ストーブとは
閉鎖空間で燃料を燃焼させるなどの手段により、熱を発生させ対象(室内の空気や調理器具など)を直接温める装置である。燃焼で得た熱を水に伝えて水蒸気や温水に変える装置はボイラーと呼んで区別される。
日本では暖房を指してストーブと呼ぶことが多いが、もともとは「かまど」や「暖炉」と同じような意味であり、現代のストーブでも料理に用いる「こんろ」の機能を有する場合もある。現代の英語でも「stove」という場合、暖房器具と調理器具を区別していない(あえて調理器具としてのストーブを指す場合はクッカーと呼ばれる)。
暖房器具としてのストーブ
燃焼させるための空間が閉鎖式になっていて、外部から燃焼に必要な空気を取り込む。燃焼排気は直接放出されるか、煙突を通して屋外へと導かれる。
暖房に必要な熱は、本体や煙突から放散される。またファンヒーターではファンによって強制的に熱を送り出す。
昔の日本にはストーブがなく、朝鮮半島のオンドルのような発達した暖房器具を持たなかったことが日本人の寒冷地への進出を難しくしていた。寒い冬は囲炉裏を強く焚くしかなく、これは屋内に煙を充満させて住人の健康を損なった。江戸時代に幕府が函館で鋳物職人に命じて試作させたのが、日本におけるストーブの最初である。こうして幕末以降、本格的な北海道開拓が可能になった。
ストーブは火事の原因になりやすく、エアコンなど他の暖房が登場した現代では、ストーブ禁止の賃貸物件も多い。
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