概要
第二次世界大戦終結までの日本軍においては、独立した組織としての空軍は存在せず、陸軍、海軍がそれぞれ別個に航空戦力(陸軍航空隊、海軍航空隊)を有していた。
第二次世界大戦後、陸上自衛隊、海上自衛隊とは別に航空自衛隊が創設された。現在この航空自衛隊が、事実上各国の空軍に相当する組織とみなされている。
実在の航空戦力
陸軍航空隊
海軍航空隊
航空自衛隊
警察予備隊、保安隊内の航空装備・組織を前身として1954年創設。同時に発足した陸上自衛隊、海上自衛隊と異なり、旧日本軍に前身組織を持たず、アメリカ空軍に範をとった新設組織であったことが特徴。
詳細は、航空自衛隊またはWikipedia該当記事参照。
英訳は、「Japan Air Self-Defense Force」(JASDF)。「Self-Defense Forces」に限って意訳すると、「自衛権を行使する為の軍隊」ということになるため、ニュアンス的には「日本防空軍」という形になる。しかしそもそもに英訳が長いことや軍事組織としてはあまり見られない名称であるということもあり、海外では日本の航空戦力ということで普通に「Japanese Air Force」(日本空軍)と呼称されることが多い。
架空設定としての日本空軍
第二次世界大戦・太平洋戦争を題材にした架空戦記においては、上記「概要」で述べた事情を逆利用して、独立した空軍組織(「大日本帝国空軍」「日本帝国空軍」「帝国空軍」)の存在が設定されることがある。
また1980年ごろまでは、怪獣・SF映画(ゴジラシリーズ他)、ヒーロー番組(ウルトラシリーズ他)、アクションドラマなどにおいて戦車、戦闘機などの兵器を交えた戦闘シーンが撮影される場合、「自衛隊」の実名は用いられず、「防衛隊」「国防隊」「自衛軍」「国防軍」といった、架空の防衛組織名が用いられる場合があった。後二者の場合、その航空戦力部門は「空軍」と称する可能性が強い(ただしそれが劇中で明言される機会は少ない)。東宝自衛隊の記事も参照。