データー
機体番号: | AV-0 |
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機体名: | ピースメーカー |
開発メーカー: | 篠原重工 |
全高: | 8.2m |
全幅: | 4.45m |
総重量: | 6.1トン |
装甲材質: | FRP CFRP |
1号機フォワード: | 五味丘努巡査部長 |
2号機フォワード: | ゆうき巡査 |
TV版46話、47話。新OVA1話、2話に登場。
概要
老朽化したMPL97sパイソンに替わり特車二課第一小隊に配備されたパトレイバーである。
ASUKAMPL96(アスカ)、AV-98T(ドーファン)、AV-98(イングラム)、AVS-98(エコノミー)、AVS-98MK2(スタンダード)、AV-X0(零式)、ARL-99(ヘルダイバー)と篠原重工が培ってきた技術を注ぎ込んだAVシリーズの集大成とも言えるレイバー。
※ただし、「ピースメーカー」という正式名称が決まる前にロールアウトして現場に投入したので、特車二課ではもっぱら型番の「ゼロ」と呼ばれており、ピースメーカーと呼ばれた事は殆ど無い(イングラムも似たような理由で、劇中に98式と呼ばれることが多い)。
基本性能は全てにおいてイングラムを凌駕している上に、部品も互換性があるので整備性も高い。
装備はイングラムと同様のリボルバーカノンと電磁警棒に加え、打撃武器にも応用可能な大型の盾が追加。更にマニピュレーター部分の強化により零式で猛威を振るった「貫手」も使用可能である。
後述のニューロンネットワークシステムの性能も加わり、警察上層部は満面の笑みで本機を称えたのであったが…
ニューロンネットワークシステム
第二小隊のイングラム(主に太田の2号機)が出動の度に建造物や車両を破壊する為、「特車二課が出動した後はぺんぺん草も生えない」等とマスコミに騒がれるのは警察上層部(の面子)には面白くない事態であったので、本機には「民間人の安全と財産を守る」という名目でこのシステムが実装された。
大雑把に言うと「機体が自動的に建造物等への被害を避けるシステム」である。例えば機体の進行方向に自動車が有った場合は、自動で停止して被害を出さないようにするのである。
初出動となったTVアニメ版46話では見事に機能し、第二小隊がミスをした事も相まって上層部はニューロンネットワークシステムを絶賛、第二小隊の解体論まで挙がった程であった。
だが、このシステムにはとんでもない欠陥があった…
致命的な欠陥
本機の欠陥が発覚したのは、配備から2ヶ月後の新OVA第1話。特車二課の因縁の相手、シャフト・エンタープライズ・ジャパン企画7課のTYPE-J9グリフォンとの戦いである。
企画7課はグリフォンのデモンストレーションの相手としてイングラムの後継機である本機を選定。別の場所で事件を起こして第二小隊をそちらにおびき出して、第一小隊を迎え撃った。
開戦早々にグリフォンの圧倒的な運動性と、まだ機種転換して間もない為に操縦に不慣れであった事も相まって、ゆうき巡査の2号機が投げ飛ばされた挙句、リボルバーカノンを奪われてあっさり頭部を破壊され、その後1号機を庇った際に上半身と下半身が真っ二つになって大破。
五味丘巡査部長の1号機はリボルバーカノンをふっ飛ばされて絶体絶命であったが、グリフォンのパイロットのバドの気まぐれで格闘戦に移行した後は、貫手を始めとする格闘能力をフルに発揮して善戦したが、ここでニューロンネットワークシステム最大の欠陥が露呈してしまった。
グリフォンを建物の側に追い詰めた瞬間、機体が自動で動きを止めたのである。
※周りに被害を与えないように動く=周りが被害を与えそうな物ばかりだと動く事も出来無いという事を意味していた。そもそもパトレイバーは犯罪者の乗るレイバーとの戦闘が前提であるにも関わらず、このシステムは根本的に対レイバー戦には不向きなものであったのである。
南雲隊長の命令でシステムを停止して戦闘を継続するも、性能の低下した状態ではグリフォンの相手になるはずも無く、結果として1号機も大破させられる。これによりたった二ヶ月でメーカー修理になった最新鋭機 になってしまったのである。
早すぎる引退
その後、新OVA版ではピースメーカーの出番は無かったので詳細は不明だが、時系列に新OVAの後になる劇場版2作目ではイングラム共々、AV-2(ヴァリアント)に機種変更されている。
ニューロンネットワーク抜きのカタログスペックでも十分にこの時期でも通用するはずなのに、早々と機種変更されたのは、先のグリフォン戦が全国にTV中継されて、上層部の面子が丸潰れになったのを隠す為という噂である。