曖昧さ回避
この項目では、過去に「ラジオたんぱ賞」の名称だった、3歳限定・6~7月開催・福島競馬場芝1800mの重賞(GⅢ)について説明しています。以下は別のレースです。
- ホープフルステークス - 過去に「ラジオたんぱ杯」「ラジオNIKKEI杯」の名称だった2歳重賞。12月開催・中山競馬場芝2000m。2017年からGⅠ。
- 京都2歳ステークス - 正式名称「ラジオNIKKEI杯京都2歳ステークス」。まぎらわしいため、提供社名を省略し京都2歳ステークスとのみ呼ばれることが大半。11月開催・京都競馬場芝2000m(GⅢ)。
概要
日本中央競馬会(JRA)が福島競馬場・芝1800m3歳ハンデで施行する中央競馬重賞レース(GⅢ)。
1952年、4歳(現3歳)限定の重賞「中山4歳ステークス」(中山競馬場芝1800m)として創設。その後、1959年に日本短波放送(現・ラジオNIKKEI)から寄贈賞の提供を受け、「日本短波賞中山4歳ステークス」と改称、その後1961年に「日本短波賞」に、1979年、前年に日本短波放送が愛称名である「ラジオたんぱ」を使用開始したため、施行場を福島競馬場に変更の上で「ラジオたんぱ賞」に改称し、2004年にラジオたんぱが「ラジオNIKKEI」に改称したのを受けて2006年から現競走名・「ラジオNIKKEI賞」となった。
1955年から出走条件に「東京優駿(=日本ダービー)の勝ち馬を除く」が追加されたこともあり(1968年削除)、出走馬には日本ダービーに敗れた・そもそも出られなかった馬が集まり「残念ダービー」と競馬ファンに通称されていた時代もあった(とりわけ1977年優勝のマルゼンスキーはこのレースで圧巻の走りを見せた)。
現在、その条項は削除されており残念ダービーと呼ばれることもなくなったが、レースの性質としては現在も3歳春のクラシック競走(皐月賞・日本ダービー/桜花賞・オークス)やNHKマイルカップには届かなかった、もしくは間に合わず、夏以降の巻き返しを図る3歳馬が初重賞と収得賞金加算を狙う場という趣が強い。
勝ち馬にはこのレースが初重賞制覇という馬の割合が非常に高い。また牡馬が強く、牝馬の勝ち馬は1992年(第41回)のシンコウラブリイが現時点で最後で、同時にその後のGⅠ優勝馬としても最後となっている。
最近30年くらいで勝ち馬よりも2着馬の方が後にGI馬になる事が多いジンクスがある。例としてタイキブリザード・カンパニー・ソングオブウインド・スクリーンヒーロー・フィエールマン・パンサラッサなどが、このレースで2着だった。
年表
1952年(第1回):4歳(現3歳)重賞「中山4歳ステークス」として創設。中山競馬場芝1800m。
1955年(第4回):出走条件に「東京優駿の勝ち馬を除く」が追加される(1968年削除)。
1959年(第8回):「日本短波賞中山4歳ステークス」に名称変更。
1961年(第10回):「日本短波賞」に名称変更。
1979年(第28回):「ラジオたんぱ賞」に名称変更。この年から福島競馬場芝1800mに施行場変更。
1984年(第33回):グレード制定でGⅢに格付け。
2006年(第55回):「ラジオNIKKEI賞」に名称変更。
2011年(第60回):東日本大震災の影響により中山芝1800mで開催。
2020年(第69回):新型コロナウイルス感染症流行の影響で無観客開催。
2021年(第70回):福島県沖地震(2月13日)の影響により無観客開催。
競走条件
出走資格: サラ系3歳
JRA所属馬
地方競馬所属馬(認定馬のみ、2頭まで)
外国調教馬(優先出走)
負担重量:ハンデキャップ
主な勝ち馬
馬の太字はGⅠ(級)馬、GⅠの太字は本レース優勝後に制したGⅠ(級)競走。
年度 | 回数 | 馬名 | GⅠ(級)勝利 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1954年 | (第3回) | ゴールデンウエーブ | 日本ダービー | |
1957年 | (第6回) | オンワードゼア | 天皇賞(春)、有馬記念 | |
1965年 | (第14回) | ベロナ | 優駿牝馬 | 牝馬 |
1968年 | (第17回) | アサカオー | 菊花賞 | |
1973年 | (第22回) | イチフジイサミ | 天皇賞(春) | |
1977年 | (第26回) | マルゼンスキー | 朝日杯3歳ステークス | |
1980年 | (第29回) | ハワイアンイメージ | 皐月賞 | |
1984年 | (第33回) | スズパレード | 宝塚記念 | |
1986年 | (第35回) | ダイナコスモス | 皐月賞 | |
1991年 | (第40回) | ツインターボ | ||
1992年 | (第41回) | シンコウラブリイ | マイルCS | 牝馬 |
2003年 | (第52回) | ヴィータローザ | ||
2017年 | (第67回) | メイショウテッコン |
関連項目
七夕賞:ラジオNIKKEI賞の次週に開催される福島夏の古馬重賞。
ラジオNIKKEI提供のJRA重賞
また前述の通り、ホープフルステークスの前身はラジオNIKKEI杯2歳ステークスである。