CBC賞
しーびーしーしょう
JRA中京競馬場夏開催で行われる重賞(GⅢ)で、1965年、4歳(現3歳)以上の馬による重賞競走として創設され、その名の通り地元局である中部日本放送が寄贈賞を現在も提供している。
なお、地上波のテレビ放送ではCBCは競馬中継を行っていないため、「東海テレビがCBC賞を放送する」という珍事が毎度起こっている。
創設当時は中京競馬場に芝コースがなかったため、砂1800mで施行され、1970年に中京競馬場に芝コースが新設されたことにより芝1800mに変更。その後短距離戦の設置から翌1971年からは芝1400mに変更され、1981年から芝1200mとなり、現在に至っている。
1984年のグレード制導入ではGⅢに格付けられ、1990年にGⅡに昇格されたものの、2006年に再びGⅢに降格となった。
施行時期は創設当時12月中旬で、1990年のGⅡ格上げから6月下旬、1996年からはスプリンターズステークス(当時12月中旬開催だった)の前哨戦として11月末から12月初旬の施行と変更するが、2000年のスプリンターズステークスの10月の開催変更と阪神カップの新設を受け、2006年のGⅢ降格より6月中旬、2012年からは6月末から7月初旬施行へと変更され、サマースプリントシリーズの第2戦に組み込まれた。
2024年からは8月上旬に開催時期が変更され、2025年は開催時期が1週間早まる予定。
創設時の負担重量はハンデキャップで、翌1966年から賞金別定、グレード制導入後はグレード別定に変更されたが、2006年のGⅢ格下げ時から創設時以来のハンデキャップ戦となった。
同レースの勝ち馬は、芝1200mスプリント戦となってからは著名な馬が勝利しておりハッピープログレス・ニホンピロウイナー・パッシングショット・マサラッキ・アグネスワールド・トロットスター・サニングデールといった短距離GⅠ馬が挙げられるが、2006年のGⅢ降格後のハンデ戦からGⅠ馬に昇りつめた馬としてはスリープレスナイトやレッドファルクスがいる。
2020~2022年は京都競馬場の改修工事に伴い、コースを変更して開催された。
2020年:阪神競馬場 芝1,200m
13番人気のラブカンプーが逃げ切り勝ち、斎藤新騎手と人馬共に初重賞制覇となった。
2021、2022年:小倉競馬場 芝1,200m
小倉開催は1999年以来22年ぶりで、好天による超高速馬場の影響もあってか芝1,200mのコースレコードを2年連続更新するという驚愕の事態が起こった。
2021年 ファストフォース(1.06.0) 前日に更新された1.06.4のレコードを0.4秒も更新した。
※2着は同年のスプリンターズステークスを制覇したピクシーナイト。
2022年のCBC賞では、今村聖奈騎手がテイエムスパーダで日本レコードタイム(1.05.8)で逃げ切り、重賞初騎乗・初制覇を飾った。
重賞初騎乗初勝利は1984年のグレード制導入以来5人目、ルーキーイヤーの重賞制覇は2008年の三浦皇成以来で14年ぶり10人目となる。重賞初騎乗での制覇は1998年の池添謙一以来4人目で、ともに女性では初。
女性騎手によるJRA重賞制覇はロシェル・ロケット(2002年中山大障害)、藤田菜七子(2019年カペラステークス)に続く3度目、平地芝重賞では初となる快挙を達成した。