内したり、彼女に目標となるものを告げたりしている(ただしその声はカフェにしか聞こえない)
ある程度であれば物理的な干渉も可能なようで、ゲーム版ではカフェのトレーナーに対して要所要所で(容赦なく)背中を叩いたり押したりといった形で行動を促している。
またカフェ以外とは会話は出来ないが、何らかの手段で意思を伝えてくることはある。トレーナー曰く「声でもない、言葉でもない、ただ感情の塊のようなものが耳元で囁いたような」感じらしい。
正体
その正体については公式からの明言は無いものの、カフェストーリーでは多くのヒントが示されており、プレイヤーの間で考察の対象となっている。それはマンハッタンカフェというウマ娘個人だけではなく、ウマ娘という不可思議な存在についても一石を投じるものである。
サンデーサイレンス説
- 非常に速く走る
- コーナーで驚くほどに加速する
- 柳のように柔らかい走りができる
- カフェによく似た容姿
といった特徴から「お友だち」の正体がサンデーサイレンスであるとする説。1~3.はサンデーサイレンス自身の特徴そのもので、4.はマンハッタンカフェがサンデーサイレンス産駒で、父親と容姿が瓜二つであったことから。
カフェストーリーにおいてもそれを裏付けるようにスペシャルウィーク、サイレンススズカ、ゼンノロブロイなどサンデーサイレンス産駒をモデルとするウマ娘たちが関わってくる。お友だちがやたらトレーナーをド突き回してくるのも、気性難で有名だった彼の特徴を表していると言える。
ほかにも主人公(トレーナー)にカフェのことを託したり、カフェに友達(タキオン)ができることを喜んだり、トレーナーとの仲を進展させようとしたり等の描写が見られ、これらも親目線の振る舞いとして解釈できる。
さらにグッドエンドではカフェトレ自身が”お友だち”の正体を考察するのだが、曰くあるウマ娘の童謡があり、そのウマ娘は”究極に近い速さを誇り、カフェと似た容姿をしていた”という。またこの時のイベント名が「静かなる継承者」である。①童謡として語り継がれるような存在、②その継承者がカフェ、③容姿がカフェと似ている...の三点から考えると、やはり可能性として一番高いのはサンデーサイレンスである。
また2022年11月3日にテレビ東京で放送されたサンデーサイレンス特集の番組の予告動画でマンハッタンカフェ役である小倉唯氏がナレーションとして「お友だちのヒミツが明らかに?」と語っているほか、動画のタグに「お友達」がついている。これがカフェの「お友だち」を指しているのは明らかで、これもサンデーサイレンス説を後押ししている。
ジャングルポケットのシナリオでは、ポッケがカフェにお友だちの正体を問い詰めるシーンが存在する。そこでカフェは上記の暗号めいたセリフを発した上で、「私にとっての『お友だち』は―――」「私と……よく似ている。でも私ではないのかも。」と述べている。
暗号に記載のアルファベットを並び替えることで、6つのワードが導かれる。これらは史実におけるサンデーサイレンスの父馬(Halo)・母馬(Wishing Well)・父父馬(Hail to Reason)・父母馬(Cosmah)・母父馬(Understanding)・母母馬(Mountain Flower)の馬名であることから、お友だちが自ら正体を示したという考察も存在する。
一方で史実のサンデーサイレンスは現役時代はずっとアメリカで走っているため凱旋門賞に縁がなく、もしお友だちがサンデーサイレンスだとしたら、カフェがお友だちを目指して凱旋門賞に行きたがるのはおかしいとの指摘もある。
競走馬マンハッタンカフェ説(ウマソウル説)
ウマ娘—— 彼女たちは、走るために生まれてきた。時に数奇で、特に輝かしい歴史をもつ別世界の名前とともに生まれ、その魂を受け継いで走る。それが彼女達の運命。 |
(アニメ版シリーズ冒頭のナレーションより)
我々がいる世界の競走馬マンハッタンカフェの魂とする説。ウマ娘達は別世界にいる競走馬たちの魂を受け継いでいるとされており、その魂が”お友だち”となってカフェの前に現れているというもの。
競走馬としてのマンハッタンカフェは国内GⅠ三勝を挙げた後、凱旋門賞へと挑戦するも13着と大敗、レース後に屈腱炎を発症してその競走馬生命を終えている。
もしお友だちの正体が別世界における自分自身であれば、上で挙げた特徴を満たしつつ、かつカフェが凱旋門賞に行きたがるのも説明できる。カフェより速いのはそれが未来の姿であるためで、お友だちに徐々に追い付いて行くのは、カフェの能力が未来にいるお友だちに近づいていっていることを示す。
またカフェストーリーのノーマルエンドでは、ついにお友だちに追いつき顔を合わせるのだが、当のカフェは「思っていたのと違う......」「アナタは......ダレ?」と困惑気味で、まるで未知の存在と相対したかのようであった。しかし一方で「ワタシ......がアナタになったの?それともアナタがワタシに?」と出会った”それ”が自分自身であるかのようにも話していた。
ウマ娘世界に競走馬が存在しないとすれば、初対面でそれが何か認識できないのも頷けるし、それがマンハッタンカフェの魂なら(見たことがないにもかかわらず)自分と同一の存在だと思うのも納得できる。
一方、競走馬だとすると「自分に似ている」というカフェの発言や、『新時代の扉』における描写(ウマ娘のシルエット)と矛盾してしまう。
上2体の融合体 or 両方いる説
シナリオ上の描写を統合するとお友だちの行動に矛盾があり、まるで二つの人格がある、あるいは二人いるように解釈できる。
特に顕著なのが、凱旋門賞への挑戦のために空港へ向かうシーンで、カフェの精神に干渉してまで凱旋門賞行きを強行させたかと思えば、別のシーンではカフェの身体を拘束してでもそれを断念させようとしている。
最終的にはトレーナーとアグネスタキオンの説得によりカフェは海外行きを取り止めるのだが、この時「お友だち」は断末魔のような悲鳴を上げながら、カフェの前で消滅するかのような素振りを見せた。一見すると悪霊のように成仏したとも解釈できるのだが、以降も何事もなかったかのように現れ、カフェの前を楽しげに走ったり、トレーナーをドつき回したりしている。海外遠征を促すこともなくなっており、これについてはタキオンも訝しがっていた。
すなわち、凱旋門賞へと向かうあの場では、
- カフェの走る目標であり、その保護者のような意思を持つ競走馬「サンデーサイレンス」
- ウマ娘「マンハッタンカフェ」の基となった存在で、その衝動のまま彼女を走らせようとする競走馬「マンハッタンカフェ」
この二人のお友だちが、少女マンハッタンカフェを間において綱引きをしていたと考えられる。カフェが故障し、競走ウマ娘生活が終わる可能性が目に見えていようとも目標へと駆り立てる意思と、カフェの身を案じその安全を守ろうとする意思。一度完全に消滅しながらも、当たり前のように再び姿を現す。あたかも「お友だち」が複数存在するかのようであった。
異説
基本的に上三つが有力だが、それ以外の説も唱えられている。
競走馬アグネスタキオン説
アグネスタキオンの育成最終目標の有馬記念でのカフェの発言で、走るタキオンの姿がお友だちに似ていたというところから。映画『新時代の扉』でも、カフェはタキオンがお友だちに追いつきそうなところを見ている。
しかし、タキオンはカフェと違って髪が茶色かつショートカットで、とても容姿が似ているとは言えない。実馬もマンハッタンカフェやサンデーサイレンスとは毛色から違うため、やはり似ていない。だが、アグネスタキオンもまたサンデーサイレンス産駒ではあり、タキオンの走る喜びに満ちた姿に「お友だち」の面影を感じたのが「似ていた」発言につながるのかもしれない。
ニューヨークカフェ説
ニューヨークカフェはマンハッタンカフェの全弟で、姿も兄のマンハッタンカフェ、父のサンデーサイレンスと非常に似ている。
ニューヨークカフェは競走馬引退後、宮城県の乗馬クラブで乗馬として活躍していたが、大震災の時に牧場ごと津波に流されて亡くなってしまった馬の一頭でもある。
元々アドマイヤベガの初期設定に見えない妹が見えるという設定があった。今ではその設定は無くなったようだが、それが現在カフェの設定の中に入っているのではないか...というもの。
余談
- ゲーム版では明確に”お友だち”の存在を認めているのはカフェトレとタキオンの二人で、他の友人達にはオバケの類と思われている。
- 概要の温泉で溺れるエピソードのほか、太り気味になったカフェのお腹を摘まんだり、ライスシャワーの語る昔話を聞いて「ライスさんのドンブラコがかわいい」と言う等、意外とお茶目でシュールなところがある。
- 『新時代の扉』ではゲーム版と違い、タキオンにはイマジナリーフレンドの類と思われており、他の友人達に至っては話題に出てもスルーされている(カフェの目標として”お友だち”の話題が出るが、文脈的に”遠くにいる友人”とも解釈できるためだろうか)
二次創作ネタ
「アグネスデジタルの幽体離脱をカフェが察知する」内容のイラストがちょくちょく投稿されている。
このネタ自体はデジタルの幽体離脱イベントが元となっているが、イベント内でカフェとの絡みはなく更に夢オチの可能性がある為(ウマ娘の尊みで失神し保健室で寝ていた)、実際に幽体離脱していたとしてもカフェがデジタルの生霊を察知出来たかは不明である(少なくともタキオンの計測器には察知されていたが)。
またいわゆるカップリング(トレーナー×ウマ娘)ネタでは二人の仲を進展させようと心霊現象を使ってあれこれ背中を押そうとするものも多い。
シナリオ中の「お友だち」も、カフェを「頼む」と告げるなど彼女の導き手としてトレーナーを信頼しているようだ。ただし、トレーナーがカフェにとってマイナスになるようなことを選択しかけたり、その好意をはぐらかしたりする(バレンタイン)と即座に物理的に修正する。
クリスマスのイベントなど、空気を読んだのか一切手を出してこないときもある。温泉イベントも2人きりの時間を作るためにわざと沈んでいった……のかもしれない。
関連イラスト
公式でビジュアルが出ていないため、容姿は描き手各々の想像にゆだねられている。しかし後ろ姿はほぼほぼカフェそのものである。
今のところ、マンハッタンカフェをベースにし、サンデーサイレンスの気性難を表すもの(柵に噛みつく、ギザ歯)などを盛り込むことが多い。また、カフェとの区別のためか赤目で描かれる事が多い。
実馬は
- 母系がいわゆる雑草血統
- 出生時は足が曲がっており、見栄えが悪くデビューまで冷遇され処分されかける
- 青年期までに事故と病気で二回死にかけるも、奇跡的な回復を見せる
- エリートたち相手に大立ち回りを演じ、年度代表馬に選出される
- 本国では種牡馬として成功しないと考えられたことから高額なシンジケートを敬遠され、日本に渡る
- 相当に攻撃的な気性難であり、その二つ名は運命に噛み付いた馬
と、波乱万丈にして西部劇のアウトローを思わせるかのような生き様である。
そんなサンデーサイレンスだが、一度威嚇するも無視を決め込まれてからはその目の前では大人しくなる姿を見せたエピソードからメジロマックイーンに執着するというネタも見られる。ただし実際の育成ストーリーではマックイーンは一切絡んで来ない。
スタンド的なものとして描写されることもある。
シルエットで表現した場合
直接ビジュアルを描かず、文字のみで表現されたり、単に心霊現象に落とし込んだ場合
関連タグ
マンハッタンカフェ(ウマ娘) - 普段一緒にいるウマ娘。
アドマイヤベガの妹 - アドマイヤベガの近くにいる彼女にしか見えない存在。アニメ「ROAD TO THE TOP」では彼女に非常によく似た容姿で登場。