灯油(おそ松さん)
とうゆ
ストーリー(ネタバレ注意)
真冬の猛吹雪の夜、六つ子達はこたつとストーブがある茶の間でくつろいでいた。こたつではおそ松が漫画の本を読み、トド松はおそ松にお茶を汲む。ストーブの周りではチョロ松は「自意識との付き合い方」という本を読み、カラ松はサングラスを磨き、一松はねこじゃらしを弄び寝転がっている。十四松は部屋の隅で布団と兄弟全員分のどてらを体に巻き付けダンゴムシと化していた。
突然ストーブの灯油切れのサインが鳴る。当然誰も灯油を入れに立ちたくない松野クソブラザーズ。絶対に灯油を入れたくないおそ松、チョロ松、一松、トド松はカラ松の方を真顔で無言で見る。しかし、カラ松の方も2日連続(昨日と一昨日)給油したため、「最初はブラザー達のために給油していたが、甘やかし過ぎても駄目だ(とようやく気付いたため)今回は絶対に給油しない」と譲るつもりがない。こうして、布団子になって寝ている十四松を除いた5人の心理戦が始まった…。
まず動いたのは一松、寝ていて対象外になっている十四松を見たことによって自身も寝たふりを決め込む。しかし、おそ松には見抜かれており鼻にこよりを突っ込まれ、更に鼻から口に貫通させられる。それでも起きないため、摩擦熱で人体発火が起きるレベルにこよりを擦られる。…結果、黒こげになっても寝たふりを止めなかった。
一松の寝たふりを暴くために散々暴れたおそ松だが、いきなり暖かいこたつからストーブが切れて寒い部屋に出てきたため、尿意を催す。しかし、その尿意こそトド松の策略であり、おそ松のトイレ行きを早めるためにお茶汲みを担当していたのだった。
見事にトド松の策略にはまってしまったおそ松、そして当然他の兄弟もそのことを喜んでいたが…攻撃のターゲットはトド松に向かった。チョロ松を筆頭に残りの4人はトド松の足を思いっきり握りだす。トド松も必死に我慢するが、次の策略を実行する。兄達に従ったふりをして外側の戸を開け、「換気」と称して吹雪で大荒れの外の空気を入れる持久戦を仕掛けた。
トド松「死なば諸共だ!」
これにはさすがに残りの兄達も参っており、リベンジ成功…と思いきや急に外側の戸が閉まる。見ると、大きな布の塊…寝ていたはずの十四松がいた。「十四松に限って寝たふりをするはずがない」と全員考えるが、チョロ松は念のために一松に確認をするよう促す。一松が覗きに行くと、なんと十四松は最初から起きていた。
衝撃の事実に残りの兄弟はうろたえる。そして、
十四松「ねえ、ストーブの灯油が切れているんだけど」
この「灯油が切れた」というワードを皆我慢していたにも関わらず、あっさりと十四松が言ってしまった。その後も寒さで機嫌が悪い十四松は、自分以外の兄弟がストーブの灯油を入れるように促したり、アツアツのスープを用意して一人で飲み干す(ただし灯油は入れない)などのフリーダムさ(カラ松曰く「好き勝手ボーイ」)を見せつけた。
そしてトドメが…
十四松「ねえ、灯油切れているんだって、チョロ松兄さん!(目で威圧)」
とチョロ松が灯油を入れるよう直接指名した。
(Bパートダヨーン族に続く)