日本空軍

にほんくうぐん

日本における航空戦力、航空防衛組織の通称。ただし、（略称も含め）正式にこう名乗った組織は実在しなかったし、現在も実在しない。

概要

第二次世界大戦終結までの日本軍においては、独立した組織としての空軍は存在せず、日本陸軍、日本海軍がそれぞれ別個に航空戦力（陸軍航空隊、海軍航空隊）を有していた。

第二次世界大戦後、陸上自衛隊、海上自衛隊とは別個に航空自衛隊が創設された。現在はこの航空自衛隊が、事実上各国の空軍に相当する組織とみなされている。

警察予備隊、保安隊内の航空装備・組織を前身として1954年創設。同時に発足した陸上自衛隊、海上自衛隊と異なり、旧日本軍に前身組織を持たず、アメリカ空軍に範をとった新設組織であったことが特徴。

第二次世界大戦・太平洋戦争を題材にした架空戦記においては、上記「概要」で述べた事情を逆利用して、独立した空軍組織（「日本帝国空軍」または「帝国空軍」）の存在が設定されることがある。

また、1990年ごろまでは、怪獣・SF映画、ヒーロー作品、アクションドラマなどにおいて戦車、戦闘機などの兵器を交えた戦闘シーンが撮影される場合、「自衛隊」の実名は用いられず、「防衛隊」「国防隊」「自衛軍」「国防軍」といった架空の防衛組織名が用いられる場合が多かった。